概要
- 視聴時間: 3:26
- このビデオは ArcGIS Pro 2.3 を使用して作成されています。
ArcGIS Pro を使用すると、自分のコンピューター、ローカル ネットワーク、マップ パッケージやプロジェクト パッケージなどのパッケージからデータを追加して、マップとシーンを作成できます。ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise ポータル、あるいは ArcGIS Living Atlas of the World などの他のポータルからデータを追加することもできます。このチュートリアルでは、Living Atlas、プロジェクト ジオデータベース、フォルダー接続からデータを追加します。
- 所要時間: 30 分
- ソフトウェア要件:
- ArcGIS Pro
- ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise ポータル接続
メモ:
オンライン ヘルプのチュートリアル手順には、現在のソフトウェア リリースの外観と機能が反映されています。以前のソフトウェア バージョンをお使いの場合は、オフライン ヘルプ システムを使用してチュートリアルを開きます。オンライン ヘルプ システムからオフライン ヘルプ システムに切り替えるには、「ArcGIS Pro ヘルプについて」のトピックで「ヘルプ ソースの設定」をご参照ください。ArcGIS Pro がない場合、ArcGIS Pro の無料トライアルにサイン アップできます。
プロジェクトを開く
2D マップと 3D シーンを使用してニュージーランドの首都ウェリントンで発生するおそれのある洪水の影響が表示されます。データには、起伏を表示する陰影起伏および傾斜角レイヤー、近隣の境界線と建物、および異常気象時に洪水になりやすい地域を表示するレイヤーが含まれます。
- 必要に応じて、ArcGIS Pro を起動してサイン インします。
- 開始ページにある最近使用したプロジェクトの下で、[別のプロジェクトを開く] をクリックします。
メモ:
プロジェクトをすでに開いている場合は、リボン上の [プロジェクト] タブをクリックします。左側にあるメニュー アイテムのリストで [開く] をクリックします。[開く] ページで [ポータル] をクリックし、ページの下部にある [別のプロジェクトを開く] をクリックします。
- [プロジェクトを開く] ダイアログ ボックスで、[ポータル] の下の [ArcGIS Online] をクリックします。
メモ:
代わりに [ArcGIS Enterprise] が表示される場合は、アクティブなポータルを ArcGIS Online に設定するか、ブラウザーからチュートリアル データをダウンロードします。クイックスタート チュートリアルへのアクセス方法の詳細。
- ダイアログ ボックスの上部にある [検索] ボックスに「Add data to a project tutorial」と入力して Enter キーを押します。
- 検索結果のリストで、[Add data to a project] をクリックして、プロジェクト パッケージを選択します。
メモ:
この名前のプロジェクト パッケージが複数ある場合、[所有者] 列を確認します。所有者の名前が [ArcGISProTutorials] のアイテムを選択します。検索結果が返されない場合は、「クイックスタート チュートリアルへのアクセス」をご参照ください。
- [OK] をクリックします。
プロジェクトが開き、ニュージーランドのウェリントンがマップの中央に表示されます。このプロジェクトには、ローカル 3D シーンも含まれています。
デフォルトでは、プロジェクト パッケージは <User Documents>\ArcGIS\Packages フォルダーに展開されます。デフォルトの場所は、共有およびダウンロード オプションで変更できます。
ArcGIS Living Atlas of the World からのデータの追加
ウェリントンのマップに含まれるベースマップ レイヤーは海洋図です。陸地部分の地形起伏が、単純化されたレベルで表示されています。起伏レイヤーの解像度を高くすると、発生するおそれのある洪水の影響を簡単に確認できます。また、詳細な地名レイヤーによって、ローカル ジオグラフィにコンテキストが追加されます。
多くのニーズを満たすマップ レイヤーは、グローバルな地理情報の厳選されたコレクションである ArcGIS Living Atlas of the World にあります。Living Atlas のマップとレイヤーは、ArcGIS Pro に直接追加できます。
メモ:
ArcGIS Pro に ArcGIS Enterprise ポータルからサイン インしている場合は、ArcGIS Online ポータルからサイン インしている場合よりも小規模な Living Atlas のコンテンツが表示されます。ただし、このチュートリアルで使用している Web レイヤーにアクセスする必要があります。
- リボンの [表示] タブをクリックします。[ウィンドウ] グループで [ウィンドウのリセット] をクリックし、[マッピング用にウィンドウをリセット (デフォルト)] をクリックします。
これにより、[コンテンツ] ウィンドウと [カタログ] ウィンドウが開き、他のウィンドウが閉じられます。
