Oracle コンフィグレーション パラメーター

コンフィグレーション パラメーターは、データベースに格納されるオブジェクト (テーブル、インデックス、列など) を識別します。それらに対応する値は、データベースでのオブジェクトの格納方法を識別します。各パラメーターとそれらのコンフィグレーション文字列はコンフィグレーション キーワードによってグループ化されます。

レガシー:

コンフィグレーション キーワードおよびパラメーターはほとんどが従来型の機能です。これらの機能は、データベースを適切に機能させるためにデータベース管理者がはるかに多くの操作と調整を行う必要があったときに導入されたものです。ほとんどの場合、ジオデータベースのコンフィグレーション パラメーターを変更する必要はありません。

エンタープライズ ジオデータベースを作成するときには、デフォルトのコンフィグレーション キーワードとパラメーターが入力されます。ほとんどの場合、デフォルトのパラメーター値で十分です。可能性のある例外は次のとおりです。

  • フィーチャで使用される空間タイプを変更したい場合。大部分のフィーチャクラスでデフォルト値と異なる空間タイプを使用する場合は、DEFAULTS キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメーターを変更します。一部のフィーチャクラスのみで異なる空間タイプを使用する場合は、カスタム キーワードを作成し、必要な空間タイプに設定された GEOMETRY_STORAGE パラメーターと UI_TEXT パラメーターを含めて、カスタム キーワードをユーザーが使用できるようにします。
  • 属性フィールドにマルチバイト文字を格納する必要がまったくない場合には、DEFAULTS キーワードの UNICODE_STRING パラメーターを FALSE に設定できます。新しいテキスト フィールドでは、nvarchar ではなく varchar データ タイプを使用します。これによって、データベースの格納スペースをわずかながら節約できます。組織のデータ作成者が、各テーブルの単一フィールド内にシングルバイト テキストを大量に格納するテーブルやフィーチャクラスをいくつか作成する必要がある場合は、カスタム キーワードを作成し、FALSE に設定した UNICODE_STRING パラメーターと UI_TEXT パラメーターを含め、ユーザーがカスタム キーワードを使用できるようにします。

以下を制御するためのパラメーターもありますが、これらのパラメーターを使用することはほぼありません。これらのパラメーターは下位互換性を維持するために存在するだけで、これらが追加されたときにその使用目的を理解するためにページ上に残されています。

  • ラスター列と属性列の格納タイプを定義する。
  • テーブルとインデックスの格納特性を設定する。これらの設定を適切に変更するには、Oracle によるテーブルとインデックスの作成および格納方法を理解する必要があります。このため、これらの設定を変更する前に使用している Oracle バージョンの Oracle マニュアルをご参照ください。
  • コンフィグレーション キーワードを説明するコメントを追加する。
  • XML ドキュメントの格納方法を定義する。ArcGIS では XML ドキュメントを直接使用しないため、これらのパラメーターを設定する必要はほとんどありません。

キーワードとパラメーター名の組み合わせは一意でなければなりません。同じキーワードで、同じパラメーターに対して 2 つの異なる設定を定義することはできません。

ただし、ほとんどのパラメーターは、複数の異なるコンフィグレーション キーワードで使用できます。たとえば、DEFAULTS というキーワードで GEOMETRY_STORAGE パラメーターをある値に設定し、別の値に設定された GEOMETRY_STORAGE パラメーターを含むカスタム キーワードを作成できます。

パラメーターの使用方法の例

次の例では、RAS で始まり、ジオデータベース DBTUNE システム テーブル内で DEFAULTS キーワードのグループに含まれるすべてのパラメーターの値が、SQL ステートメントによって返されます。

SQL> SELECT * FROM SDE.DBTUNE
  2  WHERE KEYWORD = 'DEFAULTS' AND PARAMETER_NAME LIKE 'RAS%';
KEYWORD   PARAMETER_NAME   CONFIG_STRING
------------  ----------------------   -------------------------
DEFAULTS   RASTER_STORAGE   BLOB
DEFAULTS   RAS_INDEX_ID        PCTFREE 0 INITRANS 8 TABLESPACE IDX1 NOLOGGING
DEFAULTS   RAS_STORAGE        PCTFREE 0 INITRANS 8 TABLESPACE RASTER

RAS_STORAGE パラメーターの CONFIG_STRING には、CREATE TABLE ステートメントの Oracle の SQL 構文が含まれます。RAS_STORAGE パラメーターは、SDE_RAS_<raster_column_ID> テーブルの格納を制御するために使用します。したがって、ジオデータベース内でラスター データセットを作成するときに DEFAULTS キーワードを指定すると、ArcGIS によって RAS_STORAGE の config_string が読み込まれ、SDE_RAS_<raster_column_ID> テーブルの作成に使用される SQL ステートメントに組み込まれます。

コンフィグレーション キーワードおよびパラメーター値は、ArcGIS がテーブルを作成するために実行する SQL ステートメントに使用されます。次の DEFAULTS キーワード/パラメーター値は、その下の SQL ステートメントに変換されます。

DEFAULTS  RAS_STORAGE  PCTFREE 0 INITRANS 8 TABLESPACE RASTER

CREATE TABLE myuser.sde_ras_6
(raster_id number(38),
 raster_flags number(38),
 description varchar2(65))
PCTFREE			0
INITRANS       8
TABLESPACE raster

表領域を指定しなかった場合、Oracle では、表領域のデフォルトの格納パラメーターを使用して、テーブルとインデックスをユーザーのデフォルト表領域に格納します。前の例では、TABLESPACE RASTER が CONFIG_STRING に含まれていなかったので、ラスターはユーザーのデフォルトの表領域に格納されていると思われます。

