ステップ タイプの作成

Workflow Manager のライセンスで利用可能。

ステップ タイプはワークフローの構成要素です。 ステップを実行したときに起こることと、ワークフローでどのように表されるかについて、基本的な情報を提供します。 ワークフローに追加したステップ タイプはステップになりますが、元のステップ タイプのすべてのプロパティを引き続き参照します。 ステップは、ワークフローのステップ タイプのインスタンスです。 1 つのワークフローに対し、複数のステップ タイプが出現することもあります。

ステップ タイプには、次のコンポーネントがあります。

  • プロファイル - ステップ タイプに関する基本情報が含まれます
  • 説明 - ステップの内容や、ステップを完了するためにユーザーが実行するべきことに関する追加情報を構成できるオプションの設定
  • 実行 - ステップをワークフローで実行したときの、個々のステップの振舞いを定義します

実行タイプ

次のステップ実行タイプを使用できます。

タイプ説明

プロシージャル

管理された実行のない手動ステップ

カスタム ステップ オブジェクト

IJTXCustomStep を実装するカスタム クラスを呼び出します

ファイルを開く

ワークフローからファイルを開きます

実行ファイル

実行ファイルを開始します

URL の起動

URL を開きます

質問

構成可能な回答とともに、ユーザーに質問します

注意:

IJTXCustomExecute を使用して構築されたカスタム ステップは、ArcGIS Workflow Manager (Classic) で実行できます。 ただし、IJTXCustomStep の新しいオプションを活用できるよう、ステップ ライブラリをアップグレードするよう推奨します。 ステップ ライブラリのアップグレードについては、開発者キットをご参照ください。

ステップ タイプの構築

以下に、ステップ タイプを構築するワークフローについて説明します。

ステップ タイプに関する基本プロパティの定義

基本的なステップ プロパティでは、Workflow Manager (Classic) システムを構成するステップの記述的な情報を提供します。

  1. ArcGIS Workflow Manager (Classic) Administrator を起動し、Workflow Manager (Classic) データベースに接続します。
  2. [ジョブ コンポーネント] > [ステップ タイプ] を展開します。

    リストには、現在構成されているすべてのステップ タイプが含まれます。 ステップ タイプが構成されていない場合は、リストは空です。

  3. [ステップ タイプ] を右クリックし、[ステップ タイプの追加] をクリックします。

    [ステップ タイプ プロパティ] ダイアログ ボックスが開きます。

  4. [ステップ タイプ名][説明] テキスト ボックスに、ステップ タイプの名前と説明を入力します。
  5. [インジケーター] ドロップダウン メニューをクリックし、ステップ タイプの形状を選択します。
  6. ユーザーがステップのロジックのみを操作する場合は、必要に応じて [実行中は ArcGIS Workflow Manager を非表示にする] チェックボックスをオンにします。

    この設定は、ステップが別のアプリケーションを開き、ユーザーがここでタスクを実行する場合に便利です。 タスクが完全に自動化されている場合は、このチェックボックスをオンにしないでください。

ステップの説明の構成

ステップの説明を構成すると、ステップに関する具体的な情報をユーザーに表示できます。

  1. [ステップ タイプ プロパティ] ダイアログ ボックスで [説明] タブをクリックします。
  2. 次のいずれかのオプションから選択し、ステップの説明を追加します。
    • [URL リンク] - すべての Workflow Manager (Classic) ユーザーがリンクにアクセスできる場合は、このオプションを選択します。 Web ページへのリンクか、作成した *.html ドキュメントへのリンクのどちらかです。
    • [埋め込み HTML] - このオプションを選択すると、シンプルなテキストか HTML で書式設定されたテキストを指定できます。このテキストは、Workflow Manager (Classic) システムへのアクセス権の有無にかかわらず、すべてのユーザーが使用できます。
    注意:

    ステップの説明で Unicode 文字が使用される場合、HTML コンテンツに文字のエンコーディングを指定するメタ タグ (<meta content="text/html; charset=UTF-8" /> など) が含まれていることを確認してください。

カスタム オブジェクト ステップ実行の構成

[実行] タブでは、ワークフローで実行したときの個々のステップの振舞いを構成できます。

  1. [ステップ タイプ プロパティ] ダイアログ ボックスで [実行] タブをクリックします。
  2. [カスタム ステップ オブジェクト] 実行タイプ ボタンをクリックします。
  3. [CLSID/ProgID] の参照ボタンをクリックし、使用するステップを選択します。
  4. [OK] をクリックします。
  5. [予測される引数のリスト] 参照ボタンか [引数] 参照ボタン ([...]) をクリックし、選択したカスタム ステップの必須の引数および任意の引数のリストを表示します。
  6. 必要に応じ、[引数] テキスト ボックスまたは引数エディター ダイアログ ボックスに、必須の引数と任意の引数を指定します。
    注意:

    引数にはトークンを使用できます。 引数はスペースで区切る必要があります。 引数自体にスペースが含まれている売は、その引数は二重引用符 (") で囲みます。

  7. 必要に応じて [引数名の整合チェック] をクリックし、指定した引数の有効性を確認します。
  8. [サポートされているプラットフォーム] ドロップダウン矢印をクリックし、ステップでサポートされるプラットフォームを選択します。
    注意:

    Workflow Manager (Classic) に含まれるすべてのカスタム ステップを、すべてのプラットフォームで実行できるわけではありません。 ステップは、次のカテゴリで構成されています。

