ArcGIS Pro では、ArcGIS Enterprise 11.4 以降のポータルの Web リンク チャートへのアップデートを保存できます。 ArcGIS Pro には高度な作成機能があり、既存の Web リンク チャートを変更する際に使用できる地理空間データのシンボル表示や視覚化を行えます。 Web リンク チャートを保存すると、Web リンク チャートのアイテム ID が維持されます。
Web リンク チャートを保存するときは、次の条件を満たす必要があります。
- アクティブなリンク チャートを Web リンク チャートにリンクする必要があります。 プロジェクトに Web リンク チャートを追加すると、ArcGIS Pro リンク チャートに変換され、Web リンク チャートにリンクされます。 プロジェクトに Web リンク チャートに追加する操作は、Web マップまたは Web シーンを追加する操作に似ています。 詳細については、「Web マップまたは Web シーンの追加」をご参照ください。
- アクティブなポータルは、Web リンク チャートが常駐しているポータルである必要があります。
- ユーザーは、Web リンク チャート アイテムの所有者、管理者、または Web リンク チャートが共有される共有更新グループのメンバーとしてサイン インしていること。
- アカウントにコンテンツを作成する権限があること。 データ レイヤーを Web レイヤーとして公開する場合は、権限が追加で必要となります。
ArcGIS Pro に Web リンク チャートを保存すると、リンクされた Web リンク チャートは更新されますが、ポータル内の既存の Web レイヤーとテーブル アイテムは更新されません。 たとえば、レイヤーのシンボルに変更を加えたリンク チャートを保存すると、その変更内容は Web リンク チャートにのみ保存されます。 この変更内容は更新された Web リンク チャートにのみ適用されるため、他の Web リンク チャートの Web レイヤーの外観やプロパティは変更されません。 ポータルの Web レイヤー アイテムは、ArcGIS Pro のリンク チャートから削除された場合でも変更されないままです。 リンク チャートにデータ レイヤーを追加すると、リンク チャートを保存すると新しいレイヤーがポータルに公開され、Web リンク チャートに追加されます。
ポータルへの Web リンク チャートの保存
Web リンク チャートを保存する前に、注意する必要があるいくつかの考慮事項があります。 次のワークフローは、ポータルの Web リンク チャートへの更新を保存します。
- プロジェクトに Web リンク チャートを追加します。
- データ レイヤーを追加するか、リンク チャートの既存の Web レイヤーのシンボル、ポップアップ、ラベルに変更を加えます。
- リボンの [共有] タブの [管理] グループで、[Web リンク チャートを保存] をクリックします。最後に Web リンク チャートを修正したアプリケーションが ArcGIS Pro ではない場合、[Web リンク チャートを保存] ダイアログ ボックスが表示されます。 次のいずれかを実行します。
注意:
アクティブなリンク チャートが Web リンク チャートにリンクされていない場合、[Web リンク チャートを保存] ボタン は使用できません。
- [Web リンク チャートを保存] をクリックし、既存の Web リンク チャートを更新します。
- [Web リンク チャートとして共有] をクリックし、[Web リンク チャートとして共有] ウィンドウを開きます。 元の Web リンク チャートに保存をコミットする前に、新しい Web リンク チャートを共有し、変更されたり失われたりする可能性があるフィーチャを検証することができます。 詳細については、「Web リンク チャートの共有」をご参照ください。
[Web リンク チャートを保存] ウィンドウが表示されます。
- 必要に応じ、[サマリー] フィールドと [タグ] フィールドを編集します。
最大 128 個のタグを入力できます。
- 公開されるデータ レイヤーがリンク チャートに含まれる場合、必要に応じ、Web リンク チャートの構成を選択します。
使用可能な構成のリストについては、「選択した構成を使用した Web リンク チャートの共有」をご参照ください。
- 必要に応じて、[共有レベル] の下で、設定を変更します。
- [所有者] - そのアイテムにアクセスできるのは、所有者 (および他のメンバーが所有しているコンテンツを表示する権限のある組織のメンバー) だけです。 これがデフォルトのオプションです。
- [組織] - コンテンツを組織内のすべての認証済みユーザーと共有します。 このオプションは、組織アカウントでサイン インした場合に使用できます。
- [すべてのユーザー (パブリック)] - コンテンツが一般公開されます。 誰もがコンテンツにアクセスして、表示することができます。
- 必要に応じて、[グループ] で自分が所属するグループを選択して、そのメンバーとコンテンツを共有します。
注意:
共有設定を変更するには、管理者または Web リンク チャートの所有者である必要があります。
- 必要に応じてウィンドウ上部の [構成] タブをクリックし、リンク チャートを保存したときに作成される Web レイヤーを確認したり、Web レイヤーのプロパティを変更したりできます。
詳細は、「Web リンク チャートの構成」をご参照ください。
