説明
ヴィンケル図法 (第 1 図法) は折衷擬円筒図法によって世界地図を投影します。これは、正弦曲線図法と正距円筒図法の投影座標の算術平均で、エケルト図法 (第 5 図法) の一般的な場合です。子午線は正弦曲線であり、マップの西端と東端の赤道に沿って不自然な隆起が見られます。
この図法は、Oswald Winkel によって 1914 年に考案されました。元の設計では、Winkel は 50°28ʹ の標準緯線を使用していました。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.0 以降で使用できます。
投影のプロパティ
次のサブセクションでは、ヴィンケル図法 (第 1 図法) のプロパティについて説明します。
経緯線
ヴィンケル図法 (第 1 図法) は擬円筒図法です。赤道と中心子午線は直線として投影されます。他の子午線は正弦曲線になり、中心子午線から離れるにつれて膨張し、等間隔に並びます。緯線は、中心子午線に対して垂直な等間隔の直線です。極は直線として投影されます。中央子午線と両極線の長さは、標準緯線の値によって異なります。経緯線は赤道と中心子午線に対して常に対称的です。
歪み
ヴィンケル図法 (第 1 図法) は正角でも等面積でもありません。一般に、形状、面積、距離、方向、角度に歪みが生じます。縮尺は任意の緯線上で一定で、標準緯線に沿って正確になります。高緯度の面積は強調されます。子午線の隆起によって、投影図の端に近づくにつれて歪みが大きくなります。歪みの値は、赤道と中心子午線で対称的となります。
使用法
ヴィンケル図法 (第 1 図法) は一般的な世界地図に適していますが、使用は推奨されません。
制限事項
ヴィンケル図法 (第 1 図法) は球面上でのみサポートされます。楕円体の場合、半長軸が半径として使われます。
パラメーター
ヴィンケル図法 (第 1 図法) のパラメーターは次のとおりです。
- 東距
- 北距
- 中央子午線
- 標準緯線 1
特定のパラメーターの場合
標準緯線が赤道に設定されている場合、結果はエケルト図法 (第 5 図法) になります。
ソース
Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.
Snyder, J. P. and Voxland, P. M. (1989). An Album of Map Projections. U.S. Geological Survey Professional Paper 1453. Washington, DC: United States Government Printing Office.