トレース ネットワークを最新機能が利用できる最新の状態に維持するには、アップグレードが必要となる場合があります。これは、トレース ネットワーク データセット、ネットワーク フィーチャクラス、その他の関連するジオプロセシング オブジェクトに対して、スキーマの変更を適用します。アップグレードを実行するには、[データセットのアップグレード (Upgrade Dataset)] ツールを使用します。
トレース ネットワーク データセットのアップグレードは、情報モデルにスキーマの変更がある場合にのみ必要です。アップグレード処理を実行すると、トレース ネットワーク バージョン番号が増分します。ArcGIS Pro クライアントのバージョンと現在のトレース ネットワーク バージョンによって、トレース ネットワーク データセットのアップグレードが必要かどうかが決定されます。ただし、すべての ArcGIS Pro リリースでトレース ネットワークのアップグレードが必要なわけではありません。
使用している ArcGIS Pro のバージョンによって、作成されるトレース ネットワーク データセットのトレース ネットワーク バージョンが決定します。また、ArcGIS Pro バージョンによって、トレース ネットワーク データセットのアップグレードが必要かどうかが決定されます。ArcGIS Pro リリースと対応するトレース ネットワークを、次の表に示します。
| ArcGIS Pro リリース | トレース ネットワーク バージョン |
|---|---|
2.6.x | 1 |
2.7.x | 2 |
ヒント:
トレース ネットワークのバージョンは、[ネットワーク プロパティ] ダイアログ ボックスの [トレース ネットワーク] タブで表示できます。
トレース ネットワーク バージョン 2 へのアップグレード
トレース ネットワークをトレース ネットワーク バージョン 2 にアップグレードすると、次の変更が行われます。
- Flow direction という名前の新しいネットワーク属性が FLOWDIRECTION という名前の新しいフィールドに割り当てられ、ネットワークに属しているライン フィーチャのフロー方向を格納して表示します。
- 新しいコード値ドメイン (<トレース ネットワーク名>_<ID>_FlowDirection) がジオデータベースに追加されます。これは、トレース ネットワーク内のエッジ フィーチャのフローの設定と表示をサポートします。
- TN_<ID>_TRACECONFIGURATIONS テーブルは、トレース ネットワーク スキーマに追加されて、トレース構成の作成、使用、および共有をサポートします。