ArcGIS Pro Standard ライセンスと Data Reviewer ライセンスで利用できます。
サマリー
ArcGIS Data Reviewer の [交点の Z の不一致] チェックは、交差するポリライン フィーチャのうち、交点における Z 値の差が最小から最大までの範囲内にあるものを検索します。
サポートされているワークフロー
ArcGIS Data Reviewer のチェックは、データの自動レビューを実装するための複数の方法をサポートしています。 次の表に、このチェックでサポートされている実装方法を示します。
検証属性ルール | 制約属性ルール | |
---|---|---|
はい (ArcGIS Pro 3.0 および ArcGIS Enterprise 11.0 以降) | いいえ |
概要
[交点の Z の不一致] チェックは、z 値が異なる可能性があるフィーチャ (x,y 平面で交差する 2 つのフィーチャクラスなど) を特定します。
たとえば、コンター ラインと橋の高度は異なることがあります。これは、コンターは地上の高度を計測しますが、橋は地上から高い位置にあるためです。 この場合、Z 値に差があることが予測されるため、交点は有効になります。 しかし、橋と交差する道路フィーチャは、交点で橋と同じ Z 値を持つ必要があります。異なる Z 値を持ちながら、有効な交点を持つことはできません。
構文
パラメーター | 必須 | 説明 | ワークフロー |
---|---|---|---|
サブタイプ | いいえ | ルールが適用されるサブタイプ。 | 検証 |
属性 | いいえ | ルールの適用先となるフィーチャを特定するクエリ。 | 検証 |
比較するフィーチャ | はい | 入力フィーチャは、このデータ ソースのフィーチャへのリレーションシップに基づいて、エラーとして返されます。 有効な入力は、水平データと垂直データが入力データ ソースと一致する Z 対応のポリライン フィーチャです。 | 検証 |
比較するフィーチャ フィルター | いいえ | [比較するフィーチャ] パラメーターで指定されたデータ ソースからルールに含めるフィーチャを特定するクエリ。 | 検証 |
空間リレーションシップ | はい | 評価される空間リレーションシップ。 空間リレーションシップには、次のようなタイプがあります。
| 検証 |
Z 値の範囲 | はい | ルールによって評価されるエラー条件。 このパラメーターには、エラーの検索範囲を定義する上限と下限が含まれます。 交点において Z 値の絶対差が最小から最大までの指定の範囲内にあるポリライン フィーチャが、エラーとして返されます。 たとえば、下限が 1 に設定され、上限が 2 に設定された場合、1 から 2 まで (1 と 2 を含む) の垂直距離と交差するか、接する 2 つのラインがエラーを返します。 Z 値の範囲は、フィート、U.S. フィート、またはメートル単位で定義できます。 | 検証 |
名前 | はい | ルールの一意の名前。 この情報は、データ品質要件のトレーサビリティ、自動レポート、および修正ワークフローのサポートに使用されます。 | 検証 |
説明 | いいえ | 非準拠フィーチャが検出されたときに定義するエラーの説明。 この情報は、修正ワークフローのガイダンスを提供するために使用されます。 | 検証 |
重要度 | いいえ | 非準拠フィーチャが検出された時点で割り当てられるエラーの重要度。 この値は、他のエラーに対するこのエラーの重要度を示します。 値の範囲は 1 ~ 5 で、1 は最高優先順位を示し、5 は最低優先順位を示します。 | 検証 |
タグ | いいえ | ルールのタグ プロパティ。 この情報は、データ品質要件のトレーサビリティとレポートをサポートするためのルール作成および管理ワークフローで使用されます。 | 検証 |
備考
チェックを使用する際には、次の点に留意してください。
- このチェックは、Z 対応ポリライン フィーチャをサポートします。
- このチェックで使用するフィーチャクラスで、鉛直座標系を定義する必要があります。
- 入力フィーチャの Validation Status 属性値は評価中に無視されます。 たとえば、ルール評価時には、検証のステータスが [0 (計算不要、検証不要、エラーなし)]、[1 (計算不要、検証不要、エラーあり)]、[4 (計算必要、検証不要、エラーなし)]、または [5 (計算必要、検証不要、エラーあり)] の入力フィーチャが引き続き含まれます。
- [属性] および [比較するフィーチャ フィルター] パラメーターには、比較演算子 (=、<>、>、<、>=、<=) および論理演算子 (AND/OR、IN/NOT IN、LIKE/NOT LIKE、IS NULL) のみを使用できます。
- マップまたはプロジェクトのパッケージを作成する場合、および [検証] 機能を有効化して Web レイヤーを共有する場合は、[比較するフィーチャ] パラメーターのデータ ソースを含めます。
- [属性] フィルター パラメーターでは、フィールド タイプとして、Big Integer、Date Only、Time Only、Timestamp Offset を使用できません。 これらのタイプが選択されると、行ヘッダーが赤色で示され、ルールを保存できなくなります。