概要
ラスター データセット、モザイク データセット、またはイメージ サービス レイヤーの一部を切り取ります。
図
使用法
このツールを使用すると、テンプレートの範囲に基づいて、ラスター データセットの一部を抽出することができます。クリップ出力には、指定したテンプレート範囲を交差するすべてのピクセルが含まれます。フィーチャ データセットの一部を抽出するには、[解析] ツールボックスの [クリップ (Clip)] ツールを使用します。
クリップする領域は、最小および最大の XY 座標を使用する長方形のエンベロープか、出力範囲ファイルのどちらかを使用して指定します。指定されたクリップ範囲が入力ラスター データセットに合わない場合は、適切な配置が使用されているかどうかがツールによって確認されます。この結果、出力の範囲がツールに指定した範囲と多少異なる場合があります。
クリップ範囲として既存のラスター レイヤーまたはベクター レイヤーを使用することができます。フィーチャクラスを出力範囲として使用する場合は、フィーチャクラスをぴったりと囲む長方形 (最小境界ボックス) と、各フィーチャのポリゴン ジオメトリのどちらでラスターをクリップするかを選択できます。クリップ ジオメトリを使用すると、出力のピクセル深度が向上する可能性があります。したがって、出力形式で適切なピクセル深度をサポートできることを確認してください。
また、表示内で選択したフィーチャをクリップ範囲として使用することもできます。フィーチャクラス内のフィーチャを選択し、[入力フィーチャをクリップ ジオメトリとして使用] をオンにした場合 (Python では clipping_geometry を ClippingGeometry に設定した場合)、選択した領域が出力でクリップされます。フィーチャクラス内のフィーチャを選択し、[入力フィーチャをクリップ ジオメトリとして使用] をオフにした場合 (Python で NONE に設定した場合) は、選択したフィーチャの最小境界四角形ボックスが出力でクリップされます。
出力は、BIL、BIP、BMP、BSQ、DAT、Esri Grid、GIF、IMG、JPEG、JPEG 2000、PNG、TIFF、MRF、CRF、または任意のジオデータベース ラスター データセットに保存することができます。
範囲の値は、ラスター データセットと同じ空間座標と単位で表す必要があります。
このツールでは多次元ラスター データをサポートします。多次元ラスターの各スライスでこのツールを実行して多次元ラスター出力を生成するには、出力を CRF に保存してください。
サポートされている入力多次元データセット タイプには、多次元ラスター レイヤー、モザイク データセット、イメージ サービスおよび CRF が含まれます。
構文
Clip(in_raster, rectangle, out_raster, {in_template_dataset}, {nodata_value}, {clipping_geometry}, {maintain_clipping_extent})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_raster | クリップ対象のラスター データセット、モザイク データセットあるいはイメージ サービス。 | Mosaic Dataset; Mosaic Layer; Raster Dataset; Raster Layer |
rectangle | ラスターをクリップするのに使用される境界四角形を定義する 4 つの座標。最小 X 座標、最小 Y 座標、最大 X 座標、最大 Y 座標の順に指定します。 指定されたクリップ範囲が入力ラスター データセットに合わない場合は、適切な配置が使用されているかどうかが [クリップ (Clip)] ツールによって確認されます。この結果、出力の範囲がツールに指定した範囲と多少異なる場合があります。 | Envelope; Feature Class; Feature Layer |
out_raster | 作成されるデータセットの名前、場所、および形式。出力ラスターが必要なビット深度をサポートできることを確認してください。 ラスター データセットをファイル形式で格納する場合は、ファイル拡張子を指定する必要があります。
ジオデータベースにラスター データセットを格納する場合、ラスター データセットの名前にファイル拡張子は付けません。 ラスター データセットを JPEG ファイル、JPEG 2000 ファイル、TIFF ファイル、またはジオデータベースに格納するときに、ジオプロセシング環境で [圧縮タイプ] と [圧縮品質] を指定できます。 | Raster Dataset |
in_template_dataset (オプション) | 範囲として使用するラスター データセットまたはフィーチャクラス。クリップ出力には、最小境界ボックスを交差するすべてのピクセルが含まれます。 フィーチャクラスが出力範囲として使用され、ポリゴン フィーチャに基づいてラスターをクリップしたい場合は、clipping_geometry パラメーターを ClippingGeometry に設定します。このオプションを使用すると、出力のピクセル深度が向上する可能性があります。したがって、出力形式で適切なピクセル深度をサポートできることを確認してください。 | Raster Layer; Feature Layer |
nodata_value (オプション) | NoData と見なすピクセルの値。 | String |
clipping_geometry (オプション) | データを最小境界四角形ボックスまたはフィーチャクラスのジオメトリを使用してクリップするかどうかを指定します。
| Boolean |
maintain_clipping_extent (オプション) | クリップされた出力に使用する範囲を指定します。
| Boolean |
コードのサンプル
以下は、Clip ツールを実行する Python サンプルです。
import arcpy
arcpy.Clip_management(
"c:/data/image.tif","1952602 294196 1953546 296176",
"c:/data/clip.gdb/clip01", "#", "#", "NONE", "NO_MAINTAIN_EXTENT")
以下は、Clip ツールを実行する Python スクリプト サンプルです。
##Clip Raster Dataset by known extent - Left Bottom Right Top
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/Workspace"
arcpy.Clip_management(
"image.tif","1952602.23 294196.279 1953546.23 296176.279",
"clip.gdb/clip", "#", "#", "NONE")
以下は、Clip を使用して clipping_geometry ツールを実行する Python スクリプト サンプルです。
##Clip while maintaining original extent
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/Workspace"
arcpy.Clip_management("c:\\test\\image.tif", "2536996.21761925 7365614.23930381 2537634.12209192 7366302.3861673",
"c:\\output\\clip.tif", "c:\\test\\clipfeature.shp", "0", "ClippingGeometry",
"MAINTAIN_EXTENT")
環境
ライセンス情報
- Basic: はい
- Standard: はい
- Advanced: はい