トレース ネットワークを作成したら、ネットワーク トポロジを有効化する必要があります。ネットワーク トポロジは、ネットワーク フィーチャのトレースやネットワーク ダイアグラムの作成といったネットワーク フィーチャの解析機能を実行するために必要です。有効化されると、編集が加えられているフィーチャに対してダーティ エリアが生成されます。これらのダーティ エリアは、ネットワーク トポロジの整合チェック中に、トポロジが最新の状態に保たれていることを確認するために使用されます。
トレース ネットワークのネットワーク トポロジは、[ネットワーク トポロジの有効化 (Enable Network Topology)] ジオプロセシング ツールを使用して有効化され、ジオメトリの一致 (x、y、z) に基づき、フィーチャクラス間の接続性を確立します。この処理により、検出されたネットワーク エラーをマークするためのエラー フィーチャも生成されます。この有効化プロセスには排他ロックが必要であるため、ネットワーク トポロジが有効になっている間は、すべての編集がブロックされます。ネットワーク トポロジが事前に有効化されている場合は、既存のエラー フィーチャがすべて削除され、再設定されます。
メモ:
トレース ネットワークに含まれるすべてのフィーチャが z 対応でなければ、[ネットワーク トポロジの有効化 (Enable Network Topology)] ツールは接続性の判別のために Z を使用しません。
ダーティ エリア、トレース、およびネットワーク ダイアグラムを使用するためのネットワーク トポロジの有効化
ダーティ エリアを使用し、トレースを実行して、ダイアグラムを生成するには、トレース ネットワークでネットワーク トポロジを有効にしておく必要があります。トレース ネットワークが作成され、データが読み込まれた後で、ネットワーク トポロジが作成されます。この段階では、ネットワーク内のエラーを示すエラー フィーチャも生成されます。
ネットワーク トポロジを無効にし、計画的な構成変更を実行したり、大規模なデータ読み込み操作を実行したりできます。
要件
- すべてのネットワーク フィーチャクラスに空間インデックスが必要。
- トレース ネットワークの接続性は、フィーチャのジオメトリックの一致 (x、y、z) に基づきます。
- トレース ネットワークに対してネットワーク トポロジが有効になると、ネットワークに含まれるすべてのフィーチャクラスが z 対応の場合、接続性の確立に z 値が使用されます。
メモ:
ジャンクションの z 値と一致する終点の間に競合が存在する場合、構築処理はフィーチャ間の接続性を確立せず、接続されたエッジの z 値を共有するシステム ジャンクションが作成されます。
エンタープライズ ジオデータベースを操作する場合、次の要件が適用されます。
[入力トレース ネットワーク] は、データベース トレース ネットワークの所有者として、確立されたデータベース接続から取得する必要があります。
このツールは、デフォルト バージョンに接続されているときに実行する必要があります。
トレース ネットワークが、ブランチ バージョン対応登録されている。
高度な設定の [エラーのみを生成] を使用するには、トレース ネットワークがバージョン非対応の状態である。
ネットワーク トポロジを有効化するには、次の手順を実行します。
- [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックして [ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで、[ネットワーク トポロジの有効化] を検索して選択します。
- [入力トレース ネットワーク] パラメーターにトレース ネットワークを指定します。
- [高度な設定] セクションで、必要に応じて操作で処理されるエラーの数を制限することができます。
このエラー数は、ポイントとラインの両方のエラー フィーチャ テーブルで生成されたエラーの合計数です。指定されたエラーの最大数に達すると、操作が中止され、ツールが異常終了します。これらのエラーは、レビューのため、[ポイント エラー] および [ライン エラー] フィーチャクラスに書き込まれます。このパラメーターのデフォルト設定は [10,000] です。
- [ネットワーク トポロジの有効化 (Enable Network Topology)] ツールは、[エラーのみを生成] オプションを使用して、ネットワーク トポロジを作成せずにエラーを生成できます。
注意:
このパラメーターをより高い値に設定することは推奨されません。結果として有効化操作にかかる時間が長くなるからです。 - .[実行] をクリックします。
ネットワーク トポロジは指定のトレース ネットワークに対して作成されます。エラー フィーチャが生成された場合は、ダーティ エリアが存在する可能性があります。
ネットワーク トポロジを有効化する前のエラーの検出
[ネットワーク トポロジの有効化 (Enable Network Topology)] ツールは、[エラーのみを生成] オプションを使用して、ネットワーク トポロジを作成せずにエラーを生成できます。これを行う目的は、(エンタープライズ ジオデータベースで) ネットワーク トポロジを完全に有効にしてバージョン対応登録を行う前に、ネットワーク構成およびフィーチャに対して品質保証およびプロトタイプ作成を実行できるようエラーを生成することです。この処理を使用して、トレース ネットワーク フィーチャに編集を加えることで、エラーの確認と修正を行います。この段階で解析機能は有効ではないため、ダーティ エリアの作成、トレース、およびネットワーク ダイアグラムは利用できません。
[エラーのみを生成] オプションを使用するには、次の要件が満たされている必要があります。
- 排他スキーマ ロックを取得する必要がある。
- すべてのネットワーク フィーチャクラスに空間インデックスが必要。
[入力トレース ネットワーク] は、データベース トレース ネットワークの所有者として、確立されたデータベース接続から取得する必要があります。
- 高度な設定の [エラーのみを生成] を使用するには、トレース ネットワークがバージョン非対応の状態である。
ネットワーク トポロジを有効化せずにネットワーク エラーを確認するには、次の手順を実行します。
- [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックして [ジオプロセシング] ウィンドウを開きます。
- [ジオプロセシング] ウィンドウで、[ネットワーク トポロジの有効化] を検索して選択します。
- [入力トレース ネットワーク] にトレース ネットワークを指定します。
- [高度な設定] セクションで、必要に応じて操作で処理されるエラーの数を制限することができます。このエラー数は、2 つのエラー フィーチャ テーブルで生成されたエラーの合計数です。指定されたエラーの最大数に達すると、操作が中止され、ツールが異常終了します。これらのエラーは、レビューのため、[ライン エラー] および [ポイント エラー] フィーチャクラスに書き込まれます。このパラメーターのデフォルト設定は [10,000] です。
注意:
このパラメーターをより高い値に設定することは推奨されません。結果として有効化操作にかかる時間が長くなるからです。 - [高度な設定] セクションで、[エラーのみを生成] チェックボックスをオンにします。
- .[実行] をクリックします。
ネットワーク内の不整合に対してエラー フィーチャが生成され、ネットワーク トポロジは無効化状態のままになります。