Location Referencing ライセンスで利用可能です。
ルートの特性は、ルートに沿った開始メジャーと終了メジャーの情報を持つライン イベントとして表すことができます。 [複数のライン イベントの追加] ツール
を使用して、複数のライン イベントを一度に追加します。
複数のライン イベントの追加シナリオ
以下の例は、複数のライン イベントを追加するワークフローです。
次の図は、ルート属性を示したものです。 ルート (Route1) のメジャー値は 12 ~ 15 です。
次の表は、ルート属性の詳細を示しています。
| ルート ID | 開始日 | 終了日 |
|---|---|---|
Route1 | 1/1/2000 | <NULL> |
ルートとメジャーによる複数のライン イベントの追加のワークフロー
ルートとメジャーによって複数のライン イベントを追加するには、次の手順を実行します。
- ArcGIS Pro でマップを開き、ライン イベントを追加する位置にズームします。
- [Location Referencing] タブをクリックし、[イベント] グループで、[追加] > [複数のライン イベント]
の順にクリックします。[複数のライン イベントの追加] ウィンドウが開き、[ルートとメジャー] のデフォルト値が [始点メジャー] および [終点メジャー] の値として表示されます。

[ルートとメジャー] 方法を使用し、メジャーの位置は選択したルートのメジャー値に基づきます。
- [次へ] をクリックします。
[始点: ルートとメジャー] セクション、[終点: ルートとメジャー]、および [日付] セクションが [複数のライン イベントの追加] ウィンドウに表示されます。

- [ネットワーク] ドロップダウン矢印をクリックし、ライン イベントを追加するルートの LRS ネットワークを選択します。
ネットワークは、イベントの入力メジャーを定義するソース リニア リファレンス方法 (LRM) として機能します。
ネットワークは、フィーチャ サービスにレイヤーとして公開された LRS ネットワークです。
- [始点: ルートとメジャー] セクションで、[マップからルートを選択]
をクリックして、マップでルートをクリックします。あるいは、ルート ID を [ルート ID] テキスト ボックスに入力します。
注意:
[マップからルートを選択]
または [マップからメジャー値を選択]
をクリック後、ルートにポインターを合わせると、ポインターの位置のルートおよびメジャーを確認できます。[オプション] ダイアログ ボックスの [Location Referencing] タブで、ルートおよびメジャーの情報を表示するためのマップ縮尺オプションを設定できます。
注意:
ロックの取得やリコンサイルに関するメッセージが表示された場合、競合の防止が有効になっています。
ルートが選択された後、ルートのロックが別のバージョンのアクティブ ユーザーによって取得され、その解除可能ステータス値が Yes の場合、ツールはルート ロックを解除しようとします。
- [始点: ルートとメジャー] セクションで次のいずれかを実行して、[メジャー] テキスト ボックスに値を入力し、ルートに沿った新しいライン イベントの開始メジャーを指定します。
- [マップからメジャーを選択]
をクリックし、マップ上で開始メジャーを配置するルートをクリックします。 - [ルート開始メジャーを使用] チェックボックスをオンにします。
- [メジャー] テキスト ボックスに始点メジャー値を入力します。
マップ上の選択された位置に、緑のポイントが表示されます。
- [マップからメジャーを選択]
- [終点: ルートとメジャー] セクションで次のいずれかを実行して、[メジャー] テキスト ボックスに値を入力し、ルートに沿った新しいライン イベントの終了メジャーを指定します。
- [マップからメジャーを選択]
をクリックし、マップ上で終了メジャー値を配置するルートをクリックします。 - [ルート終点メジャーを使用] チェックボックスをオンにします。
- [メジャー] テキスト ボックスに終了メジャー値を入力します。
マップ上の選択された位置に、赤いポイントが表示されます。
緑のドットと赤のドットの間に、新しいイベントが作成されます。
- [マップからメジャーを選択]
- 次のいずれかを実行して、ライン イベントの開始日を指定します。
- [カレンダー]
をクリックして開始日を選択します。 - [開始日] テキスト ボックスに、開始日を入力します。
- [ルート開始日] チェックボックスをオンにします。
- [開始日] テキスト ボックスをダブルクリックして、現在の日付を入力します。
- [カレンダー]
- 必要に応じて、次のいずれかを実行して、イベントの日付を指定します。
- [カレンダー]
をクリックして、終了日を選択します。 - [終了日] テキスト ボックスに、終了日を入力します。
- [ルート終了日] チェックボックスをオンにします。
- [終了日] テキスト ボックスをダブルクリックして、現在の日付を入力します。
終了日を入力しないと、イベントは開始日から未来まで有効になります。
- [カレンダー]
- データの検証オプションを選択して、ライン イベントで、ルートを特徴付ける間の不正な入力を防ぎます。
- [オーバーラップの廃止] - 新しいライン イベントが作成された後に、時間とメジャー値に関するオーバーラップを防ぐために、既存のイベントのメジャー、開始日、終了日が調整されます。