ユーザーのデフォルトの表領域を特定するには、そのユーザーとして接続した後、Oracle の USER_USERS システム テーブルの DEFAULT_TABLESPACE 列を取得します。または、Oracle のデータベース管理者として、WHERE 句を使用して対象のユーザーを指定し、DBA_USERS テーブルの DEFAULT_TABLESPACE 列を取得します。

SQL> connect <user>/<password>
SQL> SELECT default_tablespace 
 FROM user_users;
もしくは
SQL> connect system/<password>
SQL> SELECT default_tablespace 
 FROM dba_users 
 WHERE username = <'USER'>;
USER_TABLESPACES へのクエリを実行して、表領域のデフォルトの格納パラメーターのリストを取得します。
SQL> connect <user>/<password>
SQL> SELECT * FROM user_tablespaces 
WHERE tablespace_name = <'TABLESPACE'>;

コンフィグレーション パラメーター設定を変更することによって、データに適した表領域名を指定できます。[ジオデータベース コンフィグレーション キーワードのエクスポート (Export Geodatabase Configuration Keyword)] ツールを使用して現在のコンフィグレーション パラメーター設定をエクスポートし、各値を変更し、その後、[ジオデータベース コンフィグレーション キーワードのインポート (Import Geodatabase Configuration Keyword)] ツールを使用して変更内容をインポートできます。

有効なパラメーター リスト

次の表は、Oracle のジオデータベースで使用可能なすべてのコンフィグレーション パラメーターのリストです。該当する場合、リストの最初の値がデフォルト値です。

表の後には、各パラメーターを機能別にまとめた詳しい説明があります。

パラメーター名説明備考

A_INDEX_RASTER

ADD テーブルのラスター列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

A_INDEX_ROWID

ADD テーブルの ObjectID 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

A_INDEX_SHAPE

ADD テーブルの空間列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

A_INDEX_STATEID

ADD テーブルの sde_state_id 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

A_INDEX_USER

ADD テーブルのインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

A_INDEX_XML

ADD テーブルの XML 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

A_STORAGE

ADD テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ATTRIBUTE_BINARY

バイナリ属性 (非空間) フィールドの格納タイプ

BLOB または LONGRAW

AUX_INDEX_COMPOSITE

ラスター AUX テーブルの複合列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

AUX_STORAGE

ラスター AUX テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

B_INDEX_RASTER

ビジネス テーブルのラスター列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

B_INDEX_ROWID

ビジネス テーブルの ObjectID 列のインデックスおよびラスター RowID のインデックス R<N>_SDE_ROWID_UK の格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

B_INDEX_SHAPE

ビジネス テーブルの空間列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ArcGIS Pro では使用されません

B_INDEX_TO_DATE

R<登録 ID>_sde_todate インデックスを作成するための格納パラメーター情報 (履歴管理の際に履歴テーブルを更新するために使用)

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

B_INDEX_USER

ビジネス テーブルのユーザー インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

B_INDEX_XML

ビジネス テーブルの XML 列のインデックス テーブルの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

B_STORAGE

ビジネス テーブルとラスター属性テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

BLK_INDEX_COMPOSITE

ラスター BLK テーブルの複合列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

BLK_STORAGE

ラスター BLK テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

BND_INDEX_COMPOSITE

ラスター BND テーブルの複合列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

BND_INDEX_ID

ラスター BND テーブルの RID 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

BND_STORAGE

ラスター BND テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

COMMENT

コメントに使用する行

8,000 文字以下の任意のコメントを配置可能

COMPRESS_ROLLBACK_SEGMENT

バージョン圧縮用ロールバック セグメント (UNDO 領域を手動で管理しているデータベースにのみ適用)

ロールバック セグメントの名前

D_INDEX_DELETED_AT

DELETE テーブルの sde_deleted_at 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

D_INDEX_ STATE_ROWID

DELETE テーブルの sde_states_id 列および sde_deletes_row_id 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

D_STORAGE

DELETE テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

F_INDEX_AREA

フィーチャ テーブルの AREA 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ArcGIS Pro では使用されません

F_INDEX_FID

フィーチャ テーブルの FID 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ArcGIS Pro では使用されません

F_INDEX_LEN

フィーチャ テーブルの LENGTH 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ArcGIS Pro では使用されません

F_STORAGE

フィーチャ テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ArcGIS Pro では使用されません

GEOMETRY_STORAGE

空間列の格納データ タイプを指定

ST_GEOMETRY または SDO_GEOMETRY

LD_INDEX_DATA_ID

SDE_LOGFILE_DATA テーブルと SDE_LOGPOOL テーブルのインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

レガシー:

10.7.1 以降では使用されません。

LD_INDEX_ROWID

SDE_LOGFILE_DATA テーブルと SDE_LOGPOOL テーブルの SDE_ROWID 列のインデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

レガシー:

10.7.1 以降では使用されません。

LD_STORAGE

SDE_LOGFILE_DATA テーブルと SDE_LOGPOOL_<SDE_ID> テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

レガシー:

10.7.1 以降では使用されません。

LF_INDEXES

SDE_LOGFILES テーブル列インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

レガシー:

10.7.1 以降では使用されません。

LF_STORAGE

SDE_LOGFILES テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

レガシー:

