屋内画像のインポート (Import Indoor Images) (Indoors)

ArcGIS Indoors Pro または ArcGIS Indoors Maps エクステンションで利用できます。

サマリー

360 度写真とパノラマ画像を .e57 ファイルから Indoors ワークスペースにインポートします。 このツールの出力は、ArcGIS Pro のフロア対応マップおよびシーンに追加できます。

使用法

  • このツールは、.e57 ファイルに含まれる 360 度およびパノラマ JPEG 画像をサポートします。 画像は正距円筒 (球面) リプレゼンテーションを使用する必要があります。

  • このツールを選択またはフィルター設定を含む入力レベル フィーチャとともに使用して、特定のフロアに画像をインポートします。

  • [ターゲットの方向付き画像レイヤー] パラメーターは、Z 対応の方向付き画像レイヤーである必要があります。 [方向付き画像データセットの作成 (Create Oriented Imagery Dataset)] ツールを使用して、方向付き画像を作成します。

  • [入力データの座標系] パラメーターを使用して、入力データの水平および鉛直座標系を指定します。

    • 入力 .e57 ファイルに座標系が指定または定義されていない場合、入力データは入力レベル フィーチャと同じ座標系に存在すると見なされます。
    • 入力データと入力レベル フィーチャの座標系が異なる場合、ツールはインポートされた画像の位置を再変換します。
  • フロア認識に対応するため、このツールでは、ターゲットの方向付き画像データセットに LEVEL_ID フィールドがまだ存在しない場合、このフィールドを追加します。

  • このツールは、画像とレベル フィーチャの Z 値の比較に基づいて、次のように画像にレベル ID を割り当てます。

    • 画像には、その画像の垂直方向またはすぐ下に配置されているレベル フィーチャのレベル ID が割り当てられます。
    • 画像の Z 値が最低レベル未満、または最高レベルより 15 メートル以上高い場合、その画像のレベル ID 値には NULL が割り当てられます。
    • すべてのレベル フィーチャから外れている画像 (X、Y 座標に基づく) のレベル ID 値には NULL が割り当てられます。
  • 入力データと入力レベル レイヤー フィーチャの Z 原点が異なる場合、[高さの調整] パラメーターを使用してその差を補正します。 高さデータの調整は、ツールによる画像の位置に対する必要な再投影が行われた後に適用されます。

    たとえば、入力データに海水面を基準とする Z 値が含まれ、入力レベル フィーチャに地面を基準とする Z 値が含まれている場合、負の [高さの調整] パラメーター値を使用してその差を補正します (以下の図に例を示します)。

    高さの調整パラメーターの効果を示す図
    レベル フィーチャに対して画像を垂直に配置するため、-400 m の負の高さデータの調整が適用されています。
  • このツールは、次のように方向付き画像フィーチャ属性を設定します。

    • Shape- X、Y、Z 座標の値は、入力データ ファイルの画像の位置情報に基づいています。
    • Name- 入力データ ファイルのメタデータに含まれる画像の名前。 メタデータが使用できない場合、入力データ ファイル名に増加する数値が付加されたものが使用されます。
      注意:

      この値は、ImagePath フィールドの画像ファイル名とは異なる場合があります。

    • LEVEL_ID- 関連付けられたレベル フィーチャのレベル ID。 関連付けられたレベルが判定できない場合、NULL 値が割り当てられます。
    • ImagePath- フィーチャに関連付けられた画像ファイルのパス。
    • AcquisitionDate- 入力ファイルのメタデータに含まれる取得日。 メタデータが使用できない場合、入力データ ファイルの最終更新日時が使用されます。
    • CameraHeading- 入力データ ファイルの画像の回転情報に基づくカメラの方向。 値の単位は度です。
      • カメラが向いている方向の値は、北が 0 度として定義された正の時計回りの方向で計測されます。
      • このツールでは、方向付き画像の CameraPitch または CameraRoll 属性は設定されません。
        注意:

        カメラの方向情報は、使用するソフトウェアによって異なる方法で格納される場合があります。 ツールの出力を確認して CameraHeading の値が正しいことを確認し、必要に応じて [フィールド演算 (Calculate Field)] ツールを使用して CameraHeading の値を調整します。

