説明
ラボルデ図法は、斜軸メルカトル図法の派生バージョンの 1 つです。南北や東西方向ではなく、斜めに広がる地域の正角図に使用されます。
この図法の式は、1926 年に Jean Laborde によって提案されました。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 10.0 以降で使用できます。
投影のプロパティ
次のサブセクションでは、ラボルデ斜軸メルカトル図法のプロパティについて説明します。
経緯線
ラボルデ斜軸メルカトル図法は、斜軸円筒図法です。一般的に、子午線と緯線が複素曲線として投影されます。正確に 180° 離れた 2 つの子午線のみが、両極を横切る直線として投影できます。両極は、投影アウトライン内のポイントとして表示されます。
歪み
ラボルデ斜軸メルカトル図法は、正角図法です。この図法の方向は正確ではありませんが、角度と形状は無限小スケールで維持されます。縮尺係数が 1.0 の場合、中心線上の距離は正確です。1.0 より小さい場合、中心線に対して平行かつ縮尺が正確な直線が 2 本あります。面積、距離、および縮尺の歪みは、中心線またはそれに平行な 2 本の直線から離れるにつれて急速に大きくなります。
使用法
ラボルデ斜軸メルカトル図法は、主に南北または東西に広がっていない斜め方向の大縮尺または小縮尺エリアのマップ作成に適しています。マダガスカルで一般的に使用されています。
制限事項
ArcGIS でのラボルデ斜軸メルカトル図法の実装では、マップの中心付近の半球の約 3 分の 2 が表示されるように制限されています。
パラメーター
ラボルデ斜軸メルカトル図法のパラメーターは次のとおりです。
- 東距
- 北距
- 縮尺係数
- 方位角
- 中心の経度
- 中心の緯度
特定のパラメーターの場合
方位角が 0° または 180° の場合、生成されるマップは横メルカトル図法として表示されます。同様に、赤道上に中心の緯度が設定され、方位角が ±90° の場合、マップはメルカトル図法として表示されます。
ソース
Geomatics Guidance Note number7, part 2: Coordinate Conversions and Transformations Including Formulas (2018). IOGP Publication 373-7-2.
Driencourt, L. & Laborde, J. P. (1932). Traité des projections des cartes géographiques à l'usage des cartographes et des géodésiens. Paris: Hermann et cie.
Projection Cartographique Gauss - Laborde (1995). Institut Geographique National. オンラインによる参照: https://geodesie.ign.fr/contenu/fichiers/documentation/algorithmes/notice/NTG_73.pdf[2018 年 10 月 11 日にアクセス済み]
Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.