10.7.1 以降では使用されません。

MD_URI_LOB_STORAGE

モザイク データセットの URI 列の格納定義

CREATE TABLE ステートメントの LOB 句の詳細については Oracle のドキュメントを参照

MVTABLES_MODIFIED_INDEX

MVTABLES_MODIFIED インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

MVTABLES_MODIFIED_TABLE

MVTABLES_MODIFIED テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

RAS_INDEX_ID

ラスター RAS テーブルの RID インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

RAS_STORAGE

ラスター RAS テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

RASTER_STORAGE

ラスター データに使用される格納タイプを指定

RASTERBLOB または BLOB

ArcGIS 10.4.1 以前および ArcGIS Pro 1.3 以前のクライアントは、RASTERBLOB 格納を使用するラスター データセットまたはモザイク データセットを作成することも、それらにアクセスすることもできません。

S_INDEX_ALL

バイナリ ジオメトリ格納を使用する際の空間インデックス テーブルの第 1 インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ArcGIS Pro では使用されません

S_INDEX_SP_FID

空間インデックス テーブルの第 2 インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ArcGIS Pro では使用されません

S_STORAGE

空間インデックスの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

Esri ST_Geometry 格納タイプのみ

SDO_COMMIT_INTERVAL

各データベース COMMIT の間にインデックス テーブルに挿入される行の数 (CREATE INDEX ステートメントのパラメーターとして使用されますが、クアッドツリー インデックスを使用している場合に限られます。)

1000

Oracle の空間のみ

これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照

SDO_DIMNAME_1 SDO_DIMNAME_2 SDO_DIMNAME_3 SDO_DIMNAME_4

Oracle Spatial ジオメトリ タイプの各ディメンションの名前、対応する値は 1 = X、2 = Y、3 = Z、4 = M です。

ディメンション名

Oracle の空間のみ

これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照

SDO_ELEM_INFO_VARRAY_STORAGE

SDO_Geometry オブジェクトの SDO_ELEM_INFO_ARRAY 部分の格納定義

CREATE TABLE varray_storage_clause の詳細については Oracle のドキュメントを参照

Oracle の空間のみ

SDO_INDEX_SHAPE

Oracle Spatial ジオメトリ タイプの空間インデックスの格納パラメーター

<表領域名> と sdo_indx_dims=# (R-tree 空間インデックスでインデックス付けする必要があるディメンションの数。デフォルトは 2) をはじめとするさまざまな空間インデックス格納パラメーター

Oracle の空間のみ

これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照

SDO_LB_1、SDO_LB_2、SDO_LB_3、SDO_LB_4

Oracle Spatial ジオメトリ タイプのディメンションの範囲の下限 (データの座標系で指定された単位)。デフォルト値は読み込まれるデータの範囲に基づきます。測地系 SAID を使用するデータの場合は、SDO_LB_1 を 180、SDO_LB_2 を 90 にする必要があります。

対応する SDO_UB 値よりも大きい値

Oracle の空間のみ

これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照

SDO_ORDINATES_VARRAY_STORAGE

SDO_Geometry オブジェクトの SDO_ORDINATES_ARRAY 部分の格納定義

CREATE TABLE varray_storage_clause の詳細については Oracle のドキュメントを参照

Oracle の空間のみ

SDO_SRID

Oracle Spatial の SDO_Geometry 列に割り当てられた座標参照 ID

フィーチャクラスの作成時に指定したコンフィグレーション キーワードに、有効な座標参照系に設定された SDO_SRID パラメーターが含まれている場合、その値がフィーチャクラスに使用され、Oracle の USER_SDO_GEOM_METADATA ビューに書き込まれます。

SDO_SRID パラメーターで指定された値により、ArcGIS クライアントで指定された座標参照系が無効化されます。

Oracle の空間のみ

SDO_TOLERANCE_1 SDO_TOLERANCE_2 SDO_TOLERANCE_3 SDO_TOLERANCE_4

  • 特定のディメンションで離れた 2 本の縦座標が同一とみなされる距離
  • Oracle Spatial 関数で使用されます。
  • ゼロよりも大きい値にする必要があります。
  • 測地系データの単位はメートル、それ以外ではデータの座標系で指定された単位を使用します。

0 より大きい値

Oracle の空間のみ

これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照

SDO_UB_1、SDO_UB_2、SDO_UB_3、SDO_UB_4

  • Oracle Spatial ジオメトリ タイプのディメンションの範囲の上限
  • Oracle Spatial 関数で使用されます。
  • ゼロよりも大きい値にする必要があります。
  • 測地系データの場合、SDO_UB_1 を 180 に設定し、SDO_UB_2 を 90 に設定する必要があります。許容値は、0.05 を最小値として、メートル単位で指定します。
  • デフォルト値は、読み込まれるデータの範囲に基づきます。

対応する SDO_LB 値よりも大きい値

Oracle の空間のみ

これらの値の詳細については Oracle Spatial のユーザー ガイドを参照

SE_ANNOCAD_LOB_STORAGE

SE_ANNO_CAD_DATA 列の格納定義。SDO_GEOMETRY 格納を使用し、CAD またはアノテーション データを格納するテーブルに追加されます。

CREATE TABLE ステートメントの LOB 句の詳細については Oracle のドキュメントを参照

Oracle の空間のみ

SESSION_INDEX

セッションベースのログ ファイル テーブル インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

レガシー:

10.7.1 以降では使用されません。

SESSION_STORAGE

セッションベースのログ ファイル テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

レガシー:

10.7.1 以降では使用されません。

ST_GEOM_LOB_STORAGE

ST_Geometry オブジェクトの SHAPE.POINTS 列の格納を制御

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ST_INDEX_PARTITION_LOCAL

パーティション分割されたテーブルの sde.st_spatial_index を、グローバル (FALSE) またはローカル (TRUE) インデックスとして作成することを指定

