プロジェクトのお気に入りは、フォルダー、データベース、ツールボックス、サーバー、カスタム スタイル、統計データ コレクションへのよく使用される接続のコレクションです。フォルダー接続などのアイテムをお気に入りに追加すると、お気に入りコレクションに常に表示されるようになります。お気に入りのアイテムとそこに含まれるアイテムには、カタログ ビューのお気に入りコレクションまたは [カタログ] ウィンドウからアクセスできます。先にプロジェクトに追加する必要はありません。
お気に入りはショートカットです。これにより、先にフォルダー接続を追加して、カタログ内でアイテムを参照してからプロジェクトをアイテムに追加するのではなく、お気に入りコレクションからアイテムを直接プロジェクトに追加できるようになります。複数のプロジェクトで使用するアイテムなどは、プロジェクトのお気に入りに適した候補です。エンタープライズ ジオデータベースや GIS サーバーなどのリソースをすべてのプロジェクトで使用する場合、これをお気に入りに指定して、すべての新しいプロジェクトに自動的に追加されるようにすることができます。
お気に入りは、C:\Users\<username>\AppData\Roaming\Esri\ArcGISPro\Favorites\Favorites.json にあるローミング ユーザー プロファイル内のファイルに保存されます。このファイルでは、各お気に入りにアイテムへのパスが格納されています。たとえば、MyProject という名前のプロジェクトのお気に入りにデフォルトのジオデータベースを追加した場合、お気に入りに格納されるパスは C:\Users\<username>\Documents\ArcGIS\Projects\MyProject\MyProject.gdb のようになります。
お気に入りは Favorites.json ファイルに保存されますが、通常、アイテムそのものはコンピューターまたはネットワーク ドライブ上のどこか別の場所にあります。ただし、新しいアイテム (新しいジオデータべースや新規スタイルなど) をお気に入りに追加した場合、デフォルトでそのアイテムは [お気に入り] フォルダーに直接保存されます。
ネットワーク プロファイルがローミングをサポートしている場合、使用するコンピューターに関係なく、ネットワーク上の任意の場所からお気に入りにアクセスできます。ローミング プロファイルの [お気に入り] フォルダーに直接保存されたアイテムもユーザーとともにネットワーク上をローミングします。たとえば、[お気に入り] フォルダーに新しいデータベース接続を保存し、その後接続プロパティを変更した場合、使用するすべてのコンピューターで更新後の接続情報が使用可能になります。
コンピューターまたはネットワーク ドライブ上にあるアイテムの場所が変更されたか、ドライブにアクセスできない場合、アイテムへのパスを格納したお気に入りは無効になります。1 台のコンピューターを使用する場合、お気に入りにはドライブ文字を含むパス (C:\Redlands\Zoning など) を格納することができます。ただし、ネットワーク接続用に異なるドライブ文字を含む複数のコンピューターを使用する場合、お気に入りのアイテムには \\<computername>\Redlands\Zoning や \\<computername>\c$\Redlands\Zoning などの UNC パスを使用する必要があります。
メモ:
ローミング プロファイルは、ユーザーが同じ認証情報でサイン インするすべてのネットワーク コンピューターで使用できるように指定されています。ローミング プロファイルにお気に入りが格納されているのは、このユーザーベースのアクセスのためです。ただし、ローミング プロファイルはネットワーク管理者の制御下にあります。ローミング プロファイルが 1 つのコンピューターに制約され、さまざまなコンピューターにユーザーとともにローミングできない可能性もあります。既存のアイテムをお気に入りに追加
次のワークフローは、既存のアイテムをカタログ ビューからお気に入りに追加する方法を示しています。[カタログ] ウィンドウを使用することもできます。
現在のプロジェクトで使用できるアイテムのお気に入りへの追加