[リンク チャート プロパティ] ダイアログ ボックスで、[Web レイヤーを共有できるよう一意の数値 ID の割り当てを許可] オプションを有効化した場合、各サブレイヤーに割り当てられている ID が表示されます。 ID を変更するには、レイヤーまたはテーブルの横の番号をクリックします。 [レイヤー プロパティ] または [スタンドアロン テーブル プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブの [レイヤー ID] または [テーブル ID] テキスト ボックスにカスタム整数 ID を入力します。 詳細については、「レイヤー ID の割り当て」をご参照ください。
- [保存の終了] で [分析] をクリックして潜在的な問題がないか確認します。
エラーと警告は、[メッセージ] タブにリストされます。 メッセージを右クリックして、ヘルプ トピックを開くか、ソフトウェアで処置を行います。 Web リンク チャートを保存する前に、エラー を解決する必要があります。 警告 の解決は推奨されますが、必須ではありません。
- エラーを解決し、必要に応じて警告を修正したら、[保存] をクリックして、ポータルの Web リンク チャートを更新します。
共有設定が変更された場合は、[共有の更新] ダイアログ ボックスが表示され、レイヤーが目的のビューアーに表示されることを確認できます。
- [共有の更新] ダイアログ ボックスの [更新] をクリックして、Web リンク チャートにレイヤーが表示されるように、レイヤー共有設定を調整します。
1 つ以上の編集可能な Web フィーチャ レイヤーをすべてのユーザーと共有できない場合は、メッセージが表示されます。 ポータルのレイヤーのアイテム ページからパブリック データ コレクションを承認する必要があります。 詳細については、パブリック レイヤーでの編集の許可または禁止をご参照ください。
更新は既存の Web リンク チャートに保存されます。
- [共有の更新] ダイアログ ボックスの [更新] をクリックして、Web リンク チャートにレイヤーが表示されるように、レイヤー共有設定を調整します。
- ウィンドウ下部の [Web リンク チャートの管理] リンクをクリックして、ポータルの Web リンク チャートを管理します。
Web リンク チャートがサーバーに自動的にキャッシュされた新しい Web レイヤーで構成されている場合、キャッシュ生成の進行中は、レイヤーが表示されないことがあります。 [ジョブ] をクリックして、[ジョブ ステータス] ウィンドウにキャッシュ ステータスを表示します。
[最後に更新された Web リンク チャートのアーカイブ] オプションは、以前のバージョンの Web リンク チャートのコピーを作成します。 コピーされた Web リンク チャートは、独自の ID が与えられたアイテムとして、ポータルに作成されます。 この設定は、デフォルトで有効になっています。
デフォルトのアーカイブ Web リンク チャート名は <web link chart>_<timestamp> です。 元の Web リンク チャートの所有者である場合、アーカイブされたアイテムは Web リンク チャートと同じフォルダーに格納されます。 所有者でない場合は、ルート フォルダーに格納されます。
Web リンク チャート保存時の考慮事項
ArcGIS Pro に Web リンク チャートを保存すると、リンク チャート管理ワークフローが向上します。 しかし、アプリケーションによって一部の Web リンク チャート プロパティのサポートが異なるため、制限事項が存在することがあります。 別のアプリケーションで Web リンク チャートに変更を加えてから ArcGIS Pro で開くと、一部のプロパティが変更されたり、消去されたりすることがあります。 Web リンク チャートを ArcGIS Pro リンク チャートに変換したときに削除されたプロパティは、Web リンク チャートが保存されると失われます。
制限事項
ArcGIS Pro で Web リンク チャートを保存する前に考慮するべき、既知の制限事項のいくつかを紹介します。
- Web タイル レイヤーのポップアップや、フィーチャ レイヤーの属性データを使用するよう構成されているキャッシュ マップ イメージ レイヤーは、Web リンク チャートを ArcGIS Pro で開くと失われます。 詳細については、「ポップアップの構成」をご参照ください。
- 複数のスタイルをサポートする WMS サービス レイヤーは、ArcGIS Pro で適用したデフォルト以外のスタイルを保持しません。 Web リンク チャートは、WMS サービス レイヤーのデフォルト スタイルのみレンダリングします。 詳細については、「WMS サービス サブレイヤーのスタイルの変更」をご参照ください。
ベスト プラクティス
次に、ArcGIS Pro で Web リンク チャートを保存する前に考慮するべきベスト プラクティスを紹介します。
- ArcGIS Pro で Web リンク チャートを開く場合、不一致の有無を入念に確認してください。特に、別のアプリケーションで作成したポップアップ、ラベル、その他のプロパティには注意します。
- ArcGIS 組織に、Web リンク チャートを更新できるユーザーが複数存在する場合、他のユーザーが行った変更を上書きしないよう、自分が ArcGIS Pro で Web リンク チャートを開いた後に変更が加えられたかどうかを確認します。 最新バージョンの Web リンク チャートを使用するには、プロジェクトでリンク チャートを更新します。 詳細については、「Web マップまたは Web シーンの更新」をご参照ください。
- 更新されたリンク チャートを新しい Web リンク チャートとして共有してから、不一致がないか確認します。 元の Web リンク チャートを更新しても問題ないと判断したときに、Web リンク チャートを保存します。