線分の一部をアジャストすることにより、シンボル表示された道路フィーチャ間のシンボル表現の競合を解決します。
[道路の競合を解決 (Resolve Road Conflicts)] ツールの詳細
このツールは出力レイヤーを生成しない代わりに、入力レイヤーのソース フィーチャクラスのジオメトリを変更します。 このツールを実行する前に、入力フィーチャのコピーを作成しておくことをお勧めします。
投影座標系に入力フィーチャが存在しない場合、警告が出されます。このツールは線形距離単位に依存するため、非投影座標系では予期しない結果になります。有効な結果を得るには、投影座標系のデータに対してこのツールを実行することを強くお勧めします。座標系が見つからないか不明な場合、エラーが発生し、ツールの処理は実行されません。
![[道路の競合を解決 (Resolve Road Conflicts)] ツールの例](GUID-C849E9A5-2A86-47DD-824A-4BDF79FB63FD-web.png "[道路の競合を解決 (Resolve Road Conflicts)] ツールの例")
このツールは、一般に、視覚的に区別される複数の車線に分かれた道路を表示することが望まれる、比較的規模の大きな成果物を作成するときに使用します。 規模が小さい場合は、代わりに [道路のマージ (Merge Divided Roads)] ツールを使用して、このようなフィーチャを 1 本のラインで代表して表示することもできます。 同じ道路のコレクションに対して、両方のツールをワークフローで実行する場合は、道路をマージしてから道路の競合を解決することをお勧めします。
[階層フィールド] のパラメーターは、各道路クラスに階層的な重要度を指定するために使用します。 整数が小さくなるほど、道路の重要性が高くなり、階層値 1 は最も重要な道路になります。 最も重要な道路の移動は最小限に抑えられ、通常は階層値の低い方の道路を移動して、階層値の高い方の道路が表示されます。 すべての入力フィーチャクラスに階層フィールドが存在し、同じ名前が付けられている必要があります。
このツールは、シンボル表示されたフィーチャのグラフィックス競合を評価することによって処理を行います。シンボル範囲と基準縮尺は、互いの関連について考慮されます。このツールは、シンボル表示を完成させてから実行してください。そうすることにより、目標とする最終的な出力縮尺に対応した基準縮尺が確実に得られます。
ラインおよびアウトライン シンボル幅がゼロである場合、エラーが発生します。 ディスプレイから特定のフィーチャを削除するには、レイヤーでフィルター設定を使用することを検討してください。
[階層フィールド] の値を 0 (ゼロ) にすることにより、フィーチャを移動からロックすることができます。 これは、他のマップ フィーチャ (特に、標高などの連続データ) との空間関係上、道路を移動すべきではない場合に便利です。
道路の大きなデータセットや数多くのデータセットを同時に処理すると、メモリの制限を超えることがあります。 このような場合、[カートグラフィック パーティション] 環境設定で、関連するポリゴン フィーチャクラスを特定することによって、パーティション単位で入力データを処理することを検討します。 パーティションの境界によって定義されたデータの一部が順次処理されます。 作成されたフィーチャクラスは、パーティション エッジにおいてシームレスでかつ一致しています。 分割を使用してこのツールを実行する際の詳細については、「道路の競合を解決 (Resolve Road Conflicts) ツールの機能」をご参照ください。
オプションの [出力移動フィーチャクラス] パラメーターは、ポリゴンのフィーチャクラスを作成します。このフィーチャクラスは、発生した変位の量と方向を示します。このフィーチャクラスは、目視検査または空間クエリに使用することも、あるいは [移動の反映 (Propagate Displacement)] ツールへの入力として使用することもできます。
| ラベル | 説明 | データ タイプ |
入力道路レイヤー | 競合している可能性があるシンボル表示された道路フィーチャが含まれる入力フィーチャ レイヤー。 | Layer |
階層フィールド | フィーチャの重要度の階層ランクが格納されるフィールド。1 は非常に重要であり、整数が大きくなるほど重要度は低くなります。 0 (ゼロ) の値は、フィーチャが移動しないようにロックします。 すべての入力フィーチャクラスに階層フィールドが存在し、同じ名前が付けられている必要があります。 | String |
出力移動フィーチャクラス (オプション) | 道路の移動の程度と方向が含まれる出力ポリゴン フィーチャ。空間関係を維持するために [移動の反映 (Propagate Displacement)] ツールで使用します。 | Feature Class |
| ラベル | 説明 | データ タイプ |
| 出力レイヤー | 更新された入力フィーチャ。 | Layer |
arcpy.cartography.ResolveRoadConflicts(in_layers, hierarchy_field, {out_displacement_features})| 名前 | 説明 | データ タイプ |
in_layers [in_layers,...] | 競合している可能性があるシンボル表示された道路フィーチャが含まれる入力フィーチャ レイヤー。 | Layer |
hierarchy_field | フィーチャの重要度の階層ランクが格納されるフィールド。1 は非常に重要であり、整数が大きくなるほど重要度は低くなります。 0 (ゼロ) の値は、フィーチャが移動しないようにロックします。 すべての入力フィーチャクラスに階層フィールドが存在し、同じ名前が付けられている必要があります。 | String |
out_displacement_features (オプション) | 道路の移動の程度と方向が含まれる出力ポリゴン フィーチャ。空間関係を維持するために [移動の反映 (Propagate Displacement)] ツールで使用します。 | Feature Class |
| 名前 | 説明 | データ タイプ |
| out_layers | 更新された入力フィーチャ。 | Layer |
次の Python ウィンドウ スクリプトは、イミディエイト モードで ResolveRoadConflicts 関数を使用する方法を示しています。
import arcpy
arcpy.env.workspace = "C:/data"
arcpy.env.referenceScale = "50000"
arcpy.ResolveRoadConflicts_cartography(["C:/data/roads.lyr", "C:/data/streets.lyr", "C:/data/highways.lyr"],
"hierarchy", "C:/data/cartography.gdb/transportation/displace")このスタンドアロン スクリプトは、ResolveRoadConflicts 関数の使用例を示しています。
# Name: ResolveRoadConflicts_standalone_script.py
# Description: Resolves symbology conflicts between roads by separating them apart from each other
# Author: ESRI
# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
# Set environment settings
env.workspace = "C:/data"
env.referenceScale = "50000"
# Set local variables
in_layers = "C:/data/roads.lyr;C:/data/streets.lyr;C:/data/highways.lyr"
hierarchy_field = "hierarchy"
out_displacement_features = "C:/data/cartography.gdb/transportation/displace"
# Execute Resolve Road Conflicts
arcpy.ResolveRoadConflicts_cartography(in_layers, level_field, out_displacement_features)