    • [すべてのプラットフォーム] - ArcGIS ProArcMapArcCatalogArcGIS Server をサポートします
    • [ArcGIS Pro および ArcGIS Desktop] - ArcGIS ProArcMapArcCatalog をサポートします
    • [ArcGIS Server] - ArcGIS Server をサポートします
  9. [OK] をクリックしてステップ タイプへの変更を保存し、[ステップ タイプ プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。

「ファイルを開く」実行の構成

[実行] タブでは、Workflow Manager (Classic) ステップを通じてファイルを開くこともできます。

  1. [ステップ タイプ プロパティ] ダイアログ ボックスで [実行] タブをクリックします。
  2. [ファイルを開く] 実行タイプ ボタンをクリックします。
  3. [ファイル パス] 参照ボタン ([...]) をクリックします。
  4. このステップの実行時に、Workflow Manager (Classic) が開くファイルを参照します。
    注意:

    このファイルはデータベースに保存されます。 ファイルが大きい場合は、MAXBLOBSIZE 設定を増やすようデータベース管理者にお問い合わせください。

  5. [開く] をクリックし、ファイルとステップを関連付けます。
  6. [サポートされているプラットフォーム] ドロップダウン矢印をクリックし、ステップでサポートされるプラットフォームを選択します。
  7. [ファイルを開く] 実行タイプは、デスクトップでもサーバーでも使用できます。
  8. [OK] をクリックしてステップ タイプを保存し、ダイアログ ボックスを閉じます。

実行可能ファイルの実行の構成

[実行] タブでは、Workflow Manager (Classic) ステップで実行可能ファイルを実行することもできます。

  1. [ステップ タイプ プロパティ] ダイアログ ボックスで [実行] タブをクリックします。
  2. [実行可能ファイル] 実行タイプ ボタンをクリックします。
  3. このステップで実行する実行可能ファイルの場所を参照します。
  4. 実行可能ファイルの引数を指定します。
    注意:

    引数にはトークンを使用できます。 引数はスペースで区切る必要があります。 引数自体にスペースが含まれている売は、その引数は二重引用符 (") で囲みます。

  5. [サポートされているプラットフォーム] ドロップダウン矢印をクリックし、サポートされるプラットフォーム タイプを選択します。
  6. [OK] をクリックしてステップ タイプを保存し、ダイアログ ボックスを閉じます。

URL の起動の実行の構成

このオプションでは、Workflow Manager (Classic) ステップを通じて、所定の URL を Web ブラウザーで開くことができます。 このステップは Web マップまたは Web 編集アプリケーション、および [JOB:AOI_ENVELOPE] トークンで構成し、マップを開いた後に、ジョブの対象位置を拡大できます。 Web マップ URL に範囲を追加します。範囲が URL の最初のパラメーターである場合は、パラメーターの先頭に ? を付け、最初のパラメーターではない場合はパラメーターの先頭に & を付けます。 例: http://www.arcgis.com/home/webmap/viewer.html?extent=[JOB:AOI_ENVELOPE]

  1. [ステップ タイプ プロパティ] ダイアログ ボックスで [実行] タブをクリックします。
  2. [URL の起動] 実行タイプ ボタンをクリックします。
  3. Workflow Manager (Classic) がこのステップを実行したときに起動するパスを指定します。
  4. [サポートされているプラットフォーム] ドロップダウン矢印をクリックし、サポートされるプラットフォームを選択します。
  5. [OK] をクリックしてステップ タイプを保存し、ダイアログ ボックスを閉じます。

質問の実行の構成

[実行] タブでは、Workflow Manager (Classic) ステップで実行するときに、ユーザーに質問するステップを定義することもできます。

  1. [ステップ タイプ プロパティ] ダイアログ ボックスで [実行] タブをクリックします。
  2. [質問] 実行タイプ ボタンをクリックします。
  3. [質問] 参照ボタンをクリックします。

    [質問エディター] ダイアログ ボックスが開きます。

  4. ユーザーへの質問を [質問] テキスト ボタンに入力します。
  5. ステップの実行時にユーザーに表示されるダイアログ ボックスのタイトルを [タイトル] テキスト ボックスに入力します。
  6. [メモ フィールドを含める] チェックボックスをオンにすると、ユーザーがフィードバックを提供できます。

    ステップを実行すると、選択した理由を入力するためのテキスト ボックスがユーザーに表示されます。 入力した値は、ジョブ履歴にコメントとして追加されます。

  7. [質問の回答] セクションの [回答] テキスト ボックスに回答を入力し、戻り値を [戻り値] テキスト ボックスに入力します。
  8. [OK] をクリックします。
  9. [サポートされているプラットフォーム] ドロップダウン矢印をクリックし、ステップでサポートされるプラットフォームを選択します。
  10. [OK] をクリックしてステップ タイプを保存し、ダイアログ ボックスを閉じます。

ステップ タイプのクローン作成

Workflow Manager (Classic) リポジトリのステップ タイプは再利用できます。 ステップ タイプのクローンを作成すると、定義済みのすべてのプロパティも含めてコピーできます。

  1. ArcGIS ProWorkflow Manager (Classic) Administrator を開き、Workflow Manager (Classic) データベースに接続します。
  2. [ジョブ コンポーネント] > [ステップ タイプ] を展開します。
  3. クローンを作成するステップ タイプを右クリックし、[ステップ タイプのクローン作成] をクリックします。

    ステップ タイプのコピーが、既存のステップ タイプのリストに追加されます。