FALSE または TRUE

ST_Geometry 列を含むパーティション化ビジネス テーブルにのみ適用

STATES_INDEX

STATES テーブルの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

STATES_LINEAGES_TABLE

STATE_LINEAGES テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

STATES_TABLE

STATES テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

UI_NETWORK_TEXT

関連するコンフィグレーション キーワードを示すネットワーク コンフィグレーションのユーザー インターフェイス パラメーターは、ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示されます

最大 8,000 文字の説明

ArcGIS Pro では使用されません

UI_TERRAIN_TEXT

関連するコンフィグレーション キーワードを示すテレインのユーザー インターフェイス パラメーターは、ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示されます

最大 8,000 文字の説明

UI_TEXT

関連する非コンポジット コンフィグレーション キーワードを示すユーザー インターフェイス パラメーターは、ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示されます

最大 8,000 文字の説明

UI_TOPOLOGY_TEXT

関連するコンフィグレーション キーワードを示すトポロジのユーザー インターフェイス パラメーターは、ArcGIS ユーザー インターフェイスに表示されます

最大 8,000 文字の説明

UNICODE_STRING

Unicode テキスト タイプを使用するかどうかを決定 (TRUE、あるいは FALSE ではない)

TRUE または FALSE

FALSE に設定される場合、ArcGIS は文字列データ タイプに対して VARCHAR2 を使用します。TRUE に設定される場合、ArcGIS は文字列データ タイプに対して NVARCHAR2 を使用します。

VERSIONS_INDEX

VERSIONS テーブル インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

VERSIONS_TABLE

VERSIONS テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_COLUMN_STORAGE

作成する XML 列のタイプを ArcSDE XML またはネイティブ DBMS XML のどちらかで指定

SDE_XML or DB_XML

XML_DOC_INDEX

sde_xml_doc<n> テーブルの xmldoc<n>_pk インデックスと xml_doc<n>_ix インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_DOC_LOB_STORAGE

sde_xml_doc<n> テーブルの xml_doc 列における XML ドキュメントの格納およびアクセス情報

LOB の格納パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_DOC_MODE

XML ドキュメントの格納タイプ

COMPRESSED または UNCOMPRESSED

XML_DOC_STORAGE

sde_xml_doc<n> テーブルの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_DOC_UNCOMPRESSED_TYPE

XML_DOC_MODE パラメーターを UNCOMPRESSED に設定すると、XML_DOC_UNCOMPRESSED_TYPE パラメーターによって XML ドキュメントの格納形式が決定される

XML_DOC_MODE はデフォルトで COMPRESSED に設定されるため、XML_DOC_UNCOMPRESSED_TYPE パラメーターはデフォルトでは存在しません。有効な値は CLOB または NCLOB です。

XML_DOC_VAL_LOB_STORAGE

sde_xml_doc<n> テーブルの xml_doc_val 列における XML ドキュメント コンテンツの格納およびアクセス情報

LOB の格納パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_IDX_INDEX_DOUBLE

sde_xml_idx<n> テーブルの double_tag 列の xmlix<n>_db インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_IDX_INDEX_ID

xml_idx<n> テーブルの ID 列の xmlix<n>_id インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_IDX_INDEX_PK

sde_xml_idx<n> テーブルの xml_key_column id 列の xmlix<n>_pk インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_IDX_INDEX_STRING

sde_xml_idx<n> テーブルの string_tag 列の xmlix<n>_st インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_IDX_INDEX_TAG

sde_xml_idx<n> テーブルの tag_id 列の xmlix<n>_tg インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_IDX_INDEX_TEXT

XML インデックス作成パラメーター

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_IDX_STORAGE

sde_xml_idx<n> テーブル (XML 列のインデックス テーブル) の格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_IDX_TEXT_TAG_STORAGE

sde_xml_idx<n> テーブル (XML 列のインデックス テーブル) の text_tag 列のコンテンツの格納およびアクセス情報 (値が指定されない (デフォルト) または DISABLE STORAGE IN ROW が指定されない場合、この LOB データはインライン格納されます。)

<値なし>、ENABLE STORAGE IN ROW、または DISABLE STORAGE IN ROW

XML_IDX_TEXT_UPDATE_MEMORY

テキスト インデックスを構築および更新する際に使用するメモリ量 (「2M」であれば 2MB の割り当て)

0 よりも大きく、利用可能な RAM のサイズ (MB 単位、M で指定) よりも小さい整数

推奨される設定については、Oracle のドキュメントを参照。

XML_IDX_TEXT_UPDATE_METHOD

Oracle Text でのインデックス変更の管理方法:

  • NONE - Oracle Text パッケージの実行による手動更新 (デフォルト)
  • BUFFERED - ストリーム終了時に ArcGIS が更新
  • IMMEDIATE - 行の挿入または更新時に ArcGIS が更新

NONE、BUFFERED、または IMMEDIATE

XML_INDEX_TAGS_INDEX

sde_xml_indexes テーブルの xml_indextags_pk インデックスの格納定義

CREATE INDEX パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

XML_INDEX_TAGS_TABLE

sde_xml_index_tags テーブル、および tag_name 列の xml_indextags_ix1 インデックスと tag_alias 列の xml_indextags_ix2 インデックスの格納定義

CREATE TABLE パラメーターについては、Oracle のドキュメントをご参照ください。

コンフィグレーション パラメーターのまとめ
メモ:

XML パラメーターの <n> は、特定の XML 列に関連付けられた xml_column_id を表します。

パラメーターの機能の説明

以下のセクションは、上記の表に一覧表示された各パラメーターの詳しい説明です。

ビジネス テーブルおよびインデックス格納パラメーター

ビジネス テーブルは、フィーチャクラスまたは非空間テーブルの属性テーブルです。ビジネス テーブルの格納設定を定義するには、B_STORAGE パラメーターを使用します。

