ユーティリティ ネットワークでは、デバイスおよびジャンクション オブジェクト上のターミナルを使用してフィーチャを高度な現実感にモデル化できます。現場のフィーチャには場所またはポートが定義され、これらの場所またはポートから電力や水などの資源が流入/流出します。ユーティリティ ネットワークでは、必要に応じて、ターミナルを使用してこれらのポートをモデル化できます。
たとえば、5 つのポートが備わった配電変圧器 (上図) があるとします。上側には H1 および H2 という 2 つのポートがあり、下側には x1、x2、および x3 という 3 つのポートがあります。この変圧器を単純な 2 ターミナル構成または詳細な 5 ターミナル構成のいずれかの方法でモデル化できます。5 ターミナル構成の方が、物理的な変圧器のポートに類似しているため、正確な再現を得るのに適しています。
ターミナルの詳細については、「ターミナルの管理」をご参照ください。
ターミナルを含む接続点
ターミナルの主な用途は、サブネットワークの起点を定義することです。たとえば、電力系統の場合、サブネットワーク トレースは通常、変電所の遮断器の負荷側から開始されます。電圧降下解析など、一部の外部解析ソフトウェアは、ターミナル定義を含む完全なデバイス定義に依存しています。
ターミナル定義はすべてのフィーチャで必要とは限りません。交換可能な同等のターミナルが 2 つ備わっているフィーチャでは (スイッチまたはバルブの両側など)、ターミナルを定義する必要はありません。
ターミナルの定義が必要な状況を次に示します。
- サブネットワーク コントローラーとして機能するフィーチャ
- モデル化する必要のある 3 つ以上の物理的なポートが備わったフィーチャ
- 明確に異なる 2 つのポート (変圧器デバイスの上側のポートと下側のポートなど) が備わったフィーチャ
- 一方向の流れにのみ対応した接続点が備わったフィーチャ (水系統の逆止弁や電力系統のネットワーク プロテクターなど)
ターミナルはフィーチャでないため、マップ上に表示されません。これらは、他のフィーチャが接続できる方法やネットワーク物資が移動できる有効なパスの制御を可能にする、デバイスまたはジャンクション オブジェクト上の論理的な接続位置として存在します。特定のネットワーク ルール タイプはターミナル レベルで定義することができます。
接続性
ターミナルが備わったフィーチャをラインの終点、エッジ オブジェクト、ジャンクション、および他のデバイスまたはジャンクション オブジェクト (ターミナル付きまたはターミナルなし) に接続するときは、どのターミナルをどのフィーチャに接続するかを指定します。
たとえば、電力系統で、配電変圧器の上側のターミナルを中電圧のラインに接続し、下側のターミナルを低電圧のラインに接続するとします。この動作は、ネットワーク ルールを使用して実施されます。
ターミナル構成
ターミナルをフィーチャ上に構成するには、ターミナル構成を割り当てます。ターミナル構成がユーティリティ ネットワークに追加され、Device フィーチャクラスまたは JunctionObject テーブルの特定のアセット グループとアセット タイプに割り当てられます。
ターミナル構成には、構成内を資源が流れる方法を決定する方向性設定が存在します。この設定には、ターミナルの一連の番号とそれぞれの名前が含まれます。3 つ以上のターミナルがあるターミナル構成では、資源がターミナルのペア間のパスをどのように通って流れるかを制限するために有効なパスが定義されています。詳細については、「ターミナルの管理」をご参照ください。