ルート キャリブレーションのイベントの振舞い

Location Referencing ライセンスで利用可能です。

ルートのキャリブレーションが行われると、イベントが、各イベント レイヤーに対して構成されたイベントの振舞いに応じて影響を受けます。

注意:

イベントは、ルートの編集後に [イベントの振舞いを適用 (Apply Event Behaviors)] ツールが実行されるまで更新されません。 ブランチ バージョン対応データで競合の防止を使用している場合、デフォルト バージョンにポストする前に [イベントの振舞いを適用 (Apply Event Behaviors)] を実行するように求められます。

1 つ以上のキャリブレーション ポイントが追加、編集、削除されたときや、LRS ルート編集ツールで再キャリブレーションの下流が選択されたとき、ルートのキャリブレーションが行われる可能性があります。

キャリブレーション ポイントの変更するには、[Location Referencing] タブのキャリブレーション ツールを使用して追加する、ArcGIS Proフィーチャ作成を使用してキャリブレーション ポイントを作成または編集するLocation Referencing ルート編集ツールの [下流の再キャリブレーション] を使用する、または [ルートの生成 (Generate Routes)] ツールの実行時に [イベントのロケーション更新時のキャリブレーション変更を記録] オプションをオンにする、などの方法があります。

ルート キャリブレーション シナリオ

このルート キャリブレーション シナリオには、2 つの既存のキャリブレーション ポイントを含む 1 つのルートが対象です。 既存のメジャー 10 にあるキャリブレーション ポイントが 15 に変更され、その結果、下流のメジャーが再キャリブレーションされます。

キャリブレーションの前

維持の振舞い

イベントの地理的位置は維持されます。メジャーは変化する場合があります。

維持の振舞い

移動の振舞い

イベントのメジャーは維持されます。地理的位置は変化する場合があります。

移動の振舞い

廃止の振舞い

イベントの地理的位置およびメジャーは維持されます。イベントは廃止されます。

廃止の振舞い

上流および下流セクション

ルートの編集では、上流セクションおよび下流セクションにそれぞれ異なる影響があります。 ルートの編集が構成されたイベントの振舞いに基づくイベントに与える影響については、次の図を確認してください。

次の図は、保存されていない編集の上流および下流セクションを示しています。

上流および下流セクション

次の表に、構成されたイベントの振舞いに応じて、キャリブレーション編集作業が上流イベントおよび下流イベントに与える影響を示します。

振舞いキャリブレーション ポイント編集の上流にあるイベントキャリブレーション ポイント編集にまたがるイベントキャリブレーション ポイント編集の下流にあるイベント

維持

イベントが編集されたキャリブレーション ポイントと最も近い上流キャリブレーション ポイントとの間のセクションにまたがっている場合、イベント上のメジャー値が更新され、地理的な位置が維持されます。

イベント上のメジャーが更新され、イベントの地理的な位置が維持されます。

イベント上のメジャーが更新され、イベントの地理的な位置が維持されます。 イベントが編集されたキャリブレーション ポイントと最も近い上流キャリブレーション ポイントとの間のセクションにまたがっている場合、変化するキャリブレーション ポイント値によってメジャーは更新されます。

移動

イベントが編集されたキャリブレーション ポイントと最も近い上流キャリブレーション ポイントとの間のセクションにまたがっている場合、イベントのポリライン シェープは、ルート上のメジャーの新しい位置に更新されます。

イベントのポリライン シェープは、ルート上のメジャーの新しい位置に更新されます。

イベントのポリライン シェープが、メジャーを含むキャリブレーション ポイントがあるルートのセクションにまたがっている場合、ルート上のメジャーの新しい位置に更新されます。

