チャートは、データのグラフ表示です。チャートを通してデータを視覚化すると、データのパターンや傾向、関係、構造がわかります。チャートをマップと一緒に使用すると、データを探索したり、ストーリーを伝えたりすることができるようになります。
チャートはテーブル データとラスター データの両方から作成でき、データ タイプごとに異なるチャートが用意されています。テーブル データはベクター データまたはフィーチャ データに加え、スタンドアロン テーブルを参照し、ラスター データはイメージまたはピクセルベースのデータを参照します。
ArcGIS Proでは、次の操作を行うことができます。
- テーブル、ラスター、またはスタンドアロン テーブルでマップ レイヤーのチャートを作成する。
- チャートを操作して、同じレイヤーから作成された関連するマップ、テーブル、その他のチャート全体で動的にデータを探索する。
- チャートの表示設定を変更し、カスタム形式のテーマを保存または適用する。
- マップ上のレイヤーに関連付けられたチャートを管理する。
- グラフィックスとしてエクスポートしてレイアウトに追加する、またはソースレイヤー、マップ、プロジェクトをパッケージ化することによってチャートを共有する。
例
次の 2 つのマップは、2011 年度のメディケア受給者の情報が示された米国の各郡のマップです。左側のマップは、1 人当たりのメディケアへの支出額の変動を示し、右側のマップは、全人口のうち健康上の問題のない人口の変動を示します。ここでは、これらのマップを視覚的に比較し、2 つのマップの類似点と相違点に注目しながら、2 つの変数の間にある関係性を考察していきます。
同じ変数を使用して散布図を作成すると、1 人当たりのメディケアへの支出額と全人口のうち健康上の問題のない人口の間にどのような関係性があるかをより明確に把握できるようになります。トレンド ラインが上向きに傾斜していることから、2 つの変数の間に有効な関係性があると言えます。また、R2 を基準にすると、全人口のうち健康上の問題のない人口の変動は、1 人当たりのメディケアへの支出額の変動のおよそ 41.5 パーセントであることがわかります。