マーカー シンボル レイヤー

マーカー シンボル レイヤーは、円、樹木、3 次元の街灯などの特定の図形を、ジオメトリを基準とした特定の位置に描画するシンボルのコンポーネントです。 これらのレイヤーは、ほとんどの場合、ポイント シンボルで使用されますが、ライン シンボルポリゴン シンボルに組み入れて、ラインやアウトライン沿いまたはエリア内に図形を描画することもできます。 ライン シンボルやポリゴン シンボルのマーカー シンボル レイヤーには、ジオメトリを基準としたマーカーの配置方法を定義するマーカー配置が含まれています。 マーカー シンボル レイヤーには次の 3 つのタイプがあります。 タイプは、[シンボル] ウィンドウの [シンボルの書式設定] モードにある [プロパティ] タブの [レイヤー] タブ レイヤー で設定します。

マーカーのタイプ説明

図形マーカー

ベクター グラフィックス ジオメトリを使用して、マーカーの図形を定義します。

ピクチャ マーカー

画像を使用して、マーカーの外観を定義します。

3D モデル マーカー

3D モデルを使用して、マーカーの外観を定義します。 2D コンテキストで使用されると、モデルの平坦なサムネイル画像が描画されます。

プロシージャル マーカー

ルール パッケージを使用して、3D オブジェクトをマーカーとして定義します。 プロシージャル マーカーは、3D コンテキストにのみ該当します。 シンボルがマップなどの 2D コンテキストで使用されるとき、プロシージャル コンテンツは無視され描画されません。

図形マーカー シンボル レイヤー

図形マーカー レイヤーは、ベクター グラフィックス ジオメトリを使用して、マーカーの図形および外観を定義します。 このジオメトリは、次の表に示す 4 つのソースの 1 つから取得されます。

ソース説明

[フォーム] から図形を挿入

単純で一般的な図形の小さなギャラリーから選択します。

[スタイル] から図形を挿入

スタイルで既存のポイント シンボルを選択して、図形マーカーのソースとして使用します。 マルチレイヤー ポイント シンボルを選択すると、複数のシンボルのエレメントから構成される複雑なマーカー レイヤーが作成されます。 [エレメント] ギャラリーをクリックしてエレメントを表示し、表示設定を変更するエレメントを選択します。 この場合、各エレメントは、マーカー レイヤー全体に適用される 1 つのシンボルではなく、別個のシンボルで描画されます。

[フォント] から図形を挿入

マーカー レイヤーの図形のジオメトリ ソースとしてインストール済みのフォントからグリフを選択します。

[ファイル] から図形を挿入

スケーラブル ベクター グラフィックス (*.svg) または拡張メタファイル (*.emf) を選択します。

注意:

マーカー ジオメトリをスケーラブル ベクター グラフィックス ファイル (*.svg) からインポートした場合、SVG 機能のサブセットのみがサポートされます。 シンプルなパス、形状、テキスト、インライン ペイント属性、クリップ パス、および画像を含む SVG ファイルがサポートされます。 SVG ファイルの透過表示グラフィックスは、インポート時に画像に変換されます。 透過表示グラフィックスをベクター エレメントとして残す場合、インポート前に SVG ファイルで透過エレメントを完全に不透明にします (外部の描画アプリケーションを使用)。 次に、インポート後のエレメントに透過色を再適用します。 詳細については、「スケーラブル ベクター グラフィックスのサポート」をご参照ください。

マーカーの形状ジオメトリの取得方法に関係なく、図形自体は、[図形塗りつぶしシンボル] プルダウン ギャラリーで定義されたとおりに、ポリゴン シンボルを使用して描画されます。 このギャラリーからシンボルを選択するか、このギャラリー内の [その他のポリゴン シンボル] をクリックして、利用可能なスタイルの中から 1 つを選択します。 ポリゴン シンボルの基本的なプロパティである [色][アウトライン色]、および [アウトライン幅] のみを変更できます。

図形マーカー シンボル レイヤーのサイズを設定する場合、[フレーム優先] を使用して、関連するシンボル レイヤーのサイズが一定になるようにします。 フレームは通常、グラフィックス シンボルの表示範囲よりも大きくなります。 新規に作成された図形マーカー シンボル レイヤーのデフォルト設定では、フレームが使用されます。 元のプロジェクトまたはスタイルからシンボルを変換すると、元の外観に合わせてこのプロパティが設定されます。

