マップ

マップは、空間データを表現するレイヤーを表示します。 マップには、2D、3D、またはベースマップを使用できます。 ArcGIS Pro では、3D マップはシーンと呼ばれます。

マップには、1 隻の貨物船のルートを表示するようなシンプルなものもあれば、ヨーロッパの北海全域の配送ルート交通量を表示する複雑なものもあります。 マップは、ArcGIS Pro の基本的な開始点であり、ほとんどのプロジェクトの基盤となります。

参照マップの例
このマップは、主要都市のデータ、配送ルート データ、陰影起伏、土地利用ベースマップを使用して作成されました。

マップを構築して、作成したすべてのプロジェクトでデータを視覚化、解析、共有できます。 新しい空のマップを作成するか、ArcMap (.mxd)、ArcGlobe (.3dd)、および ArcScene (.sxd) などの、他の ArcGIS Desktop アプリケーションから既存のドキュメントをインポートして、マップを作成することができます。 マップを ArcGIS Pro に作成またはインポートするには、「プロジェクトにマップとシーンを追加」をご参照ください。

マップはプロジェクト アイテムであるため、他のプロジェクト アイテムと同様に [カタログ] ウィンドウまたは [カタログ] ビューで管理されます。 マップ ファイル ((.mapx)) としてマップを保存して、別のプロジェクトで開くことができます。 マップを他のユーザーと共有するには、マップ パッケージを作成するか、マップを Web に公開します。

ヒント:

プロジェクトにマップが表示されない場合は、マップが閉じている可能性があります。 [カタログ] ウィンドウからマップおよびシーンを開くことができます。 [プロジェクト] タブの [マップ] コンテナーで、マップを右クリックし、[開く] をクリックします。

各マップには、マップの表示方法、そのデータの投影方法、使用される計測単位などを定義するプロパティのセットがあります。 たとえば、マップの目的に合うようにマップの表示単位を設定できます。 表示単位は、[マップ プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブで設定します。 このダイアログ ボックスにアクセスするには、[コンテンツ] ウィンドウでマップの名前を右クリックして、[プロパティ] プロパティ を選択します。

マップとシーン

シーンとマップの違いをまとめると、ArcGIS Pro のマップは 2 次元です。 単一縮尺、ハードコピー出力、またはさまざまな縮尺で表示する複数の詳細レベルを持つようにマップを設計できます。 さまざまな縮尺でさまざまな詳細レベルのマップを作成する方法の詳細については、「複数縮尺マップの作成」をご参照ください。

3D マップは、シーンと呼ばれ、グローバル ビューまたはローカル ビューで表示することができます。 シーンを作成する前に、データに最適なビューを決める必要があります。

  • ローカル - 狭い範囲に使用されます。 このビューは、投影座標系でシーンの 3D ビューを表示します。
  • グローバル - 広い範囲に使用されます。 このビューは、世界全体のビューのシーンを描画し、地球の曲率を保持します。

グローバル シーンは、グローバル データセットや、グローバルから地域のビューに移動したい状況に最適です。 グローバル シーンの座標系は WGS84 でなければなりません。 ローカル シーンは、一定の大きさのセクションを使用すると最適に情報を表現できるようなコンテンツに向いています。 ローカル シーンは、任意の座標系を使用できます。

2D マップを 3D シーンに変換できます。逆もまた同じです。 これを行うと、プロジェクトにシーンまたはマップが作成され、元のマップまたはシーンは変更されません。 1 つのプロジェクトに複数のマップを作成することができ、この複数のマップを同時に開くことができます。 そのため、2D や 3D であっても、同じデータをさまざまな方法で同時に表示することができます。

また、組織全体で共有するためにマップまたはシーンを Web に公開することもできます。 はじめに、「Web マップの作成」および「Web シーンの作成」をご参照ください。

レイヤー

空間データは、レイヤーを通じて表示されます。 レイヤーは、シンボルおよびラベルを使用してデータに関するストーリーを伝達します。 一般的に、道路、建物、生息地の種類、または行政区域などの情報に関する 1 つのテーマまたはカテゴリが含まれています。 レイヤーは、ベクターベースのフィーチャ、ラスター、および Web コンテンツなど、さまざまな種類のコンテンツを表します。 レイヤーは、データベースまたはサーバーなどのデータ ソースを参照してこの情報を表示します。

1 つのマップには多数のレイヤーを含めることができます。また、他のマップのレイヤーを再利用することもできます。 たとえば、さまざまなマップのさまざまなデータセットの下に同じイメージ レイヤーを使用することができます。 マップ メモまたはマップ グラフィックス レイヤーを使用すると、空間データを参照せずにマップに注記を追加したり、マークアップしたりすることができます。

レイヤー プロパティ

レイヤーをマップに追加するとき、シンボルテキストを使用して、レイヤーのデータの特性を視覚化して伝えることができます。 多くの場合、シンボルはポイントですが、ライン、ポリゴン、テキストになることもあります。 画像 (ラスター) のタイプによっては、シンボル化できることもあります。

レイヤーのプロパティは、その他のレイヤーの振舞いを制御します。 マップと同様に、レイヤーのプロパティにアクセスして、その設定を表示および更新できます。 [コンテンツ] ウィンドウでレイヤーを右クリックし、[プロパティ] プロパティ をクリックして [レイヤー プロパティ] ダイアログ ボックスを開きます。

レイアウト内のマップ

印刷物のページにマップを配置するには、レイアウトを作成し、マップ フレームを追加してプロジェクト内のマップまたはシーンをレイアウトに追加します。 1 つのレイアウトに複数のマップ フレームを追加できます。

レイアウト ページに静的および動的なエレメント (縮尺記号、凡例、方位記号など) を追加して、マップおよびシーンをサポートします。 さまざまなグラフィックス ファイル形式にレイアウトをエクスポートしたり、印刷したりすることができます。

レイアウトからマップ シリーズを作成することもできます。 マップ シリーズは共通のレイアウトを持ったマップ ページのコレクションです。 各ページは、大きな地理エリアの一部をカバーしています。 空間マップ シリーズではフィーチャごとにページが 1 つ作成され、ブックマーク マップ シリーズではプロジェクト内のブックマークごとにページが 1 つ作成されます。 道路地図がマップ シリーズの一般的なタイプです。

マッピング操作の自動化

マッピング関連の多くのタスクは、Python スクリプトやジオプロセシング フレームワークを使用して自動化できます。 ArcPy.mp は、プロジェクトやレイヤー ファイルのコンテンツを操作したり、エクスポートや印刷を自動化したりするために使用できる Python スクリプト モジュールです。 また、ジオプロセシング機能を使用すると、フィーチャレベルで大量の更新が必要な場合に、カートグラフィック ジェネラライズの実行などのデータ処理を簡単に実現できます。

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