パーセルが基になっているパーセルとオーバーレイし、そこにクリップする場合、新たに残余パーセルが生まれる可能性があります。パーセルが基になっているパーセルと部分的にオーバーレイしている場合、オーバーレイするパーセルによってカバーされるエリアが、基になっているパーセルから削除またはクリップされます。残りのエリアが残余パーセルです。
パーセル ファブリックでは、マップ内にアクティブなレコードがあるかどうかにかかわらず、残余パーセルを作成できます。マップ内にアクティブなレコードがない状態でパーセルをクリップすると、パーセルの履歴は追跡されず、パーセルを作成または廃止したレコードにパーセルが関連付けられることはありません。データ品質を実行する際にアクティブなレコードがない状態でパーセルがクリップされ、パーセル ファブリックへの編集内容は削除されます。
リボンの [ツール] ギャラリーにある [クリップ] ツール 
を使用して、残余パーセルを作成します。[クリップ] ツールには、フィーチャのクリップに関して以下のオプションがあります。
- [破棄 (残余)] - クリップ フィーチャと交差するエリアを破棄し、残余エリアを維持します。
- [維持] - クリップ フィーチャと交差するエリアを維持し、残余エリアを破棄します。
- [分割] - 両方のエリアを残します。
レコード主体のワークフローで残余パーセルを作成する際は、[破棄 (残余)] オプションを使用します。クリップ パーセルと交差するエリアは履歴として保存され、残余パーセルはアクティブなパーセル レコードに関連付けられます。
レコード主体のワークフローでのパーセルのクリップ
レコード主体のワークフローで残余パーセルをクリップおよび作成する場合は、パーセル データが次のように更新されます。
- クリッピング パーセルおよび残余パーセルは、アクティブなレコードに関連付けられます。このレコードは、作成したときのパーセル レコードです。
クリッピング パーセルおよび残余パーセルの Created By Record フィールドに、アクティブなパーセル レコードの GlobalID が設定されます。
- クリップされた元のパーセルは履歴として設定されます。
元のパーセルの Retired By Record フィールドに、新しいパーセルおよび残余パーセルを作成したレコードの GlobalID が設定されます。
- クリップされている親パーセルのライン上に COGO ディメンションが存在する場合、残余パーセル ラインの [COGO Type] フィールドは [計算済み] に設定されます。
- クリッピング パーセルが完全に親パーセルに含まれ、親パーセルに [Stated Area] 属性が存在する場合、残余パーセルの [Stated Area] フィールドは計算されます。
- 新しいクリッピング パーセルの属性は、新しい残余パーセルに割り当てられます。
レコード主体のワークフローでパーセルをクリップする一般的な手順は次のとおりです。
- パーセル レコードを作成し、マップ内でアクティブに設定します。
- 既存のパーセルをクリップする新しいパーセルを作成および配置します。
- 新しいパーセルを選択して、[パーセル] リボンの [ツール] ギャラリーにある [クリップ] をクリックします。
- [クリップ] ウィンドウで [破棄 (残余)] オプションが選択されていることを確認します。[ターゲット フィーチャ] タブをクリックし、クリップ対象のパーセルを選択します。残余パーセルのクリップおよび作成の詳細については、「土地境界を使用したパーセルの分割」をご参照ください。
パーセル フィーチャ
新しいパーセルを既存のパーセルにクリップすると、残余パーセルに対して新しいパーセル フィーチャが作成されます。新しいフィーチャの Created By Record フィールドに、アクティブなパーセル レコードの GlobalID が設定されます。
パーセル タイプが同じで関連付けられたレコードが同じ隣接パーセルは、一致する境界を共有します。これらの隣接パーセル間に単一パーセル ラインが存在することがあります。
パーセル タイプが異なる隣接パーセルはそれぞれ独自の境界を持ちます。これらの隣接パーセル間のラインは重なります。
新しいパーセルを既存のパーセルにクリップすると、パーセル フィーチャは次のように更新されます。
- 新しいパーセルでクリップされた境界線は、履歴として廃止されます。クリップ パーセルおよび残余パーセルに対して新しい境界線が作成されます。新しいラインの Created By Record フィールドに、アクティブなパーセル レコードの GlobalID が設定されます。
- 他の隣接パーセルで使用されなくなった境界線は、履歴として廃止されます。パーセル ラインの Retired By Record フィールドに、アクティブなレコードの GlobalID が設定されます。この状況が発生するのは、たとえば、隣接する境界線に重なり合うラインがある場合、つまり各パーセルに独自のライン セットがあり、隣接するパーセルと境界を共有しない場合です。
- クリップ対象のパーセルを部分的に定義し、他の隣接するパーセルでも使用されている境界線は、履歴として廃止されます。クリップ パーセルおよび残余パーセルに新しい分割境界が作成されます。
- クリップで変更されていない共有境界は変更されずに、境界を作成した元のレコードに関連付けられます。
レコードの外側にあるパーセルのクリップ
データを削除し、パーセル ファブリックに対してデータ品質に関連した編集を行っている場合、レコードの外側にあるパーセル フィーチャをクリップします。このような場合は、アクティブなレコードをオフにします。