    • HorizontalFieldOfView- 水平方向のカメラの範囲 (度)。
      • 有効な値の範囲は 0 ~ 360 です。
      • このツールが割り当てるデフォルト値は 360 です。 [視野の水平角] パラメーターを使用して、この値を調整します。
    • VerticalFieldOfView- 垂直方向のカメラの範囲 (度)。
      • 有効な値の範囲は 0 ~ 180 です。
      • このツールが割り当てるデフォルト値は 180 です。 [視野の鉛直角] パラメーターを使用して、この値を調整します。
    • OrientedImageryType- 方向付き画像のタイプ。 このツールでは、値に 360 が割り当てられます。これは、画像が球状またはパノラマのサラウンド ビューを提供することを示しています。
  • このツールで出力される方向付き画像をフロア対応マップで構成して、フロア フィルターで使用することができます。

  • インポートされた画像はローカル ファイルとして格納されます。 [方向付き画像データセットからサービスを生成 (Generate Service From Oriented Imagery Dataset)] ツールを使用して、インポートされた画像からホスト フィーチャ サービスを公開します。

  • インポート時に、ターゲットの方向付き画像データセット内の既存のフィーチャは保持されます。

パラメーター

ラベル説明データ タイプ
入力データ

インポートされるターゲットの方向付き画像ファイルを含む .e57 ファイル。

File
入力レベル フィーチャ

ターゲット画像レイヤーと同じワークスペースに存在する ArcGIS Indoors 情報モデルの関連付けられたレイヤー。

Feature Layer
ターゲットの画像フォルダー

画像ファイルが書き込まれる既存のフォルダー。

Folder
ターゲットの方向付き画像

インポートされた画像によって更新される Indoors ワークスペース内のターゲットの方向付き画像データセット。

Oriented Imagery Layer
入力データの座標系
(オプション)

入力画像ファイルの空間参照。 入力データ ファイルに座標系が指定されていない場合は、座標系を選択できます。

Spatial Reference
高さの調整
(オプション)

インポートされた画像の Z 値を調整する値。 インポートされた画像が再投影される場合、調整は投影後に適用されます。 デフォルト値は 0 メートルです。

  • 値を -300 フィートに設定すると、インポートされた画像の Z 値が 300 フィート減少します。
  • 値を 250 メートルに設定すると、インポートされた画像の Z 値が 250 メートル増加します。
Double
視野の水平角
(オプション)

インポートされた画像の視野の有効幅 (度)。 有効な値の範囲は 0 ~ 360 です。 デフォルト値は 360 です。

Double
視野の鉛直角
(オプション)

インポートされた画像の視野の有効な高さ (度)。 有効な値の範囲は 0 ~ 180 です。 デフォルト値は 180 です。

Double

派生した出力

ラベル説明データ タイプ
更新されたターゲット方向付き画像

Indoors ワークスペース内の更新された方向付き画像データセット。 既存の方向付き画像データはインポート時に保持されます。 入力データの各画像に新しいポイント フィーチャが追加され、関連付けられた画像がアタッチメント ファイルとして追加されます。 新たに追加されたポイント フィーチャの属性は、入力画像ファイルの属性に基づいて設定されます。

Oriented imagery Layer

arcpy.indoors.ImportIndoorImages(in_data, in_level_features, target_image_folder, target_oriented_imagery, {in_coordinate_system}, {elevation_adjustment}, {horizontal_field_of_view}, {vertical_field_of_view})
名前説明データ タイプ
in_data

インポートされるターゲットの方向付き画像ファイルを含む .e57 ファイル。

File
in_level_features

ターゲット画像レイヤーと同じワークスペースに存在する ArcGIS Indoors 情報モデルの関連付けられたレイヤー。

Feature Layer
target_image_folder

画像ファイルが書き込まれる既存のフォルダー。

Folder
target_oriented_imagery

インポートされた画像によって更新される Indoors ワークスペース内のターゲットの方向付き画像データセット。

Oriented Imagery Layer
in_coordinate_system
(オプション)