廃止

イベントが編集されたキャリブレーション ポイントと最も近い上流キャリブレーション ポイントとの間のセクションにまたがっている場合、そのイベントは廃止されます。

イベントは廃止されます。編集されたキャリブレーション ポイントにまたがるライン イベントはスプリットされません。

イベントがメジャーが更新されたキャリブレーション ポイントがあるルートのセクションにまたがっている場合、そのイベントは廃止されます。

注意:
  • ポイント イベントはライン イベントと同じ振舞いに従いますが、スプリットする必要はありません。
  • [ルート下流の再キャリブレーション] オプションが選択された場合、ルート キャリブレーションのイベントの振舞いがルートの編集部分の下流のイベントに適用されます。
  • ネットワークにライン ネットワーク内の複数のルートにまたがるイベントが含まれている場合、振舞いは同様に適用されます。
  • LRS は時間対応であるため、ルートのキャリブレーションや廃止などの編集操作により、ルートやイベントがタイム スライスされます。
  • ルートが作成されたのと同じ日にキャリブレーションされ、キャリブレーションのイベントの振舞いが廃止に設定されている場合、イベントは廃止されずに削除されます。

詳細な振舞いの結果

次のセクションでは、ルートがキャリブレーションされた場合にイベントの振舞いルールがどのように適用されるかを詳しく説明します。

維持イベントの振舞い

ルートの既存のメジャー 10 の位置に、発効日が 1/1/2000 のキャリブレーション ポイントが追加されます。 追加されたキャリブレーション ポイントには、下流の再キャリブレーションが適用され、発効日が 1/1/2005 の新しいメジャー 15 が含まれています。 このキャリブレーションにより、次の影響があります。

  • ルートがメジャー 5 の最も近い上流のキャリブレーション ポイントに再キャリブレーションされたため、Event1 は 2 つのタイム スライスで表されます。 元のメジャー 0 〜 7 を含む 1/1/2000 から 1/1/2005 までのタイム スライスと、地理的に同じロケーションを維持するが新しい Route1 のメジャー 0 〜 9 を含む 1/1/2005 から <NULL> までのタイム スライスが存在します。
  • Event2 は、ルート上で再キャリブレーションされたロケーションにまたがっているため、2 つのタイム スライスで表されます。 元のメジャー 7 〜 15 を含む 1/1/2000 から 1/1/2005 までのタイム スライスと、地理的に同じロケーションを維持するが新しい Route1 のメジャー 9 〜 20 を含む 1/1/2005 から <NULL> までのタイム スライスが存在します。
  • Event3 は、下流で再キャリブレーションされたルート上のロケーションにまたがっているため、2 つのタイム スライスで表されます。 元のメジャー 15 〜 20 を含む 1/1/2000 から 1/1/2005 までのタイム スライスと、地理的に同じロケーションを維持するが新しい Route1 のメジャー 20 〜 25 を含む 1/1/2005 から <NULL> までのタイム スライスが存在します。

維持イベントの振舞いの前

次の図は、キャリブレーション前のルートを示しています。

維持イベントの振舞いの前

次の表は、キャリブレーション前のイベントの詳細を示しています。

イベントルート名開始日終了日始点メジャー終点メジャー

Event1

Route1

1/1/2000

<NULL>

0

7

Event2

Route1

1/1/2000

<NULL>

7

15

Event3

Route1

1/1/2000

<NULL>

15

20

維持イベントの振舞いの後

次の図は、キャリブレーション後のルートを示しています。

維持イベントの振舞いの後

次の表は、構成されたイベントの振舞いが維持の場合のキャリブレーション後のイベントの詳細を示しています。

イベントルート名開始日終了日始点メジャー終点メジャー

Event1

Route1

1/1/2000

1/1/2005

0

7

Event1

Route1

1/1/2005

<NULL>

0

9

Event2

Route1

1/1/2000

1/1/2005

7

15

Event2

Route1

1/1/2005

<NULL>

9

20

Event3

Route1

1/1/2000

1/1/2005

15

20

Event3

Route1

1/1/2005

<NULL>

20

25

移動イベントの振舞い

ルートの既存のメジャー 10 の位置に、発効日が 1/1/2000 のキャリブレーション ポイントが追加されます。 追加されたキャリブレーション ポイントには、下流の再キャリブレーションが適用され、発効日が 1/1/2005 の新しいメジャー 15 が含まれています。 このキャリブレーションにより、次の影響があります。

