Location Referencing ライセンスで利用可能です。
[交点の生成 (Generate Intersections)] ツールは、新しい交点を生成し、既存の交点を更新します。 以降のセクションで、交点の生成および更新を行うシナリオについて説明します。
交点および競合の防止
競合の防止が有効な場合、交差するルートに影響する次の条件が適用されます。
- 競合の防止が有効ではなく、交点の計算中にルートがロックされていない場合、自分で交点の競合を親バージョンとリコンサイルする必要があります。 この操作を行うには、親からの編集バージョンのルート変更を受け入れ (リコンサイルし)、交点を再計算します。
- 競合の防止が有効な場合、交点を計算しているルートと交差するすべてのルートもロックされます。
次の例では、[交点の生成 (Generate Intersections)] を実行する前に、ルート D が選択 (黄色でハイライト表示) されています。 AA、BB、CC、DD の各ルートがルート D と交差しているため、これらのすべてのルートに対してロックを取得する必要があります。
交点を生成する前に、ルート D、AA、BB、CC、DD はロック (緑色でハイライト表示) されています。
交差するルートでロックを取得できない場合、ツールは失敗します。
次の図に示すとおり、交点を生成するためにルート D が選択 (黄色でハイライト表示) されています。 AA、BB、CC、DD の各ルートがルート D と交差しているため、これらのルートに対してロックを取得する必要があります。 ルート CC (オレンジ色でハイライト表示) をユーザー B がロックできないため (ユーザー A がロックしているか、ユーザー B が別のバージョンをロックしているため)、交点は生成できません。
競合の防止が有効な場合、ロックの取得に関して次の条件が適用されます。
- ツールがデフォルト バージョンで実行されている場合、このツールを実行して取得されたロックは、実行が正常に完了した後に解除されます。
- ツールが子バージョンで実行されている場合、このツールを実行して取得されたロックは、実行が正常に完了した後でも解除されません。
- ツールの実行中にエラーが発生したり、途中で停止した場合、ツールが取得したロックは解除されます。
交点を生成するシナリオ
以降のセクションで、交点を生成するシナリオについて説明します。
1 つの交点
次の図と表では、3 つのルートが交わる場所に 1 つの交点が生成されています。
交点 ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラス名 | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A、B、および C | A、B、C | Network1 | 1/1/2000 | <NULL> | 5 |
上記のシナリオから生成または更新された交点には、次の特性があります。
- A、B、C の 3 つのルートが交わる場所に 1 つの交点が生成されます。
- 交点名は、ルート ID の並べ替え順で決定されます。
- ルート ID はカンマで区切られ、アルファベット順に並べ替えられます。
- フィーチャ ID は、ルート間で生成されていない交点にのみ付与されます。
- 日付は、交点を構成するすべてのルートに共通の日付範囲で決定されます。
- メジャーは、交点の場所にあるルート ID リストの最初のルートのメジャーになります。
交点のタイム スライス
次の図と表では、交点がタイム スライスされています。
ルート A は 2010 年~ <null> の間に存在し、ルート B は 2000 年~ 2012 年の間に存在し、ルート C は 2020 年~ <null> の間に存在します。 交点は、交点を構成するすべてのルートに共通の日付範囲で決定されます。
交点ID | 交点name | ルートID | フィーチャクラスname | フィーチャID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A および B | A、B | Network1 | 2010 | 2012 | 5 | |
2 | A および C | A、C | Network1 | 2020 | <NULL> | 5 |
上記のシナリオの交点タイム スライスには、次の特性があります。
- 2010 〜 2012 年の間は、ルート A とルート B のみ存在していたため、これらの日付に対して 2 つのルート間に交点 (ID:1) が作成されます。
- 2012 年以降にルート B は存在しなくなり、2020 年から新しいルート C が存在するようになったため、ルート A とルート C で共通の日付範囲である 2020 年〜 <null> の日付に対して交点 (ID:2) が作成されます。
複数の交点
次の図と表では、複数の場所でのルートの交点について説明します。
交点ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラスname | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A および B | A、B | Network1 | 2000 | <NULL> | 2 | |
2 | A および B (2) | A、B | Network1 | 2000 | <NULL> | 8 |
フィーチャが複数の場所で交差している場合、交点名には ...(2)、...(3) などの接尾辞が付与されます。
Z 値の使用
次の図と表では、Z 値は使用されていません。 2 つ目の例では、Z 値が使用されています。
次の表は、交点のポイントでの Z 値を示しています。
ルート上の Z 値
ルート | Z 値 |
---|---|
A | 10 |
B | 34 |
C | 34 |
次の 2 つの表では、交点フィーチャクラスに Z 値が使用されているかどうかで結果が異なります。
Z 値が使用されていない場合
交点 ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラス名 | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A、B、および C | A、B、C | Network1 | 1/1/2000 | <NULL> | 5 |
Z 値が使用されている場合
交点 ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラス名 | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | B および C | B、C | Network1 | 1/1/2000 | <NULL> | 24 |
交点の生成に Z 値が使用されており、ルート B とルート C の Z 値 (34 と 34) が Z 許容値 (ここでは 0.001 m) 内であるため、2 つのルートは交点に属しています。 ルート A は Z 値が 10 であり、Z 許容値の範囲外です。
