タイムス図法

説明

タイムス図法は折衷擬円筒図法です。ゴール図法に変更を加えたもので、子午線が曲線であることが異なります。

タイムス図法は、イギリスの地図作成会社である Bartholomew 社向けに、1965 年に John Moir によって開発されました。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.1.1 以降で使用できます。

タイムス図法の例
グリニッジを中心にしたタイムス図法による地図投影を示します。

投影のプロパティ

次のサブセクションでは、タイムス図法のプロパティについて説明します。

経緯線

タイムス図法は擬円筒図法です。赤道と中央子午線は直線として投影されます。他の子午線は等間隔の正弦曲線です。緯線と両極は直線になります。緯線の間隔は、ゴール平射図法と同じく、赤道から極に近づくにつれて増加します。経緯線は赤道と中心子午線に対して対称的です。

歪み

タイムス図法は正角でも正積でもありません。一般に、形状、面積、距離、方向、角度には全体的に歪みが生じます。この図法では、45°N および S の標準緯線上で縮尺が正しくなります。歪みは標準緯線から離れるにつれて大きくなり、極域では激しくなります。歪みの値は、赤道と中心子午線で対称的となります。

使用法

この図法は正確な面積を必要としない汎用的な世界地図で使用できますが、極域での歪みが激しいことから、使用は推奨されません。

制限事項

タイムス図法は球体でのみサポートされます。楕円体の場合、半径として長半径と短半径の平均が使用されます。

パラメーター

タイムス図法のパラメーターは次のとおりです。

  • 東距
  • 北距
  • 中央子午線

ソース

Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.

Snyder, J. P. and Voxland, P. M. (1989). An Album of Map Projections. U.S. Geological Survey Professional Paper 1453. Washington, DC: United States Government Printing Office.