ビジネス テーブルのインデックスの作成をサポートするインデックス格納パラメーターは、次の 5 つです。

  • B_INDEX_USER パラメーターは、ユーザー定義インデックスの格納設定を保持します。
  • B_INDEX_ROWID パラメーターは、登録したテーブルの ObjectID 列 (通常は ROWID または OBJECTID という名前) に ArcGIS が作成するインデックスの格納設定を保持します。
  • B_INDEX_SHAPE パラメーターは、空間列がビジネス テーブルに追加されたときに ArcGIS が作成するバイナリ ジオメトリ空間列インデックスの格納設定を保持します。ArcGIS は、フィーチャクラスを作成するときに、このインデックスを作成します。
  • B_INDEX_RASTER パラメーターは、ラスター列がビジネス テーブルに追加されたときに ArcGIS が作成するラスター列インデックスの格納設定を保持します。ArcGIS は、ラスターを含むフィーチャクラスを作成するときに、このインデックスを作成します。
  • B_INDEX_TO_DATE パラメーターは、インデックス R<registration_id>_sde_todate の格納を指定します。このインデックスは、ビジネス テーブルで履歴管理が有効になったときに作成され、履歴管理操作中に履歴テーブルを更新するときに使用されます。

ADD テーブルと DELETE テーブルの格納パラメーター

ビジネス テーブルまたはフィーチャクラスをバージョン対応登録すると、複数のユーザーがオブジェクトを管理したり編集したりできるようになります。バージョン対応登録されたビジネス テーブルには、ADD テーブルと DELETE テーブルの 2 つのテーブルが作成されます。

ユーザーは適切な間隔で各自の変更内容を他のユーザーの変更内容とマージし、同じフィーチャを変更したことによって発生する競合を解決します。

ADD テーブルのパラメーター

A_STORAGE パラメーターは、ADD テーブルの格納設定を保持します。ADD テーブルの名前は A<n>で、<n> の部分は TABLE_REGISTRY ジオデータベース システム テーブルに格納されている登録 ID になります。たとえば、ビジネス テーブル ROADS の登録 ID が 10 の場合、A10 という名前の ADD テーブルが作成されます。

その他 5 つの格納パラメーターが、ADD テーブルのインデックスの格納設定を保持します。

  • A_INDEX_RASTER パラメーターは、ADD テーブルのラスター列に作成されるインデックスの格納設定を指定します。インデックスの名前は SDE_RIX_<N>_A です。<N> は、ラスター列 ID です。
  • A_INDEX_ROWID パラメーターは、ArcGIS がバージョン対応登録されたステート ID 列および ObjectID 列に作成するインデックスの格納設定を保持します。ADD テーブルの ROWID 列のインデックス名は A<n>_PK になります。<n> の部分は、ADD テーブルが関連付けられているビジネス テーブルの登録 ID です。
  • A_INDEX_STATEID パラメーターは、ArcGIS が ADD テーブルの SDE_STATE_ID 列に作成するインデックスの格納設定を保持します。SDE_STATE_ID 列のインデックス名は A<n>_STATE_ID_IX1 になります。<n> の部分は、ADD テーブルが関連付けられているビジネス テーブルの登録 ID です。
  • A_INDEX_SHAPE パラメーターは、ArcGIS が ADD テーブルの空間列に作成するインデックスの格納設定を保持します。ビジネス テーブルに空間列が含まれている場合、その列とインデックスは ADD テーブルに複製されます。ADD テーブルの空間列のインデックス名は A<n>_IX1_A になります。<n> の部分は、LAYERS ジオデータベース システム テーブルに格納されているフィーチャクラスのレイヤー ID です。
  • A_INDEX_USER パラメーターは、ArcGIS が ADD テーブルで作成するカスタム インデックスの格納設定を保持します。ビジネス テーブルのカスタム インデックスは、ADD テーブルに複製されます。

DELETE テーブルのパラメーター

D_STORAGE パラメーターは、DELETE テーブルの格納設定を保持します。DELETE テーブルの名前は D<n> で、<n> の部分は TABLE_REGISTRY ジオデータベース システム テーブルに格納されている登録 ID になります。たとえば、ビジネス テーブル ROADS の登録 ID が 10 の場合、D10 という名前の DELETE テーブルが作成されます。

その他 2 つの格納パラメーターが、DELETE テーブルに作成されるインデックスの格納設定を保持します。D_INDEX_STATE_ROWID パラメーターは、ArcGIS が DELETE テーブルの SDE_STATE_ID 列と SDE_DELETES_ROW_ID 列に作成する D<n>_IDX1 インデックスの格納設定を保持します。D_INDEX_DELETED_AT パラメーターは、ArcGIS が DELETE テーブルの DELETED_AT 列、SDE_DELETES_ROW_ID 列、SDE_STATE_ID 列に作成する D<n>_PK インデックスの格納設定を保持します。

空間インデックスのパラメーター

ST_Geometry 格納を使用するフィーチャクラスは、空間インデックスの情報を別のテーブルに格納します。この空間インデックス テーブルには、S<n>_IDX$ という名前が付けられます。<n> は、空間インデックス テーブルのジオメトリ インデックスの値です。ジオメトリ インデックス値は、SDE.ST_GEOMETRY_COLUMNS ジオデータベース システム テーブルに格納されます。空間インデックス テーブルは、Oracle の索引構成表 (IOT) として作成されます。ST_Geometry 属性の空間インデックスは、Oracle Enterprise Manager で表示した場合、A<n>_IX1 として表示されます。値 <n> は、LAYERS ジオデータベース システム テーブルに格納された LAYER_ID 値を表します。

