LRS フィーチャ カウント データ プロダクトのテンプレートの作成

Location Referencing ライセンスで利用可能です。

LRS フィーチャ カウント データ プロダクトは、ルートごとのライン イベント、ポイント イベント、交点の数に関する情報を提供します。 ルート上のパイプライン交差の数、またはパイプラインの一部であるルートに沿った ILI (インライン検査) の異常値の数を確認できます。 このタイプの情報は、計画やメンテナンスの目的に役立ちます。

下の図に、Pipe1 のサンプル フィーチャ カウント データ プロダクトが作成されます。

RouteX および RouteY を含む Pipe1 の図

Pipe1 には、RouteX および RouteY の 2 つのルートが含まれます。 下の表は、ルートごとのパイプライン交差、ILI の異常値、パイプライン ケーシング材の種類の分布を示しています。

ライン名ルート名パイプライン交差ILI の異常値鉄製ケーシングコンクリート製ケーシングPVC ケーシング

Pipe1

RouteX

1

3

1

1

0

Pipe1

RouteY

1

2

0

0

1

Pipe1 のフィーチャ カウント テーブル

このデータ プロダクトを生成するには、最初に [データ プロダクト デザイナー] ウィザードを使用して LRS データ テンプレートを作成する必要があります。次に、LRS データ テンプレートを [LRS データ プロダクトの生成 (Generate LRS Data Product)] ツールに入力できます。

以下のワークフローでは、[データ プロダクト デザイナー] ウィザードを使用して、上の表に示されたデータ プロダクトと同様の LRS フィーチャ カウント データ プロダクトを作成するためのテンプレートを作成します。

LRS データ プロダクト タイプの選択

[データ プロダクト デザイナー] ウィザードの最初のステップは、データ プロダクト タイプを指定することです。

[フィーチャ カウント] データ プロダクト タイプを指定するには、次の手順を実行します。

  1. ArcGIS Pro を起動して、マップに LRS データを含むプロジェクトを開きます。
  2. [Location Referencing] タブの [LRS データ プロダクト] グループで、[データ プロダクト デザイナー] LRS データ テンプレート をクリックします。

    [データ プロダクト デザイナー] ウィザードの [LRS データ プロダクト タイプの選択] ページが表示されます。

  3. [データ プロダクト タイプ] ドロップダウン矢印をクリックし、[フィーチャ カウント] を選択します。
    LRS データ プロダクト タイプの選択ページのフィーチャ カウント データ プロダクト タイプ
  4. [次へ] をクリックします。

    [テンプレート プロパティーの設定] ページが表示されます。

テンプレート プロパティの設定

テンプレート タイプを指定した後、テンプレート プロパティーを設定するには、次の手順を実行します。

  1. テンプレート名を指定します。

    デフォルトでは、テンプレートはプロジェクト フォルダーに保存されます。 必要に応じて、別の場所を参照し、テンプレートの名前を指定して、[OK] をクリックします。

  2. [ネットワーク] ドロップダウン矢印をクリックして、ネットワークを選択します。

    テンプレートを使用して [LRS データ プロダクトの生成 (Generate LRS Data Product)] ツールを実行すると、このネットワークのルート特性が提供されます。

  3. 必要に応じて、説明を入力します。

    テンプレート プロパティは、テンプレート プロパティの設定ページで設定します。

  4. [次へ] をクリックします。

    [サマリー フィールドの追加] ページが表示されます。

サマリー フィールドの追加

次のステップでは、サマリー レイヤーとサマリー フィールドを選択します。 フィーチャ カウントは、ルートごとにサマリー レイヤーの個別値に基づくことができます。 複数のサマリー レイヤーを構成できます。 サマリー レイヤーは、その空間的な関係に基づいてレベル別に並べ替えと分割が行われます。

たとえば、郡の境界レイヤーをレベル 1 に、市の境界レイヤーをレベル 2 に構成できます。

注意:

