サンプリング ネットワークの高密度化の仕組み

Geostatistical Analyst のライセンスで利用可能。

サンプリング ネットワークの高密度化ツールは、定義済みの選択基準に基づいてモニタリング ネットワークに新しいサンプル位置を追加する際に最適な場所を特定するときに使用します。

推定の最大不確実性、指定した閾値を超える最高確率など、いくつかの基準を使用してステーションを追加する場所を決定することができます。

このツールは、既存のモニタリング ステーションにおける測定値に基づくクリギング モデルまたはコクリギング モデルを使用して作成された既存の地球統計レイヤーを利用して、推定標準誤差、四分位範囲、各入力位置で指定された閾値を超える確率を計算します。 ArcGIS Pro の場合、このツールでは経験ベイズ クリギングで作成された地球統計レイヤーだけがサポートされます。

最大推定標準誤差 stderr(s) を基準として使用した場合、stderr(s) が最小となる位置が新しいサンプル位置として選択され、最適性基準 O0(s) の式は次のようになります。

O0(s) = stderr(s) の最大値

閾値を超える確率を使用して推定標準誤差または四分位範囲に加重を割り当てることができます (推定の分布が対称でない場合、推定標準誤差の代わりに四分位範囲 Z0.75(s) - Z0.25(s) が使用されることがよくあります)。 たとえば、その確率が 0.5 である場合、最適性基準 O1(s) は推定標準誤差の最大値と等しくなります。

O1(s) = stderr(s)(1-2·abs(prob[Z(s)>Zthreshold]-0.5)) の最大値

閾値超えに関する不確実性が低下するにしたがい、基準値が小さくなります。 加重推定標準誤差 O0(s) が最大となる位置をモニタリング ネットワークに追加することで、閾値付近での推定が改善されます。

一般に、最適性基準に演繹的包含確率 (入力加重ラスター) の値を掛け合わせるのが便利です。 たとえば、新しいモニタリング ステーションを設置可能なエリアには値 1 を割り当て、それ以外のエリアには値 0 を割り当てることができます。

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