ST_Geometry 列を含むパーティション化ビジネス テーブルを作成する場合は、空間インデックスもパーティション化してください。パーティション化には、グローバルとローカルの 2 種類があります。デフォルトでパーティション化ビジネス テーブルに作成されるのは、グローバル パーティション インデックスです。ローカル パーティション インデックスを作成する場合は、CREATE INDEX ステートメントの末尾にキーワード LOCAL を追加します。ArcGIS で、空間インデックスの CREATE INDEX ステートメントの末尾に LOCAL を追加できるようにするには、DEFAULTS キーワードでパラメーター ST_INDEX_PARTITION_LOCAL を TRUE に設定します。

ST_Geometry 列を持つビジネス テーブルをパーティション化していない場合に、ST_INDEX_PARTITION_LOCAL を TRUE に設定すると、次のメッセージが表示されます。

ORA-14016: underlying table of a LOCAL partitioned index must be partitioned

ラスター テーブルおよびインデックス格納パラメーター

RASTER_STORAGE を BLOB に設定してキーワードを指定する場合、ビジネス テーブルに追加されるラスター列は、サポート テーブルとインデックスで構成されるスキーマに格納されているラスター データへの外部キー参照です。RASTER_STORAGE が RASTERBLOB (デフォルト) に設定されている場合は、ビジネス テーブルに BLOB 列が作成され、 サポート ラスター情報が追加テーブルに格納されます。

次のラスター テーブルのパラメーターは、サポート ラスター テーブルとインデックスの設定を定義します。

RASTER_BINARY_TYPE は RASTER_STORAGE に置き換えられています。RASTER_BINARY_TYPE は依然として有効ですが、サポートされていません。

RAS_STORAGE パラメーターは、RAS テーブルの Oracle CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。

RAS_INDEX_ID パラメーターは、RAS テーブルのインデックスに使用される Oracle CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。

BND_STORAGE パラメーターは、BND テーブルの Oracle CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。

BND_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、BND テーブルの複合列インデックスに使用される Oracle CREATE INDEX ステートメントの格納設定を定義します。

BND_INDEX_ID パラメーターは、BND テーブルの RID 列のインデックスに使用される Oracle CREATE INDEX ステートメントの格納設定を保持します。

AUX_STORAGE パラメーターは、AUX テーブルの Oracle CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。

AUX_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、AUX テーブルの複合インデックスに使用される Oracle CREATE INDEX ステートメントの格納設定を定義します。

BLK_STORAGE パラメーターは、BLK テーブルに使用される Oracle CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。

BLK_INDEX_COMPOSITE パラメーターは、BLK テーブルのインデックスに使用される Oracle CREATE TABLE ステートメントの格納設定を保持します。

MD_URI_LOB_STORAGE パラメーターは、モザイク データセットの URI 列への LOB の格納方法を定義します。

B_STORAGE パラメーターがラスター属性テーブルの格納場所を定義します。このテーブル (複数の場合もあります) には、ラスター内のセル値に基づく属性値が格納されます。これらのテーブルをフィーチャクラスのビジネス テーブルとは異なる場所に格納する場合、ラスター属性テーブルの異なるストレージ情報を指定するラスター キーワードを作成します。ラスター データセットを作成する際、このキーワードを使用するようデータ作成者に指示します。

ジオメトリ格納パラメーター

Oracle に格納されたジオデータベースでは、数種類の空間データ格納形式を使用できます。GEOMETRY_STORAGE パラメーターは、新しいフィーチャクラスの格納に使用するジオメトリ格納方法を指定します。DEFAULTS コンフィグレーション キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメーターは、大部分のフィーチャクラスに使用されるジオメトリ格納タイプを反映するように設定してください。GEOMETRY_STORAGE パラメーターには、次の値を指定することができます。

  • ST_Geometry for Oracle - このタイプは、ST_GEOMETRY データ タイプが使用できるようにデータベースを拡張します。空間データをこの形式で格納する場合は、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを ST_GEOMETRY に設定します。(ArcGIS 9.3 以降では、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを設定しなければ ST_GEOMETRY 形式が使用されます。)
  • Oracle Spatial ジオメトリ タイプ - このオブジェクト リレーショナル タイプは、SDO_GEOMETRY タイプが含まれるようにデータベース モデルを拡張します。

    空間データをこの形式で格納する場合は、GEOMETRY_STORAGE パラメーターを SDO_GEOMETRY に設定します。この形式をデフォルトにする場合は、DEFAULTS コンフィグレーション キーワードの GEOMETRY_STORAGE パラメーターを SDO_GEOMETRY に設定します。

ユーザー インターフェイス パラメーター

ユーザー インターフェイス パラメーターは「UI」で始まり、関連するコンフィグレーション キーワードを ArcGIS ユーザー インターフェイスおよび ArcObjects で利用可能にするかどうかを指定します。UI_TEXT は、非コンポジット コンフィグレーション キーワードで使用されます。UI_TOPOLOGY_TEXT は、トポロジ キーワードで使用されます。UI_NETWORK_TEXT は、ネットワーク キーワードで使用されます。これらは、UI パラメーターを必要とするデフォルトのコンフィグレーション キーワードにすでに含まれています。独自のカスタム キーワードを作成する場合、必ずこれらのパラメーターのうちのいずれかを追加します。

