ファイル ジオデータベースからマルチユーザー ジオデータベースへの LRS の移行

Location Referencing ライセンスで利用可能です。

データの作成と構成を 1 人のユーザーで確実に行うには、ファイル ジオデータベースに移行する前に、ファイル ジオデータベースでリニア リファレンス システム (LRS)、LRS ネットワーク、LRS イベント、LRS 交点、ドメイン、および属性ルールを作成する必要がある場合があります。

これらのエレメントをファイル ジオデータベースで作成したら、LRS、テーブル、フィーチャクラス、ドメイン、属性ルールをマルチユーザー ジオデータベースに移行し、ArcGIS Pro や「ArcGIS Event Editor」Web アプリで「マルチユーザーのバージョン対応編集」ツールを使用することができます。

ファイル ジオデータベースからマルチユーザー ジオデータベースに LRS と関連データ アイテムを移行するには、次の手順を実行します。

  1. ファイル ジオデータベースに LRS、LRS ネットワーク、LRS イベント、および LRS 交点の最小スキーマを作成します。
    注意:

    LRS は、フィーチャ データセットに作成されます。 ArcMapArcGIS Pro 2.9 または ArcGIS Pro の以前のバージョンで LRS が作成されている場合は、LRS の一部であるフィーチャクラスをすべて、フィーチャ データセットに移動する必要があります。

  2. ファイル ジオデータベースで LRS を作成、キャリブレーション、および構成したら、移行する LRS、フィーチャクラス、およびテーブルのターゲット マルチユーザー ジオデータベースを準備して、接続ファイルのバージョニング タイプをブランチに設定します。
    注意:

    接続ファイルの [バージョニング タイプ][ブランチ] に設定されていることを確認します。

    ジオデータベース コネクション プロパティ ダイアログ ボックスの使用の詳細

    ジオデータベース コネクション プロパティ ダイアログ ボックス
  3. [カタログ] ウィンドウ カタログ ウィンドウ で、ソース ジオデータベースのすべてのフィーチャクラスを含む LRS フィーチャ データセットを右クリックしてコピーします。
    LRS フィーチャ データセットのコピー
  4. ターゲット ジオデータベースのルート レベルにフィーチャ サービスを貼り付けます。
    ターゲット ジオデータベースへの LRS フィーチャ データセットの貼り付け
  5. ターゲット ジオデータベースを更新します。

    これで、すべてのフィーチャクラスを含むフィーチャ データセットが、ターゲット ジオデータベースに含まれます。 LRS が管理するテーブル、ドメインと属性ルールもターゲット ジオデータベースに含まれます。

  6. フィーチャ データセットの外部にある他のフィーチャクラスまたは LRS が管理していないテーブルが含まれていない場合、それらをソース ジオデータベースからターゲット ジオデータベースにコピーします。
  7. [コンテンツ] ウィンドウでターゲット ジオデータベースを右クリックし、[データ設計] > [ドメイン] を選択して、[ドメイン] タブ上で、dActivityType、dLRSNetworks、dReferentMethod の各コード値ドメインがターゲット ジオデータベースに含まれていることを確認します。
    ジオデータベースのドメイン タブ

    ドメインのいずれかが存在しない場合は、次に進む前にソース ジオデータベースからターゲット ジオデータベースにインポートされていることを確認してください。

    注意:

    dLRSNetworks ドメインは、中心線シーケンス テーブル、キャリブレーション ポイント フィーチャクラス、およびレッドライン フィーチャクラスの NetworkID フィールドに取り付ける必要があります。 dActivityType ドメインは、レッドライン フィーチャクラスの ActivityType フィールドに取り付ける必要があります。

  8. ネットワーク、イベント、コード値ドメイン、および交点で使用される追加のサブタイプ、コード値ドメイン、および属性ルールがコピーされたことを確認します。
  9. LRS に含まれるフィーチャクラスおよびテーブルにすべてのインデックスが存在することを確認します。 適切にデータベースを調整するためのガイドラインとしてデータ パフォーマンスのヒントを使用します。
  10. エンタープライズ ジオデータベースのデータをブランチ対応にするには、データが「データセットのブランチ バージョン対応登録」の要件を満たすようにします。
  11. データの エンタープライズ ジオデータベース へのコピーが完了したら、バージョン非対応のままにする必要がある LRS_Locks テーブルを除き、すべてのテーブル、フィーチャクラス、フィーチャ データセットをバージョン対応登録します。
    注意:

    ArcMap または ArcGIS Pro 2.5 以前を使用して LRS に最後にアクセスした場合、LRS_ 接頭辞を含む 4 つのテーブル (LRS_Edit Log、LRS_Event Behavior、LRS_Locks、LRS_Metadata) が存在します。

  12. ArcMap または ArcGIS Pro 2.6 以前で LRS を作成した場合、[LRS の変更 (Modify LRS)] ツールを実行して、最新の ArcGIS Pro バージョンで動作するように LRS を更新します。

    LRS が ArcGIS Pro 2.6 以降の [LRS の変更 (Modify LRS)] ツールを使用してアップグレードされると、LRS_Event_Behavior テーブルおよび LRS_Metadata テーブルは使用されなくなり、削除することができます。