ArcGIS Pro Standard ライセンスと Data Reviewer ライセンスで利用できます。
サマリー
[ダングルの検索] チェックは、指定された許容値内のダングルがあるポリラインを検索します。
サポートされているワークフロー
ArcGIS Data Reviewer のチェックは、データの自動レビューを実装するための複数の方法をサポートしています。 次の表に、このチェックでサポートされている実装方法を示します。
| 検証属性ルール | 制約属性ルール | |
|---|---|---|
|
はい (ArcGIS Pro 2.9 および ArcGIS Enterprise 10.9.1 以降) | いいえ | |
概要
[ダングルの検索] チェックは、定義された許容値内のノードはあるが、他のポリラインまたはポリゴン フィーチャに接続されていないポリライン フィーチャを特定します。 ダングルは、データが移動されたか、フィーチャが正しく抽出されなかった場合に発生する可能性があります。 ポリライン フィーチャは、同じフィーチャクラス内のフィーチャまたは他のポリラインまたはポリゴン フィーチャクラス間のフィーチャと比較されます。 チェックは、フィーチャクラス全体、サブタイプ、または SQL クエリを使用して選択されたフィーチャのセットに対して実行できます。
業界シナリオ
このチェックは次のようなシナリオで使用できます。
- ユーティリティ ネットワークでは、このチェックを使用して、パイプやワイヤーのアンダーシュートまたはオーバーシュートがあり、ネットワークの他の部分と接続していない場所を見つけることができます。 これは、下流と上流のトレース結果に影響する可能性があります。
- 住所管理では、道路中心線のフィーチャクラスに、他の道路に接続されていない道路が存在するのは無効な場合があります。 このチェックは、ダングル許容値を設定することで、接続している必要がある道路を検索できます。
構文
| パラメーター | 必須 | 説明 | ワークフロー |
|---|---|---|---|
サブタイプ | いいえ | ルールが適用されるサブタイプ。 | 検証 |
属性 | いいえ | ルールの適用先となるフィーチャを特定するクエリ。 | 検証 |
ダングル許容値 | はい | 他のフィーチャに接続されていないポリライン ノードを検索する最小距離。 この距離内にあるが他のポリライン フィーチャに接続されていないノードがあるポリライン フィーチャは、エラーとして返されます。 値は、入力データ ソースの X,Y 許容値より大きい必要があります。 デフォルトは、データ ソースの X,Y 許容値です。 デフォルトの計測単位は、入力データ ソースの水平空間参照です。 注意:フィーチャクラスの空間参照が地理座標系 (GCS) である場合、許容値は度からメートルに変換されます。 | 検証 |
比較する追加フィーチャ | いいえ | 比較に含める追加のポリラインまたはポリゴン フィーチャクラス。 比較するために追加されたフィーチャクラスは、入力データ ソースと同じ測地基準系である必要があります。 | 検証 |
名前 | はい | ルールの一意の名前。 この情報は、データ品質要件のトレーサビリティ、自動レポート、および修正ワークフローのサポートに使用されます。 | 検証 |
説明 | いいえ | 非準拠フィーチャが検出されたときに定義するエラーの説明。 この情報は、修正ワークフローのガイダンスを提供するために使用されます。 | 検証 |
重要度 | はい | 非準拠フィーチャが検出された時点で割り当てられるエラーの重要度。 この値は、他のエラーに対するこのエラーの重要度を示します。 値の範囲は 1 ～ 5 で、1 は最高優先順位を示し、5 は最低優先順位を示します。 | 検証 |
タグ | いいえ | ルールのタグ プロパティ。 この情報は、データ品質要件のトレーサビリティとレポートをサポートするためのルール作成および管理ワークフローで使用されます。 | 検証 |
備考
チェックを使用する際には、次の点に留意してください。