プロジェクトに追加されたお気に入りにアイテムを追加できます。または、フォルダー接続内のジオデータベースなどのアイテムを参照し、そのアイテムを現在のプロジェクトに追加することなく、お気に入りにすることができます。
- カタログ ビューを開く
- プロジェクトに追加された、またはプロジェクトからアクセス可能なフォルダー内にあるフォルダー、データベース、サーバー、その他のサポートされたアイテムを参照します。
- そのアイテムをクリックして選択します。
- リボン上にある [カタログ] タブの [整理] グループで、[お気に入りに追加] をクリックします。
アイテムがプロジェクトのお気に入りのコレクションに追加されます。
別の既存のアイテムをお気に入りに追加
アイテムをお気に入りに追加するもう 1 つの方法は、リボンの [挿入] タブの [アイテムの追加] コマンド を使用することです。
- カタログ ビューがアクティブであることを確認します。リボンの [挿入] タブをクリックします。[お気に入り] グループで、[アイテムの追加] をクリックします。
- 追加するアイテムのタイプをクリックします。次のいずれかを選択できます。
- フォルダーの追加
- データベースの追加
- ツールボックスの追加
- サーバーの追加
- スタイルの追加
- 統計データ コレクションの追加
- アイテムを参照し、クリックして選択します。
- [OK] をクリックします。
アイテムがプロジェクトのお気に入りのコレクションに追加されます。
新しいアイテムをお気に入りに追加
ユーザー独自のデータベース、ツールボックス、サーバー、スタイルの接続を管理する場合は、アイテムを作成して、すぐにそれをお気に入りに追加することができます。お気に入りに追加した新しいアイテムは、デフォルトではローミング プロファイル内の [お気に入り] フォルダーに格納されます。これらのアイテムとそのコンテンツは、ArcGIS Pro を使用する任意のネットワーク コンピューターで使用できます。
自分のプロファイルがローミングの制約を受けている場合でも、この場所にお気に入りのアイテムを作成すると便利です。プロジェクトの移動やフォルダーの名前変更や再編成によってパスが壊れた場合でも、ここでは [お気に入り] ファイル (およびお気に入りを使用するプロジェクト) が保護されます。たとえば、プロジェクトのデフォルトのジオデータベースをお気に入りに追加するとします。その後、プロジェクトのホーム フォルダーを移動 (または削除) した場合、お気に入りのコレクションに格納されたジオデータベースのパスは無効になります。新しいプロジェクトではお気に入りのアイテムが使用できなくなり、これまでに追加したすべてのプロジェクトでこのアイテムが壊れてしまいます。
次のワークフローは、新しいアイテムをカタログ ビューからお気に入りに追加する方法を示しています。[カタログ] ウィンドウの [お気に入り] タブでも同じ操作を実行できます。
- カタログ ビューを開く
- リボンの [挿入] タブをクリックします。[お気に入り] グループで、[アイテムの追加] をクリックします。
- 新しいアイテム タイプをクリックします。
- 新しいファイル ジオデータベース
- 新しいデータベース コネクション
- 新しいツールボックス
- 新しい ArcGIS Server (またはその他の新しいサーバー タイプ)
- 新しいスタイル
- アイテムの作成に必要な情報を入力します。
- 必要に応じて [OK] または [保存] をクリックします。
新しいアイテムは、ローミング プロファイルの [お気に入り] フォルダー内に作成されます。
お気に入りの使用
次のワークフローは、カタログ ビューからお気に入りを表示、追加、削除する方法を示しています。[カタログ] ウィンドウの [お気に入り] タブでも同じ操作を実行できます。プロジェクトのお気に入りの管理方法の詳細
お気に入りの表示
お気に入りを表示するには、次の手順に従います。
- カタログ ビューを開く
[コンテンツ] ウィンドウにカタログの内容が反映されます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[お気に入り] を展開してお気に入りのコレクションを表示します。
プロジェクトへのお気に入りの追加
プロジェクトにお気に入りを追加するには、次の手順を実行してください。
- カタログ ビューを開く