- [一致イベントのマージ] - 新しいイベントのすべての属性値が既存のイベントとまったく同じ場合で、新しいイベントが既存のイベントとメジャー値に関して、隣接またはオーバーラップしていて、そのタイム スライスが一致またはオーバーラップしている場合、新しいイベントは、既存のイベントとマージされ、それに応じて、メジャーの範囲が拡張されます。
- [オーバーラップの廃止] - 新しいライン イベントが作成された後に、時間とメジャー値に関するオーバーラップを防ぐために、既存のイベントのメジャー、開始日、終了日が調整されます。
- [次へ] をクリックします。
[属性セット] ドロップダウン リストでデフォルトの属性セットが表示された状態で [属性の管理] セクションがウィンドウに表示されます。
構成されている場合、他の属性セットも [属性セット] ドロップダウン リストに表示されます。
注意:
[実行時に次のメジャーに進む] チェックボックスをオンにすると、前の編集の終点メジャーの位置で次の編集を開始できます。 前の編集での [終点方法] の値および設定済み情報は、次の編集で [始点方法] の値および設定済み情報として引き継がれます。
たとえば、[始点方法] の値に [位置のオフセット]、[終点方法] の値に [座標] を使用してライン イベントを追加した場合、このオプションを有効にすると、次の編集を開始する際に、[始点方法] と [終点方法] の値に [座標] が使用され、[始点: 座標] セクションには、前の編集の座標情報が表示されます。
- 必要に応じて、[属性セット] ドロップダウン リストから属性セットを選択します。
- 属性セットに、イベントの属性値情報を入力します。

注意:
[マップ上のイベント選択によって属性値をコピー]
をクリックし、同じイベント レイヤーに属するマップ上の既存のライン イベントをクリックして、そのイベントからイベント属性をコピーします。注意:
イベントが選択された後、イベントのロックが取得され、現在のバージョンの現在のユーザーに転送されます。
ルートのロックとは異なり、編集アクティビティでイベントのロックの解除が試行されることはありません。
- [実行] をクリックします。
ライン イベントが追加されてマップに表示されると、確認メッセージが表示されます。
次の表は、イベント レイヤー別のライン イベントの詳細を示しています。
カウンター ピーク レーン
| イベント | ルート ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | ロケーション エラー | カウンター ピーク レーン |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Event1 | Route1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12 | 15 | エラーなし | 3 |
クラッキングの割合
| イベント | ルート ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | ロケーション エラー | クラッキングの割合 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Event1 | Route1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12 | 15 | エラーなし | 12 |
方向ファクター
| イベント | ルート ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | ロケーション エラー | 方向ファクター |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Event1 | Route1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12 | 15 | エラーなし | 100 |
施設タイプ
| イベント | ルート ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | ロケーション エラー | 施設タイプ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Event1 | Route1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12 | 15 | エラーなし | 一方通行路 |
IRI
| イベント | ルート ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | ロケーション エラー | IRI |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Event1 | Route1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12 | 15 | エラーなし | 60 |
レーン幅
| イベント | ルート ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | ロケーション エラー | レーン幅 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Event1 | Route1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12 | 15 | エラーなし | 15 |
