ベクター タイルのシンボル

ベクター タイルは、透過表示、色、回転、サイズによって変化するシンボルを持つフィーチャ レイヤーから作成できます。

透過表示

ベクター タイルは、透過表示によって変化するシンボルを持つフィーチャ レイヤーから作成できます。

プロパティは ArcGIS Arcadeopacity としてベクター タイル スタイル ファイルに保存され、次のようなフィーチャ レイヤー タイプで修飾されます。

  • ポリゴン レイヤー: fill-opacity
  • ライン レイヤー: line-opacity
  • ポイントおよびマルチポイント レイヤー: icon-opacity

除外されるか、表示されるシンボル クラスに含められないフィーチャの場合、不透明度の値はスタイル ファイルに保存されません。

シンボルの透過表示の値が、ベクター タイル スタイルの不透明度の値に変換されます。 たとえば、90% のシンボルの透過表示は 10% の不透明度と等しく、0.1 と表現されます。 不透明度は、スタイル ファイルで 0 ~ 1 の小数値として表現されます。 デフォルト値は 1 で、透過表示なし (完全に不透明) に相当します。 このデフォルト値は、すべての NULL のフィーチャ値に適用されます。

個別値シンボル

個別値でシンボル表示されるレイヤーの場合、その他の値すべてでシンボル表示されるフィーチャも不透明度の値をサポートします。

等級シンボルのシンボル

等級シンボルでシンボル表示されるレイヤーの場合、範囲外の値を含むすべての値に対して、不透明度の値がスタイル ファイルに保存されます。 透過表示範囲の高い値と低い値は、stops としてスタイル ファイルに保存されます。

等級シンボルでシンボル表示されるポリゴン フィーチャの場合、テンプレート ポイント シンボルの不透明度のみが保存されます。 例を以下に示します。

"paint" : {
   "icon-opacity”: {
			"property”: "opacity",
			"default”: 1,
			"stops”: [[-1, 0.1], [300, 1]]
			}

等級色シンボル

等級色でシンボル表示されるレイヤーの場合、透過表示範囲の高い値と低い値は、stops としてスタイル ファイルに保存されます。 例を以下に示します。

"paint" : {
	"line-opacity" : {
		"property" : "opacity",
		"default" : 1,
		"stops" : [[-50, 0.1], [125, 1]]
	}

ストレッチ シンボル

ストレッチでシンボル表示されるレイヤーの場合、不透明度の値が作成され、他の色のクラスと一緒に適用されます。 透過表示範囲の高い値と低い値は、stops としてスタイル ファイルに保存されます。 例を以下に示します。

"paint" : {
	"line-color" : {
		"property" : "ColorVar",
		"default" : "#000000",
		"stops" : [[30, "#17F4F7"], [140, "#5719F4"], [250, "#FF25F5"]]
	},
	"line-width" : 21.3333,
	"line-opacity" : {
		"property" : "opacity",
		"default" : 1,
		"stops" : [[-50, 0.1], [125, 1]]
	}

ベクター タイルは、色によって変化するシンボルを持つフィーチャ レイヤーから作成できます。

プロパティは ArcGIS Arcade および複雑な VBScript 式の color としてベクター タイル スタイル ファイルに保存され、次のようなフィーチャ レイヤー タイプで修飾されます。

  • ポリゴン レイヤー: fill-color
  • ライン レイヤー: line-color
  • ポイントおよびマルチポイント レイヤー: icon-color

例を以下に示します。

"paint" : {
 "line-color”: {
	"property" : "color",
	"default" : "#000000",
	"stops" : [[-30, "#17F4F7"], [110, "#5719F4"], [250, "#FF25F5"]]
 },
}

単純な VBScript 式を使用する場合、プロパティは [fieldname] として保存されます。

シンボルのプロパティが 16 進数または Web のカラー値フィールド属性と接続されている場合、定数値または式がベクター タイル スタイル ファイルに保存されます。

