重複頂点

ArcGIS Pro Standard ライセンスと Data Reviewer ライセンスで利用できます。

サマリー

[重複頂点] チェックでは、互いに指定の許容範囲内にあるポリライン フィーチャまたはポリゴン フィーチャ内の頂点を検索します。

サポートされているワークフロー

ArcGIS Data Reviewer のチェックは、データの自動レビューを実装するための複数の方法をサポートしています。 次の表に、このチェックでサポートされている実装方法を示します。

ワークフローサポートライセンス

検証属性ルール

はい (ArcGIS Pro 2.5 および ArcGIS Enterprise 10.8 以降)

ArcGIS Pro Standard および Data Reviewer ライセンスで利用可能

制約属性ルール

はい (ArcGIS Pro 2.4 以降)

ArcGIS Pro Standard および Data Reviewer ライセンスで利用可能

データ チェックの実行

はい (ArcGIS Pro 3.5 以降)

Data Reviewer ライセンスで利用可能

概要

重複した頂点は、デジタイズ エラー、収集されたデータの縮尺よりも小縮尺でのデータの使用、ある精度のデータベースから別の精度のデータベースへのデータの読み込みなど、さまざまな状況で作成されます。 たとえば、同じ位置にあるラインまたはポリゴンや互いに非常に接近しているラインまたはポリゴン上に頂点が存在する場合があります。 このチェックで指定された許容値が小さいと、どちらかの頂点がエラー結果として返されます。

制約ルールとして構成されている場合は、頂点が指定の許容範囲内にあるセグメントを含むフィーチャが作成または変更されると、エラーが返されます。

検証ルールとして構成した場合は、検証中に、指定した許容値内である頂点を含むフィーチャごとにエラーが生成されます。 フィーチャの XY 許容値内に収まる頂点は検出されません。 このエラー状態を特定するには、ジオメトリのチェックを使用します。

業界のシナリオ

航空業界では、空港データの整合性を維持するために、1 つのポリゴンでそれ自体が一部重複していたり、重複する頂点やノードが含まれていたりしないようにする必要があります。 ただし、開始ノードと終了ノードは例外で、一致している必要があります。

属性ルールの構文

次の表で、検証属性ルールおよび制約属性ルールのパラメーターについて説明します。

パラメーター必須説明ワークフロー

サブタイプ

No

ルールが適用されるサブタイプ。

制限

検証

属性

No

ルールの適用先となるフィーチャを特定するクエリ。

検証

許容値

Yes

2 つの頂点間の許容空間。

[許容値] テキスト ボックスに値を指定し、[許容値] ドロップダウン矢印をクリックして計測単位を選択します。

制限

検証

トリガー

Yes

ルールの有効化をトリガーする編集イベント。

  • [挿入] - 新しいフィーチャが追加された時点でルールをトリガーします。
  • [更新] - 新しいフィーチャが更新された時点でルールをトリガーします。
  • [削除] - 新しいフィーチャが削除された時点でルールをトリガーします。

制限

名前

Yes

ルールに一意のタイトルまたは名前。

この情報は、データ品質要件のトレーサビリティ、自動レポート、および修正ワークフローのサポートに使用されます。

制限

検証

説明

No

非準拠フィーチャが検出されたときに定義するエラーの説明。

この情報は、修正ワークフローのガイダンスを提供するために使用されます。

制限

検証

重要度

No

非準拠フィーチャが検出された時点で割り当てられるエラーの重要度。

この値は、他のエラーに対するこのエラーの重要度を示します。 値の範囲は 1 ~ 5 で、1 は最高優先順位を示し、5 は最低優先順位を示します。

検証

タグ

No

ルールのタグ プロパティ。

この情報は、データ品質要件のトレーサビリティとレポートをサポートするためのルール作成および管理ワークフローで使用されます。

制限

検証

データ チェックの実行の構文

次の表で、データ チェックの実行パラメーターについて説明します。

パラメーター必須説明

入力フィーチャ

Yes

ルールによって評価される入力フィーチャ レイヤー。

注意:

評価の前に、選択またはフィルターを適用する切り替えボタンを使用して、マップ選択またはレイヤー定義クエリを無効にできます。 空間項目を含むレイヤー定義クエリはサポートされていません。

属性フィルター

No

ルールの適用先となるフィーチャを特定するクエリ。

許容値

Yes

2 つの頂点間の許容空間。

[許容値] テキスト ボックスに値を指定し、[許容値] ドロップダウン矢印をクリックして計測単位を選択します。

名前

Yes

ルールの一意の名前。

この情報は、データ品質要件のトレーサビリティのサポートに使用されます。

範囲

Yes

  • 表示範囲 - マップの表示範囲を評価します。
  • 全体表示 - データの表示範囲全体を評価します。

備考

チェックを使用する際には、次の点に留意してください。

  • このチェックは、ポリライン フィーチャとポリゴン フィーチャをサポートします。
  • 頂点は、隣接する頂点から指定した水平距離の範囲内にある場合に、重複と見なされます。
  • マルチパート フィーチャの場合、頂点が重複であるかどうかを判定するときに、各パートが独立して評価されます。
  • [許容値] パラメーターの値は、フィーチャの XY 許容値以上である必要があります。
  • このチェックでは、[入力フィーチャ] クラスの空間参照の XY 許容値よりも近い重複頂点は検出されません。 頂点が XY 許容値内に収まる場合、このエラー状態を見つけるには、ジオメトリのチェックを使用します。
  • このチェックが属性 (制約) ルールとして作成される場合、地理座標系に基づくデータセットのサポートは、Web メルカトル (WKID 3857) または WGS84 (WKID 4326) を使用するデータセットに限られます。
  • [属性] フィルター パラメーターには、比較演算子 (=<>><>=<=) および論理演算子 (AND/ORIN/NOT INLIKE/NOT LIKEIS NULL) のみを使用できます。
  • [属性] フィルター パラメーターでは、フィールド タイプとして、Big IntegerDate OnlyTime OnlyTimestamp Offset を使用できません。 これらのタイプが選択されると、行ヘッダーが赤色で示され、ルールを保存できなくなります。
  • このデータ チェックの実行では、マルチポイント エラーの結果がサポートされています。

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