中央分離帯の幅
| イベント | ルート ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | ロケーション エラー | 中央分離帯の幅 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
Event1 | Route1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12 | 15 | エラーなし | 7 |
次の図は、ルート属性の詳細と、編集後の 12 ~ 15 の Route1 の関連ライン イベントを示しています。
ルートとメジャー法を使用したときの対象オフセット
Roads and Highways イベント データ モデルでは、対象イベント フィールドの構成と、[対象フィールドの有効化 (Enable Referent Fields)] ツールを使用した有効化がサポートされています。 レイヤーで対象フィールドが構成され、有効化されると、イベントが追加または編集されたときに対象ロケーションが設定され、そのレイヤーで持続します。
対象対応のレイヤーでルートとメジャーを使用してイベントを作成する場合、親 LRS ネットワークがデフォルトで FromRefMethod 値および ToRefMethod 値として使用され、ルートは FromRefLocation 値および ToRefLocation 値として使用されます。 ライン イベントの始点メジャーと終点メジャーは、FromRefOffset 値および ToRefOffset 値として使用されます。
ライン イベントのどちらかのメジャーが更新されると、新しいメジャーを反映するよう、対応するオフセット値が更新されます。
以下の例に、対象値が有効になった複数のライン イベントを追加した場合の影響を示します。
対象を含む複数のライン イベントを追加する前
次の図に、イベント作成前のルートを示します。
次の表に、ルートの詳細を示します。
| ルート ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー |
|---|---|---|---|---|
Route1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12 | 15 |
対象を含む複数のライン イベントを追加した後
次の図に、対象が有効になった複数のライン イベントを示します。
次の表に、イベント作成後のイベント対象フィールドの詳細を示します。
| FromRefMethod | FromRefLocation | FromRefOffset | ToRefMethod | ToRefLocation | ToRefOffset |
|---|---|---|---|---|---|
AllRoutes | Route1 | 12.64 | AllRoutes | Route1 | 14.91 |
次の表に、イベント作成後のイベント フィールドの詳細を示します。
カウンター ピーク レーン
| イベント ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | カウンター ピーク レーン |
|---|---|---|---|---|---|
Event1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12.64 | 14.91 | 3 |
クラッキングの割合
| イベント ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | クラッキングの割合 |
|---|---|---|---|---|---|
Event1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12.64 | 14.91 | 12 |
方向ファクター
| イベント ID | 開始日 | 終了日 | 始点メジャー | 終点メジャー | 方向ファクター |
|---|---|---|---|---|---|
Event1 | 1/1/2000 | <NULL> | 12.64 | 14.91 | 100 |
デフォルト値以外の対象を使用するように、属性テーブルを使用してイベントを編集できます。 後からルート編集を行った場合、RefMethod と RefLocation の値は、それぞれ親 LRS ネットワークとルートに戻ります。
オーバーラップの廃止シナリオ
[オーバーラップの廃止] チェックボックスをオンにすると、新しいライン イベントが作成された後に、時間とメジャー値に関するオーバーラップを防ぐために、既存のイベントのメジャー、開始日、終了日が調整されます。
一致イベントのマージ シナリオ
[一致イベントのマージ] チェックボックスをオンにすると、新しいイベントが既存のイベントとマージされ、それに応じてメジャーの範囲が拡張されます。 次の条件を満たしている必要があります。
- 新しいイベントのすべての属性値が既存のイベントとまったく同じである。
- 新しいイベントが既存のイベントとメジャー値に関して、隣接またはオーバーラップしている。
- 新しいイベントと既存のイベントのタイム スライスが重複している。