- [カタログ] ウィンドウの上部にある [ポータル] タブをクリックします。
[ポータル] タブには、データを追加するために使用できる 6 つのタブがあります。
- [マイ コンテンツ] - アクティブなポータルに追加したマップ、レイヤー、その他のアイテム
- [お気に入り] - ポータルのソフトウェア アプリケーション (この場合は ArcGIS Online) でお気に入りにマークしたアイテム。
- [マイ グループ] - メンバーとして所属しているグループで共有されているアイテム。
- [組織] - [マイ コンテンツ] のアイテムと、ArcGIS 組織の他のメンバーによって共有されているアイテム。
- [ArcGIS Online] - ArcGIS Online でパブリックに共有されているアイテムと、[組織] および [マイ コンテンツ] のアイテム (アクティブなポータルが ArcGIS Enterprise である場合、代わりに [ArcGIS Enterprise] が表示されます)。
- [Living Atlas] - ArcGIS Living Atlas of the World で共有されている管理されたアイテム。
- [Living Atlas] タブ をクリックします。
- 検索ボックスの横の [フィルター] ボタン をクリックします。
- ドロップダウン メニューで、[カテゴリ] を展開し、[環境] を展開します。[高度および水深測量] をクリックします。
[カタログ] ウィンドウで、標高に関連するマップとレイヤーが表示されるように Living Atlas アイテムのリストがフィルター処理されます。アイテム リストの上の [+1] と表示されたドロップダウン リストは、1 つのフィルターが適用されていることを示します。
- 検索ボックスに「world hillshade tile」と入力し、Enter キーを押します。
レイヤーが検索結果の上部に表示されます。
- 検索結果で、[World Hillshade] タイル レイヤー にマウス ポインターを合わせます。
ポップアップには、レイヤーのメタデータが表示されます。実際に表示される更新日時は異なることがあります。
- [World Hillshade] タイル レイヤー を右クリックして、[現在のマップに追加] をクリックします。
デフォルトでマップは、世界全体をカバーする新しいレイヤーの範囲に縮小します。ただし、マップに対して設定されたニュージーランドのローカル地図投影によって範囲が制約されます。
- リボンの [マップ] タブをクリックします。[ナビゲーション] グループで、[前の表示範囲] ボタン をクリックして、ウェリントンに戻ります。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[World Hillshade] レイヤーを [海洋図ベース (World Ocean Base)] レイヤーの下にドラッグします。
部分的な透過表示が [海洋図ベース (World Ocean Base)] レイヤーに適用されたため、[World Hillshade] レイヤーは透けて表示されます。[コンテンツ] ウィンドウで [World Hillshade] レイヤーのオン/オフを切り替えると、地形詳細の違いを確認できます。
- [カタログ] ウィンドウで、もう一度 [フィルター] ボタン を押し、[境界] を展開して [管理] をクリックします。
- 検索ボックスに「light gray reference」と入力し、Enter キーを押します。
- 検索結果で、[Light Gray Canvas Reference (Local Language)] ベクター タイル レイヤー を右クリックして、[現在のマップに追加] をクリックします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[海洋図参照 (World Ocean Reference)] レイヤーを右クリックし、[削除] をクリックします。
これで、マップ内に地名のレイヤーが 1 つだけになりました。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Light Gray Canvas Reference (Local Language)] レイヤーをクリックして選択します。
- リボンの [ベクター タイル レイヤー] で、[表示設定] タブをクリックします。
- [効果] グループで、[レイヤーの透過表示] スライダーを「25」パーセントに変更します。
非常に大きなマップ縮尺では、場所名は不要です。指定の縮尺よりも拡大したときにレイヤーが表示されないよう、表示縮尺範囲を設定します。
- [表示縮尺範囲] グループで、[表示縮尺の上限] の横のドロップダウン矢印をクリックし、[1:24,000] をクリックします。
1:24,000 より大きい縮尺まで拡大すると、場所名は表示されなくなります。
ヒント:
この値がドロップダウン メニューに表示されない場合は、入力ボックスに直接入力します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Light Gray Canvas Reference (Local Language)] レイヤーを右クリックして [プロパティ] をクリックします。