BLOB 格納パラメーター

BLOB を、GEOMETRY_STORAGE、RASTER_STORAGE、および ATTRIBUTE_BINARY の各パラメーターに使用できます。

GEOMETRY_STORAGE パラメーターは、フィーチャクラスにベクター データを格納する方法を制御します。RASTER_STORAGE パラメーターは、ラスター データセット、ラスター カタログまたはラスター属性にラスター データを格納する方法を制御します。最後の ATTRIBUTE_BINARY パラメーターは、ベクターまたはラスターではないその他すべてのバイナリ データの格納を制御します。

BLOB 列を作成するには、任意のコンフィグレーション キーワード内でパラメーターを次のように設定する必要があります。

GEOMETRY_STORAGE SDELOB
RASTER_STORAGE BLOB
ATTRIBUTE_BINARY BLOB

Esri では、ベクター データおよびラスター データには次のような LOB 格納パラメーターをお勧めしています。

  • ほとんどの GIS (地理情報システム) のデータは 3,964 バイトのインライン閾値を超えないため、常にインライン格納を有効にします。パフォーマンスは、データをインライン格納した場合が最も高くなります。
  • ジオデータベースのデータは頻繁に読み取られるため、キャッシュを有効にします。
  • ArcGIS は BLOB データの更新は実行せず、挿入および削除のみを実行するため、PCT_VERSION を 0 に設定します。これは、LOB セグメント内の古いバージョンのデータを維持する必要がないためです。
  • 8K より小さいチャンク サイズは使用しないでください。2K および 4K のチャンク サイズでは、Oracle サーバー プロセスがフェッチしなければならないチャンク数が増えるため、I/O の量が増加します。8K のチャンク サイズで無駄になる格納領域は、16K のチャンク サイズよりも少なくなります。2K または 4K のチャンク サイズを使用すると無駄になる格納領域はさらに減りますが、ほとんどのラスターおよびベクター データで、データの表示に要する時間が 8K のチャンク サイズに格納する場合を大きく上回ることが、テストで明らかになっています。チャンク サイズは常にデータ ブロック サイズの倍数となるため、BLOB に GIS データを格納するために使用する最適なデータ ブロック サイズは 8K になります。

次に示す例では、BLOB データ タイプでラスター ブロック テーブルを格納するために、ラスター DBTUNE 格納パラメーターが変更されている様子を示します。

RASTER_STORAGE "BLOB"
BLK_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE RASTER 
             LOB (BLOCK_DATA) STORE AS 
             (TABLESPACE RASTER_LOB_SEGMENT 
              CACHE PCTVERSION 0)" 
AUX_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE RASTER 
             LOB (OBJECT) STORE AS 
             (TABLESPACE RASTER 
              CACHE PCTVERSION 0)"

ラスター ブロック ピクセル データが 3,965 バイト未満の場合は、RASTER 表領域の BLOCK_DATA 列内に格納されます。ただし、この閾値を超える場合は、RASTER_LOB_SEGMENT 表領域の LOB セグメントに格納されます。LOB インデックスは、チャンクの数が 12 を超えた場合にのみ使用されます。これは、ジオデータベース データではほとんど発生しません。たとえば LOB セグメントのチャンク サイズが 8K である 場合は、ArcSDE バイナリ データが 96K を超えてから、LOB インデックスが使用されます。

次に示す例では、BLOB データ タイプでフィーチャ テーブルを格納するために、ベクター コンフィギュレーション格納パラメーターが変更されている様子を示します。

GEOMETRY_STORAGE "SDELOB"
F_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE VECTOR 
             LOB (POINTS) STORE AS 
             (TABLESPACE VECTOR_LOB_SEGMENT 
              CACHE PCTVERSION 0)"
GEOMETRY_STORAGE  "ST_GEOMETRY"

フィーチャのバイナリ データが 3,965 バイト未満の場合は、VECTOR 表領域の POINTS 列内に格納されます。ただし、この閾値を超える場合は、VECTOR_LOB_SEGMENT 表領域の LOB セグメントに格納されます。

ATTRIBUTE_BINARY "BLOB"
B_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE BIZZTABS 
             LOB (DOCUMENT) STORE AS 
             (TABLESPACE BIZZ_LOB_SEGMENT 
              CACHE PCTVERSION 0)"
A_STORAGE "PCTFREE 0 INITRANS 4 TABLESPACE BIZZTABS 
             LOB (DOCUMENT) STORE AS 
             (TABLESPACE BIZZ_LOB_SEGMENT 
              CACHE PCTVERSION 0)"

この例では、ビジネス テーブルのバイナリ データが 3,965 バイト未満の場合は、BIZZTABS 表領域のビジネス テーブルの BLOB 列内に格納されます。ただし、この閾値を超える場合は、BIZZ_LOB_SEGMENT 表領域の LOB セグメントに格納されます。この例の BLOB 列は DOCUMENT です。上記の B_STORAGE DBTUNE パラメーターが、DOCUMENT 列を持たないテーブルの作成に使用されると、次のようなエラーが Oracle から返されます。

ORA-00904: "DOCUMENT": invalid identifier

このため、特定の BLOB 列を参照する B_STORAGE または A_STORAGE のパラメーターを DEFAULTS キーワードに追加するのは賢明ではありません。ビジネス テーブルにこれらの列が含まれている必要があるからです。代わりに、個別のコンフィグレーション キーワードを作成して、これらの格納パラメーターをキーワードに追加します。格納パラメーターを含むキーワードはテーブルの作成中に参照されます。DEFAULTS キーワードの格納パラメーターは、特定のキーワードに格納パラメーターが含まれていない場合に使用されることにも注意してください。このため、特定の格納パラメーターの構成文字列が DEFAULTS キーワードの格納パラメーターと同一の場合は、その格納パラメーターをキーワード内に追加する必要はありません。たとえば、新規キーワード ROADS の B_STORAGE および A_STORAGE 以外のすべての格納パラメーターが、DEFAULTS キーワードの格納パラメーターと同じ構成文字列を持つ場合、ROADS キーワード下に作成する必要があるのは B_STORAGE および A_STORAGE のパラメーターのみです。その他のすべての格納パラメーターは、ROADS キーワードにはないため、DEFAULTS キーワードから読み取られます。