注意:

hsl および hsla の色を使用する場合は、フィーチャ レイヤーでは % 記号なしで正しくレンダリングされても、ベクター タイルで正しくレンダリングされるためには s (彩度) と l (明度) の値に % 記号を付ける必要があります。 たとえば、カラー値 hsl(215, 75%, 50%) はベクター タイルとフィーチャ レイヤーで同様にレンダリングされますが、hsl(215, 75, 50) はベクター タイルで白としてレンダリングされます。 これは、% 記号がない場合、1 以上の s 値および l 値が 100% として扱われるためです。

等級シンボルのシンボル

等級シンボルでシンボル表示されるレイヤーの場合、範囲外の値を含むすべての値に対して、カラー値がスタイル ファイルに保存されます。

等級シンボルでシンボル表示されるポリゴン フィーチャの場合、テンプレート ポイント シンボルの色のみが保存されます。 例を以下に示します。

"paint" : {
	"icon-color" : {
		"property" : "color",
		"default" : "#C93100",
		"stops" : [[-20, "#17F4F7"], [-2.5, "#5719F4"], [15, "#FF25F5"]]
	}
}

ストレッチ シンボル

ストレッチでシンボル表示されるレイヤーの場合、色変数が作成され、color プロパティとして適用されます。 Stops がカラー バリエーションに対して作成されます。

回転角度

ベクター タイルは、回転によって変化するシンボルを持つフィーチャ レイヤーから作成できます。 ベクター タイルの回転変数を使用して回転できるのは、ポイントまたはマルチポイント フィーチャ レイヤーのポイント シンボル、または等級シンボルのテンプレート ポイント シンボルのみです。

プロパティは ArcGIS Arcade および複雑な VBScript 式の angle としてベクター タイル スタイル ファイルに保存されます。 除外されるか、表示されるシンボル クラスに含められないフィーチャの場合、角度の値はスタイル ファイルに保存されません。 単純な VBScript 式を使用する場合、プロパティは [fieldname] として保存されます。

デフォルト値は 0 で、回転なしに相当します。 このデフォルト値は、すべての NULL のフィーチャ値に適用されます。 数学と地理学の値が角度に変換されます。 0° ~ 360° の角度のみが有効です。

個別値シンボル

個別値でシンボル表示されるレイヤーの場合、その他の値すべてでシンボル表示されるフィーチャも角度の値をサポートします。

等級シンボルのシンボル

等級シンボルでシンボル表示されるレイヤーの場合、範囲外の値を含むすべての値に対して、不透明度の値がスタイル ファイルに保存されます。 透過表示範囲の高い値と低い値は、stops としてスタイル ファイルに保存されます。

等級シンボルでシンボル表示されるポリゴン フィーチャの場合、テンプレート ポイント シンボルの回転のみが保存されます。 例を以下に示します。

"paint" : {
   "icon-rotate" : {
		"property" : "angle ",
		"default" : 0
		,
			}
}

ポイントの回転の調整

デフォルトでは、マップが回転している場合でも、ポイント シンボルは垂直のままになります。 また、[ポイント シンボルの書式設定] ウィンドウの [シンボル] タブ シンボル[角度基準] シンボル プロパティを [マップ] に設定することにより、マップに合わせて回転するようにポイント シンボルを構成することができます。 これは、map に設定されている icon-rotation-alignment スタイル プロパティを格納することでベクター タイルに適用されます。

サイズ

ベクター タイルは、サイズによって変化するシンボルを持つフィーチャ レイヤーから作成できます。

プロパティは ArcGIS Arcade および複雑な VBScript 式の size としてベクター タイル スタイル ファイルに保存されます。 単純な VBScript 式を使用する場合、プロパティは [fieldname] として保存されます。

除外されるか、表示されるシンボル クラスに含められないフィーチャの場合、サイズの値はスタイル ファイルに保存されません。

ポイントおよびラインのサイズ値は、次のように異なる方法で保存されます。

  • ポイント (アイコン): [value] / marker size
  • ライン幅: [value] * 1.333

サイズは比率として適用されます。 アイコン サイズの場合、デフォルト値は 1 で、スプライトまたはアイコンのサイズ変更なしに相当します。 ライン幅の場合、デフォルトは 1.333 で、1 ポイントに相当します。 たとえば、スプライトのマーカー サイズが 10 の場合、5 という値は 5 / 10 = 0.5 として保存されます。 マーカーは、その半分のサイズに縮小されます。 5 という値は 5 * 1.333 = 6.6667 として保存されます。 ライン幅は、元のサイズの 5 倍になります。

