フィーチャの日射量の仕組み

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

[フィーチャの日射量 (Feature Solar Radiation)] ツールは、表面 (地表) を基準とした入力ポイントまたはポリゴン フィーチャの入射日射量を計算します。 入力フィーチャは、位置、面積、またはサイズ、高さ、方位などの属性を持つオブジェクトやサーフェスを表すことができます。 受けた日射エネルギーは、各フィーチャに対して計算されます。 出力日射量の値は、フィーチャの単位面積あたりの合計および平均として計算されます。その単位は、それぞれキロワット時 (kWh)、1 平方メートルあたりのキロワット時 (kWh/m2) です。

各フィーチャの日射量は、入力サーフェス ラスターと交差する面積またはセルから計算されます。 ポイントには面積値がないため、総日射量、散乱日射量、直達日射量の平均 (単位面積あたり) が計算されます。 これは、1 つのセルに対するラスター解析出力に似ています。 ポリゴン フィーチャや、ポイントに対して面積が指定されている場合は、フィーチャの総面積 (kWh 単位) を乗算することで、フィーチャの面積全体に対する総日射量が返されます。 フィーチャの面積は、ジオメトリ属性から取得するか、必要に応じて計算します。

フィーチャ パラメーター

フィーチャ パラメーターまたはフィーチャ属性を使用すると、入力フィーチャを構造物 (建物、サーフェス上に正しい向きで設置されたソーラー パネルなど) としてモデル化できます。 サイズ (面積) と方位、傾斜、方向、サーフェス オフセットは属性として指定でき、すべてのフィーチャに対して適用することも、個々の入力フィーチャに個別に適用することもできます。 これらの値を直接指定しなければ、必要に応じて、入力フィーチャまたはサーフェスから計算されます。

次の例では、フィーチャ パラメーターを指定するケースを示します。

  • 屋上やソーラー ファーム アレイに設置されたソーラー パネルのエネルギー潜在力を計算する
  • エネルギー効率やソーラー設計を理解するために、建物の垂直面における入射日射量を計算する
  • 複数のフィーチャを提供し、経時的な分析を実行することで、サーフェスに沿って回転または移動する遠隔車両に搭載されたソーラー パネルをモデル化する

ソーラー パネル アレイ
ソーラー パネル アレイのサイズと方向は、面積、オフセット、傾き、方向の属性を持つポイント フィーチャで表すことができます。

時間間隔に対する日射量の計算

デフォルトでは、ツールは時間範囲全体に対して 1 つの総日射量の値を計算します。 [時間間隔の単位] パラメーター値と [時間間隔] パラメーター値に基づいて、指定間隔に対して複数の日射量を計算するには、[時間間隔に対する日射量の計算] パラメーターをオンにします。 時間間隔ごとに総日射量が計算されます。つまり、どの間隔も除外されず、部分値が返されることもありません。 時間間隔に対して日射量がない場合は、値 0 が返されます。

間隔は、指定した開始時間から終了時間まで計算されます。 開始時間と終了時間で指定された合計時間が時間間隔で均等に分割できない場合、合計期間は必要なタイム スライス数を提供するために内部的に延長されます。 たとえば、時間の構成が合計 14 日間で間隔が 3 日の場合、13 日目から 15 日目までの結果を提供できるよう、間隔の数を増やします。 最初のレコードは、常に開始時間に間隔を足した値になります (時間0 + 時間間隔)。 間隔は、指定した開始時間に基づきます。 たとえば、開始日時が「1/19/2023 05:00 PM」UTC で 1 日間隔の場合、間隔は午後 5 時から翌日の午後 5 時までの 24 時間となり、指定された終了時間まで継続します。

時間間隔の日射量の結果の確認

時間間隔の分析結果は、各入力フィーチャと時間間隔に対して 1 対多のレコードを含む時系列のフィーチャ テーブルです。 統計分析を用いて結果を解析および探索したり、チャートを使用してデータを視覚化して、さらに洞察を深めることができます。

太陽光発電アレイの出力属性テーブルの例を以下に示します。

時系列のフィーチャ テーブルの結果

次に、太陽ポテンシャル エネルギー、持続時間、毎時ピーク量のグラフの例を示します。

時系列チャート
フィーチャの日射量の間隔の結果を確認したり、データをチャートで視覚化したりできます。

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