トレース ルールに関するリファレンス

トレース ルールは、ダイアグラム内で現在表されているネットワーク フィーチャまたはネットワーク オブジェクトからのトレースの実行、または入力として指定されたか、始点の設定ルールを使用して指定された特定の始点からのトレースの実行に使用されます。

一般的に、トレース ルールは、ダイアグラム構成中に最初に設定されたルールに混ざって実行されるように、ダイアグラム テンプレートで構成されます。 これは、ネットワーク マップ内のネットワーク フィーチャまたはネットワーク オブジェクト上に設定された始点から、または事前にテンプレートに構成された始点の設定ルールに従って、可能性のあるすべての入力ネットワーク フィーチャまたはネットワーク オブジェクトで検査された始点から機能します。

トレースを実行する始点は、トレース タイプによって異なります。

  • 接続、サブネットワーク、上流、下流のトレース タイプの場合、トレース ルールを開始する際に、ダイアグラムに表示されているすべてのユーティリティ ネットワークまたはトレース ネットワーク エレメントは、ダイアグラムの作成が入力として指定された特定のトレース位置から開始されているか、ダイアグラム テンプレートで、始点の設定ルールが構成されていて、特定の始点が明確に特定されていない限り、トレースの始点に考慮されます。
  • 最短パスのトレース タイプの場合、入力として処理する特定の 2 つの始点を指定するのではなく、ダイアグラム テンプレートで、始点の設定ルールを構成して、ダイアグラムに現在表示されているすべてのネットワーク エレメント間で、最短パスを検索する 2 つの始点を識別することができます。

トレース ルールに基づいて、テンプレートを構成した場合、ダイアグラムが更新されるたびに、ユーティリティ ネットワークまたはトレース ネットワーク上で、体系的にトレースが再実行されます。 つまり、更新時に、必ず最新のネットワーク トレース結果が、そのテンプレートに基づく、すべてのダイアグラムに反映されます。

ユーティリティー ネットワーク バージョン 7 以降では、ダイアグラム テンプレートでトレース ルールを構成する際、既存の指定トレース構成のメリットを得ることができます。 また、上流または下流のトレース操作を実行するようにトレース ルールを構成して、サブネットワーク コントローラーの場所に基づくのではなく、ラインのデジタイズ方向と Flow direction 属性を使用して、フローを決定することもできます。

トレース ルールの詳細

このルールでは、次のタイプのトレースを実行できます。

  • 接続トレース - ルールが開始されると、ダイアグラム内に現在表示されているユーティリティー ネットワーク エレメントまたはトレース ネットワーク エレメントから実行され、接続エレメントに沿って外側に広がります。 これらの接続されたネットワーク エレメントが、ダイアグラムに追加されます。
  • サブネットワーク トレース - ルールが開始されると、ダイアグラム内に現在表示されているユーティリティー ネットワーク エレメントから実行され、接続エレメントに沿って外側に広がって、ソースまたはシンクを検出し、その後、関連するサブネットワークに沿って外側に広がります。 すべてのサブネットワーク エレメントが、ダイアグラムに追加されます。
  • 上流トレース - 上流にあるエレメントを検出するためのルールが開始された場合に、ダイアグラム内に現在表示されているユーティリティー ネットワーク エレメントまたはトレース ネットワーク エレメントから実行されます。 検出された上流のすべてのエレメントが、ダイアグラムに追加されます。
  • 下流トレース - 下流にあるエレメントを検出するためのルールが開始された場合に、ダイアグラム内に現在表示されているユーティリティー ネットワーク エレメントまたはトレース ネットワーク エレメントから実行されます。 検出された下流のすべてのエレメントが、ダイアグラムに追加されます。
  • 最短パス トレース - トレース ネットワーク内で始点間の最短パスを検索するためのルールが開始された場合に、ダイアグラム内に始点として現在指定されているユーティリティー ネットワーク エレメントまたはトレース ネットワーク エレメントから実行されます。 パスの通過にかかるコストは、フロー方向に関係なく、[パス ネットワーク ウェイト名] の値として設定されたネットワーク ウェイトに基づきます。 この最短パス沿いで検出されたすべてのエレメントが、ダイアグラムに追加されます。

トレースおよび始点の設定ルール

ネットワーク マップで入力として選択したネットワーク フィーチャまたはネットワーク オブジェクトからダイアグラムを生成する場合、トレース ルールの前に始点の設定ルールを使用して、設定されたダイアグラム テンプレートを使用することをおすすめします。 この場合、始点の設定ルールでは、現在ダイアグラムに表示されているネットワーク エレメントから、予測される始点を検索します。 その後、トレース ルールはこれらの始点のみから機能し、各ネットワーク エレメントから複数のトレースを実行してパフォーマンスに影響を与えることを回避します。 これらのネットワーク エレメントで、始点の設定ルールで指定した始点が取得できない場合、トレース ルールはスキップされます。

ネットワーク マップで現在指定されているトレース位置からダイアグラムを生成する場合、テンプレート ルールの中で、このような始点の設定ルールをトレース ルールの前に常に配置する必要はありません。 いずれの場合も、テンプレート ルール シーケンスで最初のトレース ルールよりも前にテンプレートに構成された始点の設定ルールは、最初のトレースを適用する際には無視されます。

ダイアグラム テンプレート用に構成されたルール シーケンスでは、複数の始点の設定ルールとトレース ルールを指定できます。 ダイアグラム構築処理で、ダイアグラムの生成に使用される入力タイプに応じて、始点の設定ルールとトレース ルールを組み合わせる方法については、「始点の設定ルールの処理」をご参照ください。

トレース ルールの構成

[トレース ルールの追加 (Add Trace Rule)] ツールを使用して、テンプレート上でトレース ルールを追加することができます。

関連トピック