入力画像ファイルの空間参照。 入力データ ファイルに座標系が指定されていない場合は、座標系を選択できます。

Spatial Reference
elevation_adjustment
(オプション)

インポートされた画像の Z 値を調整する値。 インポートされた画像が再投影される場合、調整は投影後に適用されます。 デフォルト値は 0 メートルです。

  • 値を -300 フィートに設定すると、インポートされた画像の Z 値が 300 フィート減少します。
  • 値を 250 メートルに設定すると、インポートされた画像の Z 値が 250 メートル増加します。
Double
horizontal_field_of_view
(オプション)

インポートされた画像の視野の有効幅 (度)。 有効な値の範囲は 0 ~ 360 です。 デフォルト値は 360 です。

Double
vertical_field_of_view
(オプション)

インポートされた画像の視野の有効な高さ (度)。 有効な値の範囲は 0 ~ 180 です。 デフォルト値は 180 です。

Double

派生した出力

名前説明データ タイプ
updated_target_oriented_imagery

Indoors ワークスペース内の更新された方向付き画像データセット。 既存の方向付き画像データはインポート時に保持されます。 入力データの各画像に新しいポイント フィーチャが追加され、関連付けられた画像がアタッチメント ファイルとして追加されます。 新たに追加されたポイント フィーチャの属性は、入力画像ファイルの属性に基づいて設定されます。

Oriented imagery Layer

コードのサンプル

ImportIndoorImages の例 1 (Python ウィンドウ)

次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで ImportIndoorImages 関数を使用する方法を示しています。

arcpy.indoors.ImportIndoorImages(r"C:\BuildingScans\BuildingA.e57",
                                 r"C:\IndoorsModel.gdb\Indoors\Levels",
                                 r"C:\indoorsphotos\photos",
                                 r"C:\IndoorsModel.gdb\OIDataset",
                                 '', '', '')
ImportIndoorImages の例 2 (Python ウィンドウ)

次のスタンドアロン スクリプトで、ImportIndoorImages 関数を使用する方法を示します。

# Import system modules 
import arcpy

#Set parameter values
    in_data=r"C:\BuildingScans\BuildingA.e57"
    in_level_features=r"C:\IndoorsModel.gdb\Indoors\Levels"
    target_image_folder=r"C:\indoorsphotos\photos"
    target_oriented_imagery=r"C:\IndoorsModel.gdb\Indoors\OIDataset"
    in_coordinate_system='PROJCS["NAD_1983_2011_StatePlane_California_VI_FIPS_0406",GEOGCS["GCS_NAD_1983_2011",' \
                           'DATUM["D_NAD_1983_2011",SPHEROID["GRS_1980",6378137.0,298.257222101]],' \
                           'PRIMEM["Greenwich",0.0],UNIT["Degree",0.0174532925199433]],' \
                           'PROJECTION["Lambert_Conformal_Conic"],PARAMETER["False_Easting",2000000.0],' \
                           'PARAMETER["False_Northing",500000.0],PARAMETER["Central_Meridian",-116.25],' \
                           'PARAMETER["Standard_Parallel_1",32.78333333333333],' \
                           'PARAMETER["Standard_Parallel_2",33.88333333333333],' \
                           'PARAMETER["Latitude_Of_Origin",32.16666666666666],' \
                           'UNIT["Meter",1.0],AUTHORITY["EPSG",6425]]'
    elevation_adjustment="-396 Meters"
    horizontal_field_of_view=360
    vertical_field_of_view=180
    
#Run the tool
ImportIndoorImages_Indoors(in_level_features, target_image_folder, target_oriented_imagery, in_coordinate_system,
                           elevation_adjustment, horizontal_field_of_view, vertical_field_of_view)

環境

このツールは、ジオプロセシング環境を使用しません。

ライセンス情報

  • Basic: No
  • Standard: 次のものが必要 ArcGIS Indoors Pro または ArcGIS Indoors Maps
  • Advanced: 次のものが必要 ArcGIS Indoors Pro または ArcGIS Indoors Maps

関連トピック