  • ルートがメジャー 5 の最も近い上流のキャリブレーション ポイントに再キャリブレーションされたため、Event1 は 2 つのタイム スライスで表されます。 元のメジャー 0 〜 7 を含む 1/1/2000 から 1/1/2005 までのタイム スライスと、元のイベント メジャー 0 ~ 7 を維持するが、ルートがメジャー 5 の最も近い上流のキャリブレーション ポイントに再キャリブレーションされたため、地理的位置 (x,y) がルート上のこれらのメジャーの新しいロケーションに移動する 1/1/2005 から <NULL> までのタイム スライスが存在します。
  • Event2 は、ルート上で再キャリブレーションされたロケーションにまたがっているため、2 つのタイム スライスで表されます。 元のメジャー 7 〜 15 を含む 1/1/2000 から 1/1/2005 までのタイム スライスと、ルート上の新しいロケーションに移動する同じメジャー 7 〜 15 を含む 1/1/2005 から <NULL> までのタイムスライスが存在します。
  • Event3 は、下流で再キャリブレーションされたルート上のロケーションにまたがっているため、2 つのタイム スライスで表されます。 元のメジャー 15 〜 20 を含む 1/1/2000 から 1/1/2005 までのタイム スライスと、ルート上の新しいロケーションに移動するメジャー 15 〜 20 を含む 1/1/2005 から <NULL> までのタイムスライスが存在します。

移動イベントの振舞いの前

次の図は、キャリブレーション前のルートを示しています。

移動イベントの振舞いの前

次の表は、キャリブレーション前のイベントの詳細を示しています。

イベントルート名開始日終了日始点メジャー終点メジャー

Event1

Route1

1/1/2000

<NULL>

0

7

Event2

Route1

1/1/2000

<NULL>

7

15

Event3

Route1

1/1/2000

<NULL>

15

20

移動イベントの振舞いの後

次の図は、キャリブレーション後のルートを示しています。

移動イベントの振舞いの後

次の表は、構成されたイベントの振舞いが移動の場合のキャリブレーション後のイベントの詳細を示しています。

イベントルート名開始日終了日始点メジャー終点メジャー

Event1

Route1

1/1/2000

1/1/2005

0

7

Event1

Route1

1/1/2005

<NULL>

0

7

Event2

Route1

1/1/2000

1/1/2005

7

15

Event2

Route1

1/1/2005

<NULL>

7

15

Event3

Route1

1/1/2000

1/1/2005

15

20

Event3

Route1

1/1/2005

<NULL>

15

20

廃止イベントの振舞い

ルートの既存のメジャー 10 の位置に、発効日が 1/1/2000 のキャリブレーション ポイントが追加されます。 追加されたキャリブレーション ポイントには、下流の再キャリブレーションが適用され、発効日が 1/1/2005 の新しいメジャー 15 が含まれています。 このキャリブレーションにより、次の影響があります。

  • ルートがメジャー 5 の最も近い上流のキャリブレーション ポイントに再キャリブレーションされたため、Event1 は廃止されます。
  • Event2 も、ルート上で再キャリブレーションされたロケーションにまたがっているため、廃止されます。
  • Event3 は、下流で再キャリブレーションされたルート上のロケーションにまたがっているため、廃止されます。

廃止イベントの振舞いの前

次の図は、キャリブレーション前のルートを示しています。

廃止イベントの振舞いの前

次の表は、キャリブレーション前のイベントの詳細を示しています。

イベントルート名開始日終了日始点メジャー終点メジャー

Event1

Route1

1/1/2000

<NULL>

0

7

Event2

Route1

1/1/2000

<NULL>

7

15

Event3

Route1

1/1/2000

<NULL>

15

20

廃止イベントの振舞いの後

次の図は、キャリブレーション後のルートを示しています。

廃止イベントの振舞いの後

次の表は、構成されたイベントの振舞いが廃止の場合のキャリブレーション後のイベントの詳細を示しています。

イベントルート名開始日終了日始点メジャー終点メジャー

Event1

Route1

1/1/2000

1/1/2005

0

7

Event2

Route1

1/1/2000

1/1/2005

7

15

Event3

Route1

1/1/2000

1/1/2005

15

20