XML パラメーター

メモ:

ジオデータベースで XML 列と XML ドキュメントを使用しない場合、これらのパラメーターを設定する必要はありません。

XML 列が ArcSDE XML として作成されるか、ネイティブの Oracle XML として作成されるかは、XML_COLUMN_STORAGE パラメーターによって決定されます。デフォルト設定では、ArcSDE XML (SDE_XML) が使用されます。

XML 列には、2 つのテキスト インデックスが関連付けられている場合があります。1 つは XML ドキュメント テーブル用、もう 1 つは XML インデックス テーブル用です。XML 列を正常に作成するためには、XML_IDX_INDEX_TEXT パラメーターに適切な値が設定されている必要があります。この値は、XML 列のコンテキスト テキスト インデックスを作成するときの PARAMETERS 句で使用されます。XML_IDX_INDEX_TEXT パラメーターで適切な値は、他のタイプのインデックスを作成するために他の DBTUNE パラメーターに使用される値と同じではありません。PARAMETERS 句の値は、テキスト インデックスの格納パラメーター、XML ドキュメントでインデックスと検索テキストを言語解析する際の言語、テキスト インデックスを更新するスケジュール、およびテキスト インデックスに固有のその他の設定を制御します。

XML ドキュメントは、XML ドキュメント テーブルの XML_DOC 列と XML_DOC_VAL 列、および XML インデックス テーブルの TEXT_TAG 列に LOB (Large Object) 形式で格納されます。検索パフォーマンスを最適化するには、これらの列を適切に設定することが重要です。LOB データが行の他のデータと同じブロックに格納される場合、LOB はインライン格納されます。ただし、インライン格納を使用できるのは、LOB データのサイズが 4 KB 未満の場合に限られます。アウトライン格納では、データは LOB セグメントに格納され、LOB ロケーターだけがその行の他のデータとともに格納されます。

XML 列に関連付けられた LOB データをインラインとアウトラインのどちらで格納するのかについては、DBTUNE パラメーターの XML_DOC_LOB_STORAGE、XML_DOC_VAL_LOB_STORAGE、および XML_IDX_TEXT_TAG_STORAGE で指定することができます。データをアウトライン格納する場合は「DISABLE STORAGE IN ROW」、インライン格納する場合は「ENABLE STORAGE IN ROW」を追加します。

XML 列の LOB データがアウトライン格納される場合、デフォルトでは、そのデータは XML ドキュメント テーブルと同じ表領域に配置されます。LOB データは、XML ドキュメント テーブルとは異なる表領域へ移動することもできます。

追加パラメーター

DBTUNE ジオデータベース システム テーブルには、次のような個別パラメーターを設定することもできます。

COMPRESS_ROLLBACK_SEGMENT パラメーター

バージョン対応しているデータベースの保守では、そのステート ツリーを定期的に圧縮する作業が必要になります。

圧縮処理のトランザクションは比較的大きいため、Oracle ロールバック セグメントを手動で管理している場合は、Esri では変更内容を保持する大きなロールバック セグメントを別に作成することをお勧めしています。COMPRESS_ROLLBACK_SEGMENT パラメーターは、圧縮処理のために作成されたロールバック セグメントの名前を保持します。DEFAULTS コンフィグレーション キーワードに、COMPRESS_ROLLBACK_SEGMENT 格納パラメーターを追加してください。

Oracle では、ロールバック セグメントを手動で管理することは推奨されません。詳細については、Oracle のドキュメントをご参照ください。

ATTRIBUTE_BINARY パラメーター

ArcGIS では、バイナリ データを格納するための属性列を BLOB または LONG RAW として定義します。デフォルトの推奨される設定は BLOB です。

メモ:

ArcGIS 9.2 よりも前のバージョンでは、ATTRIBUTE_BINARY パラメーターのデフォルト値は LONGRAW でした。9.2 リリースよりも前のジオデータベースが存在していた場合、アップグレード時に、DBTUNE テーブルのこの値は変更されていません。バイナリ属性列のデフォルトのデータ タイプを BLOB に設定するには、DEFAULTS コンフィグレーション キーワードの ATTRIBUTE_BINARY パラメーターを明示的に BLOB に変更する必要があります。この変更を行うと、DEFAULTS キーワードを使用して作成される新しいフィーチャクラスでは、バイナリ列に BLOB が使用されるようになります。既存のデータの属性列を LONG RAW から BLOB に移行する場合は、「データ格納タイプの移行」をご参照ください。

フィーチャクラス リプレゼンテーションを使用している場合は、フィーチャクラスの作成に ATTRIBUTE_BINARY パラメーターが BLOB に設定されたコンフィグレーション キーワードを使用する必要があります。フィーチャクラスの作成に ATTRIBUTE_BINARY パラメーターが LONGRAW に設定されたコンフィグレーション キーワードを使用し、かつ複数のリプレゼンテーションを作成した場合には、エラー メッセージが返されます。

Unable to create the representation. Underlying DBMS error.

UNICODE_STRING パラメーター

UNICODE_STRING パラメーターは、テキスト列を VARCHAR2 (非 Unicode) と NVARCHAR2 (Unicode) のどちらのデータ タイプで格納するかを指定します。

Unicode データの詳細については、「Unicode のクイック ツアー」をご参照ください。