3D レイヤー内では、図形マーカー レイヤーに [奥行き] を指定して、それらのマーカーの外観に厚みを持たせることができます。 固定されているかのようにシンボルを直立させるには、[垂直] チェックボックスをオンにします。 シンボルがこの状態のときは、シンボルの上空や背後にナビゲートできます。

マーカー レイヤーにシンボル エレメントが含まれている場合、各エレメントのシンボル プロパティを編集できます。 [エレメント] ギャラリーの真下にあるエレメントの基本的なプロパティを変更できます。 エレメントのその他のシンボル プロパティにアクセスするには、次の手順を実行します。

  1. [エレメント] ギャラリーからエレメントを選択します。
  2. エレメントのシンボル ギャラリーを開きます。 現在のエレメントのグラフィックス ジオメトリに応じて、このギャラリーは [シェープ ポイント シンボル][シェープ ライン シンボル][シェープ ポリゴン シンボル]、または [シェープ テキスト シンボル] と呼ばれます。
  3. ギャラリー メニューの [ポイント シンボルの書式設定][ライン シンボルの書式設定][ポリゴン シンボルの書式設定]、または [テキスト シンボルの書式設定] のいずれかをクリックします。
  4. [埋め込みシンボルの書式設定] サブウィンドウで、必要に応じてシンボルを変更します。
  5. 再利用のためにカスタム埋め込みシンボルを保存するには、右上隅にあるメニュー ボタン メニュー をクリックして、[スタイルに埋め込みシンボルを保存] をクリックします。
  6. [前のシンボル ページに戻る] プライマリ シンボル ページに戻る をクリックして、[シンボルの書式設定] ウィンドウに戻ります。

ピクチャ マーカー シンボル レイヤー

ピクチャ マーカー シンボル レイヤーは、ベクター図形ではなく画像ファイルを使用して、マーカーを定義します。 この画像は、既存のポイント シンボルまたは画像ファイルから取得されます。 [シンボル] ウィンドウの [シンボルの書式設定] モードで、[プロパティ] タブの [レイヤー] タブ レイヤー にある [表示設定] グループを展開します。 [ピクチャ] をクリックして、画像ファイルを参照して選択します。 必要に応じて、[品質][濃淡]、および [サイズ] プロパティを調整します。

ソース説明

[スタイル] からピクチャを挿入

スタイル内の既存のポイント シンボルから選択します。

[ファイル] からピクチャを挿入

ビットマップ (*.bmp)、JPEG (*.jpg)、PNG (*.png)、または GIF (*.gif) ファイルを選択します。 アニメーション GIF (*.gif) ファイルを選択して、アニメーション マーカー シンボル レイヤーを作成します。

ヒント:

ピクチャ マーカー シンボル レイヤーのイメージが属性値を使用したシンボル設定によって変わるようにするには、そのイメージがラスターまたは BLOB フィールドのいずれかに保存されている必要があります。 これらを添付のテーブルに保存し、そのテーブルをフィーチャクラスと結合して、シンボルの添付フィールドを指定することを検討してみてください。

さらに、[表示設定] グループで、必要に応じて、マーカー シンボル レイヤーの [品質][濃淡]、および [サイズ] プロパティを調整します。 3D レイヤー内では、[背面画像の反転] をオンにすると、背面から見たときでも正面の画像を表示することができます。 ピクチャ マーカー レイヤーに [奥行き] を指定して、それらのマーカーの外観に厚みを持たせることができます。 固定されているかのようにシンボルを直立させるには、[垂直] をオンにします。 シンボルがこの状態のときは、シンボルの上空や背後にナビゲートできます。

ヒント:

本来の色で画像を描画するには、[濃淡] プロパティを白に設定します。 このプロパティを [色なし] に設定すると、画像は描画されません。

3D モデル マーカー シンボル レイヤー

3D モデル マーカー シンボル レイヤーは、実際の 3 次元グラフィックス モデルを使用して、マーカーを定義します。 このモデルは、シンプル ボリュームのギャラリー、既存の 3D ポイント シンボルのモデル、またはファイルから取得されます。 [シンボル] ウィンドウの [シンボルの書式設定] モードで、[プロパティ] タブの [レイヤー] タブ レイヤー にある [表示設定] グループを展開します。