サマリー フィールドの追加はオプションです。 テンプレートにサマリー フィールドを追加しない場合は、[次へ] をクリックしてルート識別子フィールドの選択を続行します。

サマリー フィールドを追加するには、次の手順を実行します。

  1. [追加] をクリックして、[サマリー フィールド] テーブルに空の行を作成します。
  2. [サマリー レイヤー] ドロップダウン矢印をクリックし、サマリー レイヤーを選択します。

    レイヤーには、テンプレート プロパティの設定時に指定されたネットワークに登録されたポリゴン フィーチャクラス、またはライン イベントを指定することができます。 同じジオデータベースまたはフィーチャ サービス内にあり、指定されたネットワークと同じ投影法である必要があります。

  3. [フィールド] ドロップダウン矢印をクリックし、サマリー フィールドを選択します。

    サマリー フィールドを選択すると、[表示値マップ] セクションではサマリー フィールドに個別値のテーブルが表示されます。

  4. 必要に応じて、テーブルの [表示値] 列の値を編集します。
  5. 必要に応じて、[テーブルに格納されている名前] テキスト ボックスでサマリー レベルの表示名を更新します。
  6. 必要に応じて、[フィルター式] ドロップダウン矢印をクリックし、[表示値マップ] セクションに表示する値のフィルター式を定義します。
  7. サマリー レベルを複数追加するには、前のステップを各レベルに対して繰り返してください。
  8. [次へ] をクリックします。

    [ルート識別子フィールドの選択] ページが表示されます。

ルート識別子フィールドの選択

LRS フィーチャ カウント データ プロダクトのテンプレートを作成するための次のステップは、ルート識別子フィールドの追加です。 ルート識別子には、ルート名またはルート ID を指定できます。

この例では、Route Name をネットワークのルート識別子フィールドとして使用します。

ルート識別子フィールドを指定するには、次の手順を実行します。

  1. [ルート識別子] ドロップダウン矢印をクリックし、フィールドを選択します。

    デフォルトのオプションは、指定したネットワークがライン ネットワークでない場合は [ルート ID]、指定したネットワークがライン ネットワークの場合は [ルート名] です。

    指定したネットワークにルート ID とルート名の両方が構成されている場合は、ドロップダウン矢印を使用して 2 つのオプションのいずれかを選択できます。

    選択したネットワークのルート識別子フィールドを選択します。

  2. 必要に応じて、[テーブルに格納されている名前] テキスト ボックスの表示名を更新します。

    デフォルトの表示名は [ルート識別子] の値です。

    ルート識別子フィールドを選択すると、このテンプレートを使用して生成されるルート ログ データ プロダクトにルート情報フィールドが含まれるようになります。

  3. 必要に応じて、[プレビュー] をクリックしてキャンバスのルート識別子フィールドを確認します。

    ルート識別子フィールドを追加した後のキャンバス

    注意:

    選択したネットワークがライン ネットワークの場合、フィーチャ カウント データ プロダクトのルート識別子フィールドの横にライン名列が表示されます。

  4. [次へ] をクリックします。

    [フィーチャ カウント レイヤーの追加] ページが表示されます。

フィーチャ カウント レイヤーの追加

LRS フィーチャ カウント データ プロダクトは、ライン イベント、ポイント イベント、交点をルートごとにカウントします。

フィーチャ カウント フィールドを構成するには、[単一の値][個別値] の 2 つのオプションがあります。 [単一の値] オプションを使用してフィーチャ カウント フィールドを 1 つずつ構成し、フィルターを適用してカテゴリを作成できます。 あるいは、[個別値] オプションを使用して、出力のフィーチャ カウント フィールドとして必要なすべての個別値を構成できます。

フィーチャ カウント レイヤーを追加するには、次の手順を実行します。

  1. [追加] をクリックして、フィーチャ カウント フィールド テーブルに空の行を作成します。
  2. [フィーチャ カウント レイヤー] ドロップダウン矢印をクリックし、レイヤーを選択します。

