Image Analyst ライセンスで利用できます。
概要
2 つのラスター データセット間の絶対的、相対的、またはカテゴリ的な差異を計算します。
使用法
このツールは、2 つのラスターを比較して、2 つのラスター間の差分を含む新しいラスターを生成します。たとえば、このツールを使用して、2001 年から 2020 年にかけて炭素蓄積のピクセル値がどのように変化したのかを確認したり、2010 年から 2015 年にかけて土地被覆がどのように変化したのかを確認したりします。
ラスターの変化を計算できる計算タイプは、次のとおりです。
- 差分 - [From ラスター] のピクセル値と [To ラスター] のピクセル値の間の数学的な差 (減算) が計算されます。
Output = (To Raster) - (From Raster)
- 相対的な差分 - 比較される値の数量を考慮に入れて、ピクセル値の差が計算されます。
Output = (To Raster - From Raster) / max(To Raster, From Raster)
- カテゴリ差分 - 2 つのカテゴリ ラスターまたは主題ラスター間の差。出力には、2 つのラスター間で発生した各クラス遷移が表示されます。
- 差分 - [From ラスター] のピクセル値と [To ラスター] のピクセル値の間の数学的な差 (減算) が計算されます。
[カテゴリ差分] 計算タイプから生成される出力は、属性テーブルを含むラスター データセットです。このテーブルは、トランジション タイプ (例: 森林から市街地まで)、各トランジション タイプに含まれるピクセルの数、各トランジション タイプの推定エリアで構成されます。エリアは、ピクセル サイズに各トランジション タイプ内のピクセルの数を掛けて求められた値として算出されます。この単位は、入力ラスター データの距離単位に相当します。
2 つのカテゴリ ラスター間の差を計算する場合に、特定のクラスに解析を制限することができます。たとえば、都市の成長を視覚化するには、[From クラス] リスト内にあるすべてのクラスのうち、[To クラス] リストにある Urban クラスだけを含めます。結果には、Urban カテゴリに関与した遷移がすべて含まれます。
入力ラスターに異なるセル サイズまたは範囲が含まれている場合、[セル サイズ] および [出力範囲] 環境設定でセル サイズと範囲を指定できます。
構文
ComputeChangeRaster(from_raster, to_raster, {compute_change_method}, {from_classes}, {to_classes}, {filter_method}, {define_transition_colors})
パラメーター | 説明 | データ タイプ |
from_raster | 解析対象の初期または古いラスター。 | Raster Dataset; Raster Layer; Mosaic Dataset; Mosaic Layer; Image Service; String |
to_raster | 解析対象の最終または新しいラスター。これは、初期ラスターと比較されるラスターです。 | Raster Dataset; Raster Layer; Mosaic Dataset; Mosaic Layer; Image Service; String |
compute_change_method (オプション) | 2 つのラスター間で実行する計算のタイプを指定します。
| String |
from_classes [from_classes,...] (オプション) | 計算に含める from_raster パラメーターのクラス名のリスト。クラスが指定されていないと、すべてのクラスが含まれます。 このパラメーターは、compute_change_method パラメーターが CATEGORICAL_DIFFERENCE に設定されている場合にアクティブになります。 | String |
to_classes [to_classes,...] (オプション) | 計算に含める to_raster パラメーターのクラス名のリスト。クラスが指定されていないと、すべてのクラスが含まれます。 このパラメーターは、compute_change_method パラメーターが CATEGORICAL_DIFFERENCE に設定されている場合にアクティブになります。 | String |
filter_method (オプション) | 出力ラスターに分類されるピクセルを指定します。このパラメーターは、compute_change_method パラメーターが CATEGORICAL_DIFFERENCE に設定されている場合にアクティブになります。
| String |
define_transition_colors (オプション) | 出力クラスのシンボル表示に使用する色を指定します。ピクセルがあるクラスから別のクラスに変化すると、出力ピクセルの色は初期クラス タイプ、最終クラス タイプ、または 2 つのタイプのブレンドを表します。 このパラメーターは、compute_change_method パラメーターが CATEGORICAL_DIFFERENCE に設定されている場合にアクティブになります。
| String |
戻り値
名前 | 説明 | データ タイプ |
out_raster_dataset | 出力変更ラスター データセット。 | Raster |
コードのサンプル
この例では、2000 年と 2020 年の NDVI ピクセル値の差を計算します。
# Import system modules
import arcpy
from arcpy.ia import *
# Check out the ArcGIS Image Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("ImageAnalyst")
NDVIchange = arcpy.ia.ComputeChangeRaster(
"NDVI_2000.tif", "NDVI_2020.tif", "DIFFERENCE")
NDVIchange.save("C:/Data/NDVI_2000_2020.tif")
この例では、2000 年と 2020 年の NDVI ピクセル値の相対的な差を計算します。
# Import system modules
import arcpy
from arcpy.ia import *
# Check out the ArcGIS Image Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("ImageAnalyst")
# Define input parameters
FromRaster = "C:/Data/NDVI_2000.tif"
ToRaster = "C:/Data/NDVI_2020.tif"
ChangeType = "RELATIVE_DIFFERENCE"
# Execute - calculate the relative difference in NDVI from 2000 to 2020
NDVIrelativeChange = arcpy.ia.ComputeChangeRaster(
FromRaster, ToRaster, ChangeType)
# Save output
NDVIrelativeChange.save("C:/Data/Relative_NDVI_2000_2020.tif")
この例では、2000 年から 2020 年にかけての土地被膜の変化を計算し、Forest、Agriculture、Water、または Barren クラスから Urban クラスに変化したピクセルのみを抽出します。
# Import system modules
import arcpy
from arcpy.ia import *
# Check out the ArcGIS Image Analyst extension license
arcpy.CheckOutExtension("ImageAnalyst")
LandcoverChange = arcpy.ia.ComputeChangeRaster(
"Landcover_2000.tif", "Landcover_2020.tif", "CATEGORICAL_DIFFERENCE",
"'Forest';'Agriculture';'Water';'Barren'", "'Urban'",
"CHANGED_PIXELS_ONLY", "AVERAGE")
# Save output
LandcoverChange.save("C:/Data/Landcover_2000_2020.tif")
環境
ライセンス情報
- Basic: 次のものが必要 Image Analyst
- Standard: 次のものが必要 Image Analyst
- Advanced: 次のものが必要 Image Analyst