ソース説明

[フォーム] からモデルを挿入

単純で一般的なボリュームの小さなギャラリーから選択します。

[スタイル] からモデルを挿入

スタイル内の既存のポイント シンボルから選択します。

[ファイル] からモデルを挿入

COLLADA (*.dae)、3ds Max (*.3ds)、OpenFlight (*.flt)、Wavefront (*.obj)、GL Transmission Format (*.glTF)、または Binary GL Transmission Format (*.glb) ファイルを選択します。

アニメーションを含む GL Transmission 形式 (*.glTF) ファイルを選択して、アニメーション マーカー シンボル レイヤーを作成します。 シンボルを 2D でアニメーション化する場合は、代わりにアニメーション GIF (*.gif) ファイルをポイントするピクチャ マーカー シンボル レイヤーを使用します。

*.glTF および *.glb についての説明およびこの仕様でサポートされている機能の詳細なリストについては、「glTF マーカー」をご参照ください。

さらに、[表示設定] グループで、必要に応じて、マーカー シンボル レイヤーの [高さ (Z)][幅 (X)]、および [奥行き (Y)] プロパティを調整します。 これらのプロパティの左側にあるバーをクリックすると、プロパティ同士が関連付けられ、相対的に調整できるようになります。 [主要サイズ軸] プロパティは、基本的なプロパティ レベルでポイント シンボルに対して行ったグローバルなサイズ変更が影響を及ぼすサイズを決定します。

3D モデル マーカー レイヤーに濃淡を付ける

3D モデル マーカーに色を追加するには、[単色モデル] チェックボックスをオンにして、カラー パレットをアクティブにします。 デフォルトでは、白が適用されていますが、別の色を選択できます。 元の 3D モデルが作成された方法に応じて、色をモデル全体に適用するか、特定のフェイスにのみ適用することができます。 最初から白一色で表示されているモデルは通常、主題アプリケーションを対象としており、濃淡が適用された時点で色が付けられます。

[単色モデル] をオフにすると、モデルに色が適用されず、そのモデルに固有の色で描画されます。 これは、白を適用する場合や完全に透明の陰影にする場合とは異なり、結果が変わることがあります。 [単色モデル] をオフにすると、カラー パレットが無効になります。また、シンボル レイヤーの色が固定され、シンボル レイヤーが無効になりますロックされ無効化されたシンボル色。 つまり、[シンボル] タブ シンボル またはレイヤー シンボルのいずれかでシンボル全体の色を変更しても、この 3D モデル マーカー シンボル レイヤーの色に影響はありません。

プロシージャル マーカー シンボル レイヤー

プロシージャル マーカーは、ルール パッケージを使用して、3D オブジェクトをマーカーとして定義します。 ルール パッケージは、これらのオブジェクトの表示を定義し、構成の一部のプロパティを表示するスクリプトです。 ルール パッケージは ArcGIS CityEngine で作成されます。 ルール パッケージの @StartRule には、このパッケージがポイント ジオメトリを対象とすることを示す @InPoint アノテーションが指定されている必要があります。 表示されるプロシージャル マーカー シンボル レイヤーのプロパティは、ルール パッケージ自体により定義されます。 これらの各プロパティにはデフォルト値がありますが、明示的な値を使用するか、データ属性にプロパティを接続して、デフォルト値をオーバーライドできます。

マーカー シンボル レイヤーのプロパティ

マーカー レイヤーの視覚的図形の他に、さらに多くのプロパティがあります。これらのプロパティは、フィーチャ ジオメトリに対するマーカーのサイズ位置、および回転時の振舞いを決定します。 これらのシンボル プロパティのカテゴリを適用する処理の順序があります。 回転とオフセットを含む複雑なマーカー レイヤーを作成するときは、この順序を考慮に入れることが重要です。 一般に、順番は、[シンボルの書式設定] ウィンドウでプロパティが表示される順序に従います。

  1. 垂直 (3D プロパティのみ) - 方向軸を基準としたマーカーの方向。
  2. 固定ポイント - フィーチャ ジオメトリを基準としたマーカーの配置。
  3. 回転 - 固定ポイントを中心にマーカーを回転します。
  4. サイズ - 相対位置に設定された場合 (または、基本的なシンボル プロパティからサイズ設定される場合)、マーカーは固定ポイントからサイズ設定されます。
  5. オフセット - マーカーは、その他すべての変換を変更しないで、フィーチャ ジオメトリから変換されます。

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