- [コンテンツ] ウィンドウで、[お気に入り] を展開します。
- お気に入りをクリックして選択し、右クリックして、[プロジェクトに追加] をクリックします。
アイテムが、該当するカテゴリのプロジェクトのコンテンツに追加されます。たとえば、フォルダー接続は [フォルダー] の下にあるプロジェクトに追加されます。
お気に入りの削除
お気に入りを削除するには、次の手順に従います。
- カタログ ビューを開く
- [コンテンツ] ウィンドウで、[お気に入り] を展開します。
- お気に入りをクリックして選択し、右クリックして、[削除] をクリックします。
すべての新しいプロジェクトへのアイテムの追加
組織でエンタープライズ ジオデータベース、GIS サーバー、またはすべてのプロジェクトで使用されているデータを格納したフォルダーを保有している場合は、これらのアイテムをお気に入りに追加して、作成したすべての新しいプロジェクトにこれらのアイテムが自動的に追加されるように設定できます。プロジェクトを作成すると、デフォルト ジオデータベースとデフォルト ツールボックスと一緒に、これらのアイテムが追加されます。プロジェクト テンプレートからプロジェクトを作成すると、新しいプロジェクトのデフォルト ジオデータベース、デフォルト ツールボックス、およびテンプレートで指定されているマップ、レイアウト、タスク、またはその他のリソースと一緒に、これらのアイテムが追加されます。
[新しいプロジェクトに追加] オプションでは、アイテムをお気に入りにすると同時に、すべての新しいプロジェクトに自動的に追加されるように指定されます。アイテムをお気に入りにしておいて、すべての新しいプロジェクトに自動的に追加されるように後で指定することもできます。
次のワークフローは、カタログ ビューを使用してすべての新しいプロジェクトにアイテムを追加する方法を示しています。[カタログ] ウィンドウを使用しても同じ操作を実行できます。
現在のプロジェクトで使用できるアイテムの指定
現在のプロジェクトから新しいプロジェクトにアイテムを追加するには、次の手順を実行します。
- カタログ ビューを開く
- プロジェクトに追加された、またはプロジェクトからアクセス可能なフォルダー内にあるフォルダー、データベース、サーバー、その他のサポートされたアイテムを参照します。
- そのアイテムをクリックして選択します。
- リボン上にある [カタログ] タブの [整理] グループで、[新しいプロジェクトに追加] をクリックします。
アイテムがプロジェクトのお気に入りのコレクションに追加されます。お気に入りのコレクションでは、そのアイテムがピンでマークされ、新しいプロジェクトに追加されることが示されます。
既存のお気に入りの指定
新しいプロジェクトに既存のお気に入りを追加するには、次の手順を実行してください。
- カタログ ビューを開く
[コンテンツ] ウィンドウでは、プロジェクト内のアイテム、アクティブなポータル内のアイテム、お気に入りのアイテムの間で切り替えを行うことができます。
- [コンテンツ] ウィンドウで、[お気に入り] をクリックします。
- コンテンツ リスト内のアイテムをクリックして選択します。
- リボン上にある [カタログ] タブの [整理] グループで、[新しいプロジェクトに追加] をクリックします。
アイテムのアイコンにピンが表示され、新しいプロジェクトに追加されることを示します。
メモ:
カスタム スタイルは、プロジェクトのお気に入りとしてサポートされます。たとえば、水文マップ用に FloodControl.stylx という名前のカスタム スタイルを使用する郡について作業する場合、お気に入りのコレクションにこのスタイルを追加できます。このアクションは、デフォルトのお気に入りのスタイル にスタイル アイテムを追加する操作とは無関係です。
[お気に入り] のスタイルは、よく使用する個々のスタイル アイテム (シンボルや配色など) を整理するために使用されます。カタログ ビューで [ArcGIS 2D] などの既存のプロジェクト スタイルをダブルクリックした場合、個々のスタイル アイテムを右クリックして、[お気に入りに追加] をクリックすることができます。これにより、[お気に入り] のスタイルにアイテムが追加されます。個々のスタイル アイテムをプロジェクトのお気に入りのコレクションに追加することはできません。