時系列画像セットからの多次元モザイク データセットの作成

このワークフローでは、時系列の画像を使用して、多次元モザイク データセットを作成する方法を説明します。

多次元モザイク データセットの要件

多次元に対応したモザイク データセットには、次の 3 つのフィールドが含まれています。

  • Variable という名前のテキスト フィールド。各画像で表される変数を格納します。
  • Dimensions という名前のテキスト フィールド。ディメンションの名前をカンマ区切りで格納します。
  • ディメンションを定義する 1 つ以上のフィールド。

Variable および Dimensions フィールドは [多次元情報の構築 (Build Multidimensional Info)] ツールを使用して生成できます。モザイク データセットを作成して [多次元情報の構築 (Build Multidimensional Info)] ツールで使用できるように準備するには、以下のワークフローを使用します。

  1. [モザイク データセットの作成 (Create Mosaic Dataset)] ツールを使用して、モザイク データセットを作成します。
  2. [モザイク データセットにラスターを追加 (Add Rasters To Mosaic Dataset)] ツールを使用して、時系列データを [ラスター データセット] ラスター タイプでモザイク データセットに追加します。
  3. モザイク データセットをマップに追加します。
  4. [コンテンツ] ウィンドウで、[フットプリント] サブレイヤーを右クリックして [属性テーブルを開く] をクリックします。
  5. Variable フィールドの作成に必要な情報がテーブルに含まれていることを確認してください。次の 2 つのオプションがあります。
    • モザイク データセットで表される変数が 1 つしかない場合は、ステップ 7 に進みます。ステップ 8 で変数名を指定します。たとえば、これまでに収集された大量の衛星画像がモザイク データセットに含まれていて、すべての画像が衛星からのシーンであり、それらの画像が同じ方法で処理されている場合は、この手順を省略できます。
    • モザイク データセットに複数の変数が表されている場合は、各画像で表される変数を指定する必要があります。このためには、新しいテキスト フィールドを作成するか、既存のテキスト フィールド (Tag フィールドなど) に各画像で表される変数の名前を入力することもできます。同じ変数を表すテーブル内の画像を選択し、[フィールド演算 (Calculate Field)] ツールを使用してテキスト フィールドに変数の名前を入力します。モザイク データセット内のすべてのラスターに、ラスターで表される変数を示すレコードが設定されるまで、このプロセスを繰り返します。
  6. Dimensions フィールドの作成に必要な情報がテーブルに含まれていることを確認してください。ラスターがキャプチャされた日時を示すフィールドが必要です。Landsat やその他の衛星センサーでは、このフィールドは多くの場合、AcquisitionDate と呼ばれます。モザイク データセットに時間以外のディメンション (深度など) に沿って収集された画像が含まれている場合は、各画像のディメンションの測定値を示すフィールドも必要です。これらのフィールドが存在しない場合は、新しいフィールドを生成して適切に入力します。
  7. すべての編集を保存して、属性テーブルを閉じます。
  8. [多次元情報の構築 (Build Multidimensional Info)] ツールを開きます。
    1. モザイク データセットを [モザイク データセット] の入力として設定します。
    2. [変数フィールド] ドロップダウン メニューを使用して、変数情報を格納しているフィールドを選択します。これは、上記のステップ 5 で作成したフィールドになります。データセットに変数が 1 つしかないためにステップ 5 を省略した場合は、ここで変数の名前を入力できます。たとえば、モザイク データセット内のすべてのラスターが Landsat 7 ETM シーンの場合は、「Landsat7」と入力します。
    3. [ディメンション フィールド] ドロップダウン メニューを使用して、ディメンション情報を格納するフィールドを選択します。これらは、ステップ 6 で確認または作成したフィールドです。
    4. .[実行] をクリックします。

ツールの実行が完了すると、[フットプリント] 属性テーブルに Variable フィールドと Dimensions フィールドが表示され、[モザイク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスで [多次元情報] タブが使用できるようになります。

Landsat 8 の例

以下のワークフローは、複数の日付で収集された Landsat 8 OLI (Operational Land Imager) 地表面反射率画像を含む多次元モザイク データセットの作成の手順を詳しく説明しています。

  1. [モザイク データセットの作成 (Create Mosaic Dataset)] ツールを使用して、モザイク データセットを作成します。
  2. [モザイク データセットにラスターを追加 (Add Rasters To Mosaic Dataset)] ツールを使用して、Landsat 8 画像をモザイク データセットに追加します。
    1. [ラスター タイプ] パラメーターを [Landsat 8] に設定します。
    2. [処理テンプレート] パラメーターを [Surface Reflectance] に設定します。
    3. [入力データ] パラメーターを [フォルダー] に設定して [参照] をクリックします。画像を含むディレクトリに移動します。通常、各 Landsat 画像は、複数のファイルとサブフォルダーを含むメイン フォルダーに格納されます。Shift キーを押したまま各 Landsat 画像のメイン フォルダーを選択します。[OK] をクリックします。
    4. [ラスター プロセシング] で、[統計情報の計算] のチェックボックスをオンにします。
    5. [モザイクの後処理] で、[オーバービューの更新] のチェックボックスをオンにします。
    6. その他すべてのパラメーターはデフォルトのままにしておき、[実行] をクリックします。
  3. [多次元情報の構築 (Build Multidimensional Info)] ツールを開きます。
    1. モザイク データセットを [モザイク データセット] の入力として設定します。
    2. [変数フィールド] パラメーターで、ProductName フィールドを選択します。変数情報に「Surface Reflectance」が入力されます。
    3. [ディメンション フィールド] パラメーターで、AcquisitionDate フィールドを選択します。
    4. [実行] をクリックします。

ツールの実行が完了すると、[フットプリント] 属性テーブルに Variable フィールドと Dimensions フィールドが表示され、[モザイク データセット プロパティ] ダイアログ ボックスで [多次元情報] タブが使用できるようになります。

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