次に、アイコンの例を示します。

"paint" : {
"icon-size”: {
			"property”: "size",
			"default”: 1
			},
}

次に、ライン幅の例を示します。

"paint" : {
"line-width”: {
		"property" : "size",
		"default" : 2.66667,
		"stops" : [[-20, 1.33333], [15, 17.3333]]
		}
}

このデフォルト値は、すべての NULL のフィーチャ値に適用されます。 ゼロまたは負の値はレンダリングされません。 縮尺ベースのシンボルのサイズ設定を使用したシンボル レイヤーの場合、size プロパティの stops が作成されます。 シンボルのサイズがサイズ範囲に制限される場合、size プロパティは stops を使用して適用され、値に基づいてサイズが変化します。 例を以下に示します。

"paint" : {
"icon-size" : {
	"property" : "SYMSIZE",
	"default" : 1,
	"stops" : [[2.5, 1.08108], [81.975, 3.24324]]
	},
}

属性値を使用したシンボル

シンボル レイヤー プロパティは、レイヤー レベルでマッピングされる視覚変数に加えて、ベクター タイル内の属性値に基づく変数を持つこともできます。

以下のプロパティがサポートされています。

  • Color (ポイント、ライン、ポリゴン)
  • Rotation (ポイント)
  • Size (ポイント)
  • Width (ライン幅)
  • CapStyle (ラインのキャップの種類)
  • JoinStyle (ラインの結合の種類)
  • AngleToLine (ライン沿いのマーカー)

CapStyle および JoinStyle プロパティは、ArcGIS.Core.CIM.LineCapStyle からの LineCapStyle および LineJoinStyle 列挙値と一致するよう数値フィールド (short および long) にマッピングできます。 値は次のとおりです。

CapStyleJoinStyle

0

バット

斜角

1

球状

直角

2

四角形

球状

範囲外の値 (負または 2 より大きい値) は、[シンボルの書式設定] ウィンドウで定義されたデフォルト プロパティを使用して描画されます。

RotationSizeWidth、および AngleToLine プロパティは、short integer、long integer、float、または double フィールドです。

Color プロパティは、テキスト フィールドと接続できます。 サポートされる書式は、16 進数値、Web Colors、rgb、rgba、hsl、および hsla 値です。 サポートされていない書式は、[シンボルの書式設定] ウィンドウで定義されたデフォルトの color プロパティを使用して描画されます。 次に、有効な属性値の例を示します。

  • rgb(80.50,45,235)
  • rgba(80.50,45,235,0.6)
  • RGB(100%, 50%, 88%)
  • rgba(100%, 50%, 88%, 0.6)
  • hsl(60,94.16%,50%)
  • HSLa(60,94.16%,50%,0.6)

円レイヤー

[シンボルの書式設定] ウィンドウで [フォームからの図形の挿入] を使用して作成された、円の図形マーカー シンボル レイヤー プロパティでシンボル表示されたポイント レイヤーは、ベクター タイル スタイルに円レイヤーとして格納されます。 円のスタイルに格納されているレイヤー プロパティ名は、このリストに示すように、スプライトを使用するアイコン ポイント シンボルとは異なります。

  • 透過表示- circle-opacity

  • Color - circle-color

  • Rotation - サポートされていません

  • 透過表示- 入力表示設定に合うように circle-radiuscircle-stroke-width を結合します

それ以外の場合は、他のレイヤー タイプと同様の方法で、さまざまなシンボルを持つ円レイヤーが定義されます。 次に、ストップとしてスタイル内に格納される circle-radius の高い値と低い値の例を示します。

"paint" : {
        "circle-radius" : {
          "property" : "size",
          "default" : 6.2,
          "stops" : [[2, 2.2], [26, 29.5333]]
        }

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