    このレイヤーは、同じジオデータベースまたはフィーチャ サービスにあり、指定されたネットワークと同じ座標系である必要があります。

    この例で構成された最初のフィーチャ カウント レイヤーは、パイプライン交差ポイント イベント レイヤーです。

  3. [選択方法] ドロップダウン矢印をクリックして、選択方法を選択します。
    • [単一の値] - 単一のフィーチャ カウント フィールドを追加します。
    • [個別値] - フィーチャ カウント レイヤーに複数の個別値を追加します。 各個別値が個々のフィールドになります。 このオプションは、名前もフィルターもないフィーチャ カウント レイヤーが提供されている場合にのみ利用できます。

    この例では、[単一の値] を使用してパイプライン交差レイヤーを構成します。

    フィーチャ カウント データ プロダクトに含まれるフィーチャ カウント レイヤーを追加します。

  4. [テーブルに格納されている名前] テキスト ボックスに表示名を入力します。

    ここに入力されたテキストは、フィーチャ カウント フィールド テーブルの空白行に設定されます。

    フィーチャ カウント フィールドを追加した後のキャンバス
    パイプライン交差フィーチャ カウント フィールドを追加した後、テンプレートをプレビューできます。

  5. 必要に応じて、[フィルター式] の下にある [新しい式] をクリックし、フィーチャ カウント レイヤーのフィルター式を定義します。
  6. [単一の値] 選択方法を使用して別のフィーチャ カウント フィールドを追加するには、上記の手順を繰り返します。

    この例で構成された 2 つ目のフィーチャ カウント レイヤーは、ILI 異常値ポイント イベント レイヤーです。

    フィーチャ カウント データ プロダクトに含まれる 2 つ目のフィーチャ カウント レイヤーを追加します

    この例での次の 4 つのフィーチャ カウント フィールドは、コンクリート、鉄、PVC、高密度ポリエチレンです。 4 つのケーシング材の種類はすべて、ケーシング ライン イベント レイヤーに属しています。 以下の手順は、[個別値] 選択方法を使用してこれらのフィールドを追加する方法を示しています。

  7. 上記の手順 1 を繰り返します。
  8. [フィーチャ カウント レイヤー] ドロップダウン矢印をクリックし、フィーチャ カウント レイヤーを選択します。

    この例では、ケーシング レイヤーをフィーチャ カウント レイヤーとして選択します。

  9. [選択方法] ドロップダウン矢印をクリックして、[個別値] を選択します。

    個別値選択方法を使用したフィーチャ カウント フィールドを追加します。

    ポップアップが表示されます。

  10. ポップアップで [フィールド] ドロップダウン矢印をクリックし、フィールドを選択して以下を実行します。
    1. 各フィールドの横にあるチェックボックスをチェックして、個別値を選択します。
    2. 必要に応じて、[名前] 列の選択した各フィールドの名前を更新します。

      個別値がフィーチャ カウント フィールド テーブルに追加された場合、この名前はフィーチャ カウント フィールド名になります。

    3. [追加] をクリックして、選択した個別値をフィーチャ カウント フィールドとして追加します。

      各フィーチャ カウント フィールドには、選択方法として [単一の値]、および個別値に対応したフィルター式が自動的に含まれるようになります。

      個別値選択方法を使用した場合の選択されたフィールド

      注意:

      [個別値] 選択方法は、コード値ドメインおよびサブタイプの値を優先します。

  11. [プレビュー] をクリックしてキャンバスのフィールドを確認します。

    すべてのフィールドを追加した後のキャンバス

  12. [完了] をクリックしてテンプレートを保存します。

テンプレートは完成し、[LRS データ プロダクトの生成 (Generate LRS Data Product)] ツールで LRS データ プロダクトを生成する際に使用できます。

注意:

既存のテンプレートを確認または編集するには、[テンプレート プロパティの設定] ページの [テンプレート] テキスト ボックスの横にある [テンプレートの場所の参照] をクリックします。 プロジェクト フォルダーまたは別の場所からテンプレートを選択できます。

関連トピック