- [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブで、レイヤー名を [Reference] に変更します。[OK] をクリックします。
- [クイック アクセス] ツールバーで、[保存] ボタン をクリックして、プロジェクトを保存します。
ジオデータベースのデータの追加
ArcGIS Pro プロジェクトごとに 1 つのプロジェクト ジオデータベースがあり、プロジェクトの空間データを格納するデフォルトの場所になります。プロジェクト ジオデータベースを参照して選択し、ウェリントンのマップにデータを追加します。
- [カタログ] ウィンドウで、[プロジェクト] タブをクリックします。[データベース] > [Add_data_to_a_project.gdb] の順に参照します。
プロジェクト ジオデータベースには、[Buildings] および [Suburbs] という 2 つのフィーチャクラスがあります。また、[slope] というラスター データセットも含まれています。ここで、Suburbs データを追加します。
- [Suburbs] を右クリックし、[現在のマップに追加] をクリックします。
ヒント:
また、[カタログ] ウィンドウからレイヤーをドラッグ アンド ドロップすることもできます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Suburbs] レイヤーを [Reference] レイヤーの下までドラッグします。
- [Suburbs] レイヤーを右クリックし、[レイヤーにズーム] をクリックします。
[Suburbs] レイヤーには塗りつぶし色があるため、その下のベースマップが表示されません。シンボルの塗りつぶし色とアウトラインを変更します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Suburbs] レイヤーを右クリックし、[シンボル] をクリックします。
[シンボル] ウィンドウが表示されます。ウィンドウの上部の [プライマリ シンボル] タブ が選択されています。プライマリ シンボルの方法は [単一シンボル] で、レイヤー内のすべてのフィーチャが同じシンボルで描画されます。
- [シンボル] ウィンドウで、レイヤーのシンボルをクリックします。
ウィンドウが切り替わり、シンボル書式オプションが表示されます。ウィンドウの上部にある [ギャラリー] タブでは、定義済みのシンボルを選択できます。[プロパティ] タブでは、シンボル プロパティを変更できます。
- [シンボル] ウィンドウの [ポリゴン シンボルの書式設定] の下で、[プロパティ] タブをクリックします。
- [シンボル] タブ の [表示設定] で、[色] ドロップダウン矢印をクリックし、[色なし] をクリックします。
- [アウトライン色] を [黒] に変更します。このウィンドウの下部にある [適用] をクリックします。
ヒント:
シンボルの詳細については、「マップ レイヤーのシンボル表示」というクイックスタート チュートリアルをお試しください。
フォルダーからのデータの追加
ArcGIS Pro プロジェクトには、プロジェクト ジオデータベースに格納されていないデータセットが含まれている場合があります。たとえば、このプロジェクトには、ウェリントンの洪水リスク地帯を表すシェープファイルが含まれています。ジオデータベースなどのシェープファイルは、フィーチャクラスを格納するための空間データ形式です。
通常、コンピューターまたはローカル ネットワーク上の場所からデータにアクセスする場合は、フォルダーに接続します。ただし、この場合には、シェープファイルがプロジェクト パッケージの一部であり、フォルダー接続がすでに存在します。
- [カタログ] ウィンドウで、[フォルダー] > [Add_data_to_a_project_1] > [commondata] > [userdata] の順に選択します。
[userdata] フォルダーに Flood_Zone_Wellington.shp というシェープファイルが格納されています。
メモ:
プロジェクト パッケージには、シェープファイル、CSV ファイル、テキスト ファイルなど、ジオデータベースに格納できないファイルは添付ファイルとして含まれています。プロジェクト パッケージのフォルダー構造内で、添付ファイルは [commondata] → [userdata] フォルダーに格納されています。
- [Flood_Zone_Wellington.shp] を右クリックし、[現在のマップに追加] をクリックします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Flood_Zone_Wellington] レイヤーを [Suburbs] レイヤーの下までドラッグします。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Flood_Zone_Wellington] レイヤーのシンボルをクリックします。
ヒント:
[コンテンツ] ウィンドウ内のシンボルをクリックすると、[シンボル] ウィンドウの該当のシンボル書式オプションが直接開きます。
