概要
複数の論理分岐を 1 つの出力にマージします。
モデル内で分岐を行うには、必要な if-then-else ロジックを実装するスクリプト ツールを作成します。分岐を行うときは、2 つの分岐を 1 つのプロセスにマージする必要がある場合があります。これにより、データがディスク上に存在するかどうか、セル サイズが 30 メートルを超えているかどうか、またはフィールド値が 1 であるかどうかなどの条件を使用して入力をテストした際に、2 つの出力 (条件が真の場合は True、条件が偽の場合は False) が生成されるようになります。次の図に示すように、条件が True なら特定のプロセスを実行し、条件が False なら別のプロセスを実行します。任意の時点で、条件と入力に応じていずれか 1 つの分岐のみを実行します。[ブランチのマージ (Merge Branch)] ツールは、どの分岐を実行して結果を得たらよいか判定できない場合に使用してください。両方の分岐の出力は、[ブランチのマージ (Merge Branch)] ツールの入力になります。このツールは入力を識別し、すでに実行した分岐の最後の出力を次のツールに渡します。[ブランチのマージ (Merge Branch)] ツールでは必要な数だけ入力を使用でき、複数値パラメーター コントロールが使用されます。
図
使用法
このツールは、ModelBuilder で使用するためのツールで、Python スクリプトでは使用できません。
このツールは入力変数のリストをチェックし、「実行済み」状態の最初の変数を返します。
[ブランチのマージ (Merge Branch)] では、値のリストに任意のデータ タイプを指定できます。出力データ タイプは、汎用データ タイプである [任意の値] です。つまり、[ブランチのマージ (Merge Branch)] の出力は、任意のツールの任意のパラメーターに接続することが可能です。接続したツールを実行するには、[任意の値] 変数の内容が適切なデータ タイプであることが前提要件となるので、あらかじめツールのパラメーターの内容が適切であることを確認する必要があります。
ArcGIS のほとんどのツールは、モデルに追加されると空 (色なし) になりますが、[ブランチのマージ (Merge Branch)]、[値の収集 (Collect Values)]、[値の評価 (If Value Is)]、および [データの存在 (If Data Exists)] ツールはこれに当てはまりません。[ブランチのマージ (Merge Branch)] ツールは常に実行可能状態 (色付き) になります。これは、このツールへの入力を空にすることができる (有効な入力と見なされる) ためです。
構文
arcpy.mb.MergeBranch({in_values})| パラメーター | 説明 | データ タイプ |
in_values [in_values,...] (オプション) | さまざまな分岐からの値のリスト。リスト内の最初の「実行可能」状態の値が、このツールの出力になります。 | Any Value |
派生した出力
| 名前 | 説明 | データ タイプ |
| out_value | さまざまな分岐からの最初の「実行可能」状態の値。 | 任意の値 |
環境
ライセンス情報
- Basic: はい
- Standard: はい
- Advanced: はい