- 比較する追加のフィーチャとして 3 つ以上のフィーチャクラスを構成し、チェックを構成したフィーチャクラスが 1 つのフィーチャクラスとは接続しているが一部のフィーチャクラスと接続していない場合、これはダングルと見なされません。 次の図は、フィーチャ 1 がオレンジ、それ以外のフィーチャがグレーと緑、許容値が青で示されています。 図 A では、フィーチャ 1 は許容値内で追加されたフィーチャに接続していません。 これは、アンダーシュートのダングルと見なされます。 図 B では、2 つのフィーチャの端点が接続されているが、3 つ目の端点は接続されていない場合、アンダーシュートのシナリオを示します。 しかし、フィーチャ 1 は少なくとも 1 つのフィーチャと許容値内で接続しているため、これはダングルとは見なされません。 緑のフィーチャの接続エラーを見つけるには、そのフィーチャ専用にチェックを構成する必要があります。
A: フィーチャ 1 (オレンジ) はダングルとして返されます。 
B: フィーチャ 1 (オレンジ) はダングルとして返されません。 - 比較する追加フィーチャとして複数のフィーチャクラスを構成し、チェックを構成したフィーチャクラスが 1 つのフィーチャクラスとは接続しているが一部のフィーチャクラスと接続していない場合、これはダングルと見なされません。 次の図は、フィーチャ 1 がオレンジ、追加されたフィーチャがグレーと緑、許容値が青で示されています。 図 A では、フィーチャ 1 の端点は許容値内でどの追加フィーチャにも接続していません。 これは、オーバーシュートのダングルと見なされます。 図 B では、2 つのフィーチャの端点が接続されているが、3 つ目の端点は接続されていない場合、オーバーシュートのシナリオを示します。 しかし、フィーチャ 1 は少なくとも 1 つのフィーチャと許容値内で接続しているため、これはダングルとは見なされません。 グレーのフィーチャの接続エラーを見つけるには、そのフィーチャ専用にチェックを構成する必要があります。
A: フィーチャ 1 (オレンジ) はダングルとして返されます。 
B: フィーチャ 1 (オレンジ) はダングルとして返されません。 - 比較する別のフィーチャとしてポリゴンを構成したとき、ラインの端点が指定した許容値以内にあるポリゴンのエッジまたは頂点に接していない場合、これはダングルと見なされます。 図 A は、ラインの端点とポリゴンが許容値以内にあるが (青)、ラインの端点がポリゴンのエッジまたは頂点に接していないことを示しています。これはダングルと見なされ、エラーとして返されます。 図 B はダングルと見なされず、エラーとして返されません。
A: フィーチャ 1 (オレンジ) はダングルとして返されます。 
B: フィーチャ 1 (オレンジ) はダングルとして返されません。 - [比較する追加フィーチャ] パラメーターに含まれている入力フィーチャとデータ ソースの Validation Status 属性値は評価中に無視されます。 たとえば、ルール評価時には、検証のステータスが [0 (計算不要、検証不要、エラーなし)]、[1 (計算不要、検証必要、エラーあり)]、[4 (計算必要、検証不要、エラーなし)]、または [5 (計算必要、検証不要、エラーあり)] の入力ポリライン フィーチャが引き続き含まれます。
- [比較する追加フィーチャ] パラメーターのデータ ソースには Global ID フィールドを含める必要があります。
- マップまたはプロジェクトのパッケージを作成する場合、および [検証] 機能を有効化して Web レイヤーを共有する場合は、[比較する追加フィーチャ] パラメーターのデータ ソースを含めます。
- [属性] フィルター パラメーターには、比較演算子 (=、<>、>、<、>=、<=) および論理演算子 (AND/OR、IN/NOT IN、LIKE/NOT LIKE、IS NULL) のみを使用できます。
- [属性] フィルター パラメーターでは、フィールド タイプとして、Big Integer、Date Only、Time Only、Timestamp Offset を使用できません。 これらのタイプが選択されると、行ヘッダーが赤色で示され、ルールを保存できなくなります。