- 必要に応じて、[シンボル] ウィンドウの [ポリゴン シンボルの書式設定] で [プロパティ] タブをクリックします。
- [シンボル] タブ の [表示設定] で、[色] を [ビッグ スカイ ブルー] に変更します。
- [アウトライン幅] を 0 ポイントに変更して、Enter キーを押します。[適用] をクリックします。
このマップは、ほとんどの洪水リスク地帯が 1 つの郊外の中に存在することを示しています。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Flood_Zone_Wellington] レイヤーを右クリックして [レイヤーにズーム] をクリックします。
マップ縮尺が 1:24,000 より大きいため、[Reference] レイヤーの場所名は表示されなくなります。
ヒント:
マップ縮尺が 1:24,000 よりも小さい場合は拡大します。リボンの [マップ] タブをクリックします。[ナビゲート] グループで必要に応じて [定率拡大] ボタン をクリックします。
- マップ上で、ほとんどの洪水リスク地帯を含む郊外をクリックします。
[ポップアップ] ウィンドウが表示され、郊外がテ・アロであることがわかります。
メモ:
デフォルトでは、[コンテンツ] ウィンドウの最上位レイヤーのポップアップが表示されます (ただし参照レイヤーは除く)。この設定は、[マップ] タブの [マップ操作] ツール ドロップダウン矢印をクリックすると変更できます。
- [ポップアップ] ウィンドウを閉じます。
- [クイック アクセス ツールバー] の [保存] ボタン をクリックします。
3D でのデータの視覚化
データを 3D シーンで表示して、テ・アロ郊外での洪水発生時の考えられる影響を視覚化します。このプロジェクトの 3D シーンには、地形図ベースマップと建物レイヤーがすでに含まれています。洪水地帯レイヤーをマップからコピーして貼り付けます。また、傾斜角データセットもプロジェクト ジオデータベースから追加します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[Flood_Zone_Wellington] レイヤーを右クリックし、[コピー] をクリックします。
- [Wellington 3D] ビューのタブをクリックして、シーンをアクティブにします。
- [コンテンツ] ウィンドウの [描画順序] で、[Wellington 3D] シーン名を右クリックし、[貼り付け] をクリックします。
レイヤーがシーンに追加されます。傾斜角データを追加して、どのように水が洪水リスク地帯に流れて溜まっていくかを理解しやすくします。
- [カタログ] ウィンドウで [データベース] > [Add_data_to_a_project.gdb] の順に選択します。[slope] ラスター データセットをクリックして選択します。
- [slope] データセットをシーンにドラッグします。
デフォルトのレイヤー シンボルは、黒と白の配色です。傾斜角の従来の配色に変更します。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[slope] レイヤーのシンボル (黒と白の配色) をクリックします。
- [シンボル] ウィンドウにある [配色] ドロップダウン矢印をクリックします。ドロップダウン リストの下部で、[名前の表示] チェックボックスをオンにします。
それぞれの配色の上に名前が表示されます。
- [傾斜角] 配色 (赤から緑) を検索し、クリックします。
このシンボルがレイヤーに適用されます。
このプロジェクトには、テ・アロ郊外で洪水が発生するおそれのある地域を調査する際に役立つ 2 つのブックマークがあります。
- 必要に応じて、リボンの [マップ] タブをクリックします。[ナビゲーション] グループで、[ブックマーク] をクリックします。[Wellington 3D ブックマーク] で [Flood View 1] をクリックします。
シーンがブックマークにズームします。ビューの左下隅にあるスクリーン ナビゲーターに、北の方向を指す矢印が表示されていることがわかります。ビューは南あるいはやや南西に向いています。ビューの手前にあるほとんどの建物に洪水の影響が及ぶことが予想されます。
- [ブックマーク] をもう一度クリックし、[Flood View 2] をクリックします。
このビューは、洪水が郊外の西端の地形上でどのように広がるかを示しています。[マップ] タブの [マップ操作] ツール またはスクリーン ナビゲーター を使用して、郊外の調査を続けます。洪水によって追加の損害が発生する可能性がある場所に、新しいブックマーク を作成できます。
- [クイック アクセス ツールバー] の [保存] ボタン をクリックします。
多くのプロジェクトでは、マッピングと解析を完了するために、関連データを検索する必要があります。ArcGIS Living Atlas of the World に加えて、[カタログ] ウィンドウの [ArcGIS Online] タブ を使用して、ArcGIS Online で共有されているマップとレイヤーを検索できます。また、ArcGIS Open Data を使用して、信頼できるデータを共有している数多くの組織のオープンアクセスのデータを検索することもできます。