Spatial Analyst のライセンスで利用可能。
概要
ArcGIS Pro には、グローバル関数というラスター関数のカテゴリがあります。 グローバル関数を使用すると、特定の解像度と範囲で処理を実行できます。 デフォルトでは、グローバル関数はソース解像度と全範囲でラスターを処理します。 このため、グローバル関数を適用する場合、出力のサイズによっては時間がかかる場合があります。 グローバル関数をモザイク データセットなどの大きな入力に適用すると、処理に時間がかかる可能性があるため、注意して使用する必要があります。
グローバル関数は、通常のラスター関数とさまざまな方法で区別できます。 すべてのラスター関数には、ハンマーのアイコン があるので、他のラスター関数と区別できます。 グローバル関数またはグローバル関数を含むラスター関数テンプレートを開くと、関数ページの上部に、この関数は処理に時間がかかる可能性があることを示す通知が表示されます。 ラスター関数エディターでグローバル関数のパラメーターを編集したり、ラスター関数テンプレートでグローバル関数を使用する場合、グローバル関数ノードにはアイコンが表示され、通常のラスター関数と区別できます。
グローバル関数を使用する際は、分散ラスター解析ツールを使用してデータを処理することをお勧めします。 これにより、データを分散処理することができ、グローバル関数の処理時間を最小限に抑えることができます。
グローバル ラスター関数のリスト
関数名 | 説明 |
---|---|
ゾーン間の境界のスムージング処理を実行します。 この関数はデータ管理カテゴリにあります。 | |
2 つの入力累積コスト ラスターに対して累積コストの合計値を計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
コスト サーフェス上での最小累積コストに基づき、各セルの最小コスト ソースを計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
最小コスト ソースへの最小累積コスト パスに隣接するセルの近傍範囲を定義します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
コスト サーフェス上で最小コスト ソースとの最小累積コスト距離をセルごとに計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
ソースから目的地までの最小コスト パスを計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
直線距離、コスト距離、実際のサーフェス距離、垂直および水平方向のコスト係数を考慮して、各セルからソースまでの累積距離を計算します。 この関数は距離カテゴリにあります。 | |
直線距離、コスト距離、実際のサーフェス距離、垂直および水平方向のコスト係数に基づいて、各セルから指定したソースまでの距離アロケーションを計算します。 この関数は距離カテゴリにあります。 | |
ユークリッド距離に基づいて各セルから最も近いソースをセルごとに算出します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
各セルに対して、最寄りのソースへの最短パス上にある隣接するセルへの方向を、バリアを避けながら、度単位で計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
最も近いソースへの方向をセルごとに計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
最も近いソースまでのユークリッド距離をセルごとに計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
指定されたラスターのゾーンをゾーン単位で指定されたセル数分拡張します。 この関数はデータ管理カテゴリにあります。 | |
データの微小な欠落を取り除くために標高サーフェス ラスターのくぼみと先端を埋めます。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
各セルへの累積する流量のラスター レイヤーを作成します。 オプションで、ウェイト ファクターを適用できます。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
各セルから最も急な傾斜となる近傍セルへの流向ラスター レイヤーを作成します。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
水流または河川が流れ込むセルまでの下降斜面の水平方向または鉛直方向の最小距離を計算します。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
各セルの流路に沿った上流または下流方向の距離または加重距離のラスター レイヤーを作成します。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
カーネル関数を使用してポイントまたはポリライン フィーチャから単位面積ごとの値を計算し、各ポイントまたはポリラインに滑らかなテーパー サーフェスを合わせます。 この関数は解析カテゴリにあります。 | |
パーセンテージまたは累積コストに基づく閾値を適用するオプションを使用して、2 つの累積コスト距離ラスターの合計値を計算します。 この関数は距離カテゴリにあります。 | |
ソースから目的地までの最小コスト パスを計算します。 コスト サーフェス上のセルごとに、最も近いソースまでの最小累積コスト距離が計算されます。 これにより、選択した位置から累積コスト サーフェス内でコスト距離が最も近いソース セルまでの最小コスト パスを記録する出力ラスターが生成されます。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
ラスターの選択したセルを最近傍の値に置き換えます。 これは、データがエラーである可能性があるラスターのエリアを編集するときに便利です。 この関数はデータ管理カテゴリにあります。 | |
目的地からソースまでの最適なパスを算出します。 この関数は距離カテゴリにあります。 | |
水平コスト係数と鉛直コスト係数とともにサーフェス距離を考慮に入れて、最小コスト ソースとの最小累積コスト距離をセルごとに計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
水平コスト係数と鉛直コスト係数とともにサーフェス距離を考慮に入れて、コスト サーフェスの最小累積コストに基づき、各セルの最小コスト ソースを計算します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
水平コスト係数と鉛直コスト係数とともにサーフェス距離を考慮に入れて、最小コスト ソースへの最小累積コスト パス上にある、次のセルの近傍を定義します。 この関数は距離 (レガシー) カテゴリにあります。 | |
出力のセルごとに、そのセルが属している接続済みリージョンの ID が記録されます。 各リージョンには、一意の数値が割り当てられます。 この関数はデータ管理カテゴリにあります。 | |
指定されたラスターのゾーンを指定されたセル数分縮小します。 この関数はデータ管理カテゴリにあります。 | |
すべての窪地または内部排水のエリアを特定するラスター レイヤーを作成します。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
指定した距離内で累積流量が最も大きいセルへ流出点をスナップします。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
ラスターの線形ネットワークの交差部分にユニークな値を設定します。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
線形ネットワークの分岐を表現するラスターの線分に次数を与えるラスター レイヤーを作成します。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
測地線による方法を使用して、一連の観測フィーチャから見通せるラスター サーフェスの位置を決定します。 この関数はサーフェス カテゴリにあります。 | |
ラスター内のセルに対する集水域を決定します。 この関数は水文解析カテゴリにあります。 | |
別のデータセットのゾーン内にあるラスターの値の統計を計算します。 この関数は統計演算カテゴリにあります。 ライセンス:Image Analyst か Spatial Analyst のエクステンション ライセンスで利用できます。 |
ジオプロセシング環境設定
グローバル関数のジオプロセシング環境設定は、アプリケーション レベルで制御されます。 ArcGIS Pro での処理環境の設定は、[解析] タブの [環境] ボタンをクリックして行うことができます。 環境設定の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。