交点 ID は、すべての X,Y,Z 位置 (Z 値を考慮する場合)、またはすべての X,Y 位置 (Z 値を考慮しない場合) に対して一意です。 1 つの場所に複数の交点が存在する場合 (複数のタイム スライスが存在する場合のみ)、それらの交点にはすべて同じ交点 ID が付与されます。
ルートとポリゴンの交点
次の図と表では、ルートとポリゴンの交点について説明します。
交点ID | 交点name | ルートID | FCname | フィーチャID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A および Poly1 | A | Polygon1 | Poly1 | 2000 | <NULL> | 2 |
2 | A および Poly1 (2) | A | Polygon1 | Poly1 | 2000 | <NULL> | 8 |
上記のシナリオのルートとポリゴンの交点には、次の特性があります。
- ルートとポリゴンの交点であるため、フィーチャ ID が付与されます。
- 同じルートとポリゴンの交点名の組み合わせが複数個存在するため、交点名には ...(2)、...(3) などの接尾辞が付与されます。
交点を更新するシナリオ
- 交点が更新されると、次の状況が発生します。
- [新しい交点が作成されます] - ルートの作成、ルートの再配置、ルートの延長、ルートの再割り当て、カートグラフィックの再配置などの編集アクティビティや、鉄道や政治的境界などの LRS 以外のフィーチャを含む編集アクティビティにより、新しい交点が作成される場合があります。
- [現在の交点が廃止されます] - 交点は、ルートの再配置、ルートの廃止、ルートの再割り当てなどの編集アクティビティにより、[ToDate] フィールドにルートの編集日付が設定された状態で廃止されます。
- [現在の交点が移動されます] - カートグラフィックの再配置または LRS 以外のフィーチャの編集により、交点が移動されます。 この場合、交点の場所が変更され、交点の形状 (ポイント位置) が更新されて、交点 ID が維持されます。 この場合、交点は廃止されません。 フィーチャが複数の場所でルートと交差し、交点の場所が変更された場合、新しい場所に最も近い元の交点によって、その交点の移動先が決定されます。
- [現在の交点が削除されます] - カートグラフィックの再配置または LRS 以外のフィーチャの編集により、交点が削除されます。 これは、すべての時間範囲で、ルートがフィーチャと交差しなくなった場合に発生します。
次の表では、交点の更新時に発生するシナリオについて説明します。
編集アクティビティ | ルート間の交点 | ルートと LRS 以外のレイヤーの交点 |
---|---|---|
ルートの編集 | 現在の交点を廃止するか、交点を作成します | 現在の交点を廃止するか、交点を作成します |
カートグラフィックの再配置により交差するようになった場合 | 現在の交点を移動するか、交点を作成します | 現在の交点を移動するか、交点を作成します |
カートグラフィックの再配置により交差しなくなった場合 | 現在の交点を削除します | 現在の交点を削除します |
LRS 以外のフィーチャが編集されて交差するようになった場合 | N/A | 現在の交点を移動します |
LRS 以外のフィーチャが編集されて交差しなくなった場合 | N/A | 現在の交点を削除します |
次のセクションでは、交点が更新される例について説明します。
交差するフィーチャが追加された際に交点が更新される場合
次の図と表では、新しい交点フィーチャが追加された後の交点の更新について説明します。
ルート A とルート B の間に交点が存在します。
交点 ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラス名 | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A、B | A、B | Network1 | 1/1/2000 | 1/1/2010 | 5 |
ルート C が作成または追加され、元の交点の場所でルート A およびルート B と交差する場合、同じ交点 ID の新しい交点がルート A、ルート B、およびルート C を組み込んで作成されます。
交点 ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラス名 | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A、B | A、B | Network1 | 1/1/2000 | 1/1/2010 | 5 | |
1 | A、B、C | A、B、C | Network1 | 1/1/2010 | <NULL> | 5 |
ルート廃止時の交点の更新
次の図と表では、交差するルートが廃止された後に発生する更新について説明します。
交点 ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラスname | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A、B | A、B | Network1 | 1/1/2000 | <NULL> | 5 |
交点の場所を含むルート B の一部が廃止された場合、その交点はルート B の終了日で廃止されます。
交点 ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラスname | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A、B | A、B | Network1 | 1/1/2000 | 12/31/2020 | 5 |
カートグラフィックの再配置後の交点の更新
次の図と表では、ルート B の一部のカートグラフィックが再配置された後に発生する更新について説明します。
交点の場所がメジャーとともに更新され、新しい交点がルート A に沿って配置されます。 ルート B のカートグラフィックが再配置され、ルート A と交差しなくなった場合、その交点は削除されます。
交点 ID | 交点name | ルート ID | フィーチャクラスname | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A、B | A、B | Network1 | 1/1/2000 | <NULL> | 5 |
交点 ID | 交点name | ルート ID | FC 名 | フィーチャ ID | 開始日 | 終了日 | 計測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | A、B | A、B | Network1 | 1/1/2000 | <NULL> | 3 |