SAR 指数関数

Image Analyst ライセンスで利用できます。

概要

レーダー植生指数 (RVI)、レーダー森林劣化指数 (RFDI)、樹冠構造指数 (CSI) など、SAR (合成開口レーダー) データのさまざまな SAR 指数を計算します。

これらの指数に使用される式は、入力レーダー データセットで利用できる偏波に依存します。 この関数は、入力レーダー データを読み取り、選択した指数の式に使用される適切な偏波と、利用できる偏波バンドを決定します。

備考

入力レーダー データはリニア単位である必要があります。 レーダー データが dB 単位の場合、単位変換関数を使用してレーダー データを dB 単位からリニア単位に変換します。

RFDI 指数と RVI 指数では、都市、砂漠、水域は、不毛の地形、劣化した地形、森林破壊された地形に対応する値をとることができます。これらの地域は本来、植生がないかほとんどないためです。

[指数] パラメーターの値が [RVI] または [RFDI] で、入力データが quad-pol の場合、指数の計算に quad-pol アルゴリズムが使用されます。 quad-pol データで RVI または RFDI の dual-pol アルゴリズムを使用する場合、最初にバンド抽出関数を使用します。 RVI には、HH, HV または VV, VH または HH, HV, VH, VV 偏波が必要です。 RFDI には、HH, HV または VV, VH 偏波が必要です。 CSI には HH, VV 偏波が必要です。

RVI の可能な方程式は です。

RFDI の可能な方程式は です。

CSI の方程式は です。

パラメーター

パラメーター	説明
ラスター	入力レーダー データ。
インデックス	計算される SAR 指数を指定します。 このパラメーターは、入力レーダー データに基づいて動的に更新されます。 CSI は、入力レーダー データに HH, VV バンドが含まれる場合のみ表示されます。 [レーダー植生指数 (RVI)] - RVI は、すべての偏波の後方散乱の合計に対する交差偏波の後方散乱の比率です。 値は 0 から 1 の範囲です。 RVI 値が 0 に近いときはやせた土地を意味し、値が大きいときは植生のある土地を意味します。 これがデフォルトです。 [レーダー森林劣化指数 (RFDI)] - RFDI は、共偏波の後方散乱と交差偏波の後方散乱の差を正規化したものです。 RFDI 値が小さい場合 (0.3 未満) は密生した森林を意味します。 RFDI 値が中程度の場合 (0.4 ～ 0.6) は劣化した森林を意味します。 RFDI 値が大きい場合 (0.6 以上) は森林破壊された地形を意味します。 [樹冠構造指数 (CSI)] - CSI は、共偏波の後方散乱 (HH, VV) を正規化したものです。 値の範囲は -1 から +1 で、垂直構造が多数を占める樹冠の CSI 値は -1 に近く、水平構造が多数を占める樹冠の CSI 値は 1 に近くなります。