説明
ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) は多円錐図法であり、世界を円として表現します。 この図法では、大陸はメルカトル図法に似ていますが、この図法の場合は曲線の経緯線で世界を描写します。 子午線と緯線は、どちらも円弧として投影されます。 1922 年から 1988 年までの間、ナショナル ジオグラフィックでもこの図法で世界地図を投影していました。
この図法は、Alphons J. van der Grinten が 1898 年に考案しました。 ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.0 以降で使用できます。
投影のプロパティ
次のサブセクションでは、ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) のプロパティについて説明します。
経緯線
ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) は多円錐図法です。 赤道と中央子午線は、同じ長さの直線として投影されます。 他の子午線は等間隔に並ぶ円弧で、中心子午線に対してくぼんだ形状になります。 赤道を除くすべての緯線も円弧として投影されますが、最も近い極に対してくぼんだ形状になります。 その間隔は不均等で、赤道から離れるにつれて小さくなります。 投影図のアウトラインは円形になります。 両極は、アウトライン上のポイントとして表示されます。 経緯線は赤道と中心子午線に対して対称的です。
歪み
ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) は正角でも正積でもありません。 一般に、形状、面積、距離、方向、角度には全体的に歪みが生じます。 縮尺は赤道上で正確で、赤道から離れるにつれて急激に歪みが大きくなります。 極域では歪みが非常に激しくなります。 歪みの値は、赤道と中心子午線で対称的となります。
使用法
ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) は見た目が円形なので、世界地図に非常に向いています。 この図法は正確な面積を必要としない汎用的な世界地図で使用できますが、極域での歪みが激しいことから、使用は推奨されません。 1922 年から 1988 年までの間、ナショナル ジオグラフィックでもこの図法で世界地図を投影していました。
バリアント
ArcGIS には 2 つのバリアントがあります。
- ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) は長半径と、楕円体の球体数式を使用しています。 現在は、球体ベースの地球モデルをサポートしています。 ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.0 以降で使用できます。
- ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) 球体補正では、球体補正タイプのパラメーターで指定された球体と、楕円体の球体数式を使用します。 現在は、球体ベースの地球モデルをサポートしています。 ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 9.3 以降で使用できます。
制限事項
どちらのバリアントも楕円体はサポートしていません。
パラメーター
ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) のパラメーターは次のとおりです。
- 東距
- 北距
- 中央子午線
ファン デル グリンテン 図法 (第 1 図法) 球体補正のパラメーターは次のとおりです。
- 東距
- 北距
- 中央子午線
- 球体補正タイプ、値は次のとおりです。
- 0 = 地理座標系の長半径を使用
- 1 = 短半径を使用
- 2 = 正積半径を計算して使用
- 3 = 正積半径を使用し、測地緯度を正積緯度に変換
注意:
地理座標系で球体が使用される場合、球体補正タイプでは、上記の 4 つすべてのケースで球体の半径を使用します。
ソース
Snyder, J. P. (1987). Map Projections: A Working Manual. U.S. Geological Survey Professional Paper 1395. Washington, DC: United States Government Printing Office.
Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.
Snyder, J. P. and Voxland, P. M. (1989). An Album of Map Projections. U.S. Geological Survey Professional Paper 1453. Washington, DC: United States Government Printing Office.