ライン統計 (Line Statistics) (Spatial Analyst)

Spatial Analyst のライセンスで利用可能。

サマリー

円形の近傍でのライン属性の統計値を計算します。

ライン統計ツールの詳細

使用法

• さまざまな統計情報の種類から選択できます。 使用できる統計情報の選択は、指定したフィールドのタイプによって決定されます。

• 整数フィールドの場合、[統計の種類] に有効な選択肢は、最頻値、最大、平均、中央値、最小、最少頻値、範囲、種類、および長さです。 浮動小数のフィールドの場合、有効な統計情報は、最大、平均、最小、範囲、および長さです。 最頻値、最少頻値、および種類は使用できません。

• フィールド タイプが整数の場合、出力ラスターは、最頻値、最大、中央値、最小、最少頻値、範囲、および種類で整数になります。 出力値は、平均および長さの統計情報で浮動小数点になります。

  フィール タイプが浮動小数の場合、出力ラスターは、使用可能なすべての統計情報の種類で浮動小数になります。

• 最頻値、平均、中央値、最少頻値、および長さの統計情報の場合、近傍内にあるラインの部分だけが考慮されます。 最大、最小、範囲、および種類の統計情報の場合は、ラインの一部または全体を使用できます。

• 最頻値、平均値、中央値、最少頻値の統計情報の種類は、ラインの長さに従って加重されます。 たとえば、ラインが別のラインの 2 倍の長さである場合、その値は 2 倍頻出すると見なされます。

• ラスター セルの近傍内にラインがない場合、種類と長さの統計情報には値 0 が割り当てられます。 他の統計情報については、NoData が割り当てられます。

• [出力セル サイズ] パラメーターは、数値で定義することも、既存のラスター データセットから取得することもできます。 セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、[セル サイズ] 環境が指定されていれば、そこから取得されます。 パラメーターのセル サイズも環境のセル サイズも指定されておらず、[スナップ対象ラスター] 環境が設定されている場合には、スナップ ラスターのセル サイズが使用されます。 何も指定されていない場合、セル サイズは範囲の幅または高さ (どちらか短い方) を 250 で割って求められます。この範囲は環境で指定された出力座標系にあります。

• セル サイズが数値によって指定されている場合、このツールは出力ラスターに対してこの値を直接使用します。

  セル サイズがラスター データセットを使用して指定されている場合、パラメーターはセル サイズの値ではなくラスター データセットのパスを示します。 データセットの空間参照が出力空間参照と同じである場合、解析ではラスター データセットのセル サイズが直接使用されます。 データセットの空間参照が出力空間参照と異なる場合は、選択された [セル サイズ投影法] の値に基づいて投影されます。

• このツールに適用されるジオプロセシング環境の詳細については、「解析環境と Spatial Analyst」をご参照ください。

パラメーター

ダイアログ

ラベル	説明	データ タイプ
入力ポリライン フィーチャ	近傍演算で使用する入力ライン。 出力セルごとに、そのセルから円形の近傍にある入力ポリライン フィーチャのすべての部分に対して統計情報が計算されます。 円形の近傍のサイズは、検索範囲によって決まります。	Feature Layer
フィールド	指定された統計情報を計算するために使用するフィールド。 入力ライン フィーチャの任意の数値フィールドを設定できます。 [統計情報の種類] を [長さ] に設定する場合、[フィールド] パラメーターは、[なし] に設定できます。 入力フィーチャが Z 値を含む場合、Shape フィールドを使用できます。	Field
出力セル サイズ (オプション)	作成される出力ラスターのセル サイズ。 このパラメーターは、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得できます。 セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、指定されていれば、環境のセル サイズ値が使用されます。そうでない場合は、追加のルールを使用して別の入力から計算されます。 詳細については、使用方法をご参照ください。	Analysis Cell Size
検索範囲 (オプション)	統計情報の計算に使用する検索範囲 (マップ単位)。 デフォルトの半径は、出力セル サイズの 5 倍です。	Double
統計情報の種類 (オプション)	計算する統計情報の種類を指定します。 統計情報は、近傍内にあるすべてのラインの指定フィールドの値に対して計算されます。 デフォルトの統計情報タイプは [平均値] です。 選択できる統計情報の種類は、指定したフィールドの数値タイプによって決定されます。 フィールドが整数の場合、使用できる統計情報の選択肢は、最頻値、最大、平均、中央値、最小、最小頻値、範囲、種類、および長さです。 フィールドが浮動小数点の場合、使用できる統計情報は、平均、最大、最小、範囲、長さのみです。 平均—長さで重み付けされた、各近傍内の平均のフィールド値が計算されます。計算の形式: 平均 = ((長さ * フィールド値) の合計) / (長さの合計) 近傍内にあるラインの部分だけが使用されます。 最頻値—近傍内にあるラインで最も長い値が求められます。 最大—近傍の最大値が求められます。 中央値—長さで重み付けされた、中央値が計算されます。概念としては、近傍内のすべての線分は値で並べ替えられ、一直線上に配置されます。 この直線の中央点にある線分の値が平均値です。 最小—各近傍の最小値が特定されます。 最少頻値—近傍内にあるラインで最も短い値が求められます。 範囲—値の範囲 (最大 - 最小) が計算されます。 種類—一意の値の数が計算されます。 長さ—近傍の合計ライン長が計算されます。 フィールドの値が 1 でない場合、長さは加算される前にアイテム値で乗算されます。 フィールド パラメーターに [なし] を設定する場合に、このオプションが使用できます。	String

戻り値

ラベル	説明	データ タイプ
出力ラスター	出力ライン統計ラスター。	Raster

Python

LineStatistics(in_polyline_features, field, {cell_size}, {search_radius}, {statistics_type})

名前	説明	データ タイプ
in_polyline_features	近傍演算で使用する入力ライン。 出力セルごとに、そのセルから円形の近傍にある入力ポリライン フィーチャのすべての部分に対して統計情報が計算されます。 円形の近傍のサイズは、検索範囲によって決まります。	Feature Layer
field	指定された統計情報を計算するために使用するフィールド。 入力ライン フィーチャの任意の数値フィールドを設定できます。 statistics_type を Length に設定する場合、field パラメーターは、NONE に設定できます。 入力フィーチャが Z 値を含む場合、Shape フィールドを使用できます。	Field
cell_size (オプション)	作成される出力ラスターのセル サイズ。 このパラメーターは、数値で定義するか、既存のラスター データセットから取得できます。 セル サイズがパラメーター値として明示的に指定されていない場合、指定されていれば、環境のセル サイズ値が使用されます。そうでない場合は、追加のルールを使用して別の入力から計算されます。 詳細については、使用方法をご参照ください。	Analysis Cell Size
search_radius (オプション)	統計情報の計算に使用する検索範囲 (マップ単位)。 デフォルトの半径は、出力セル サイズの 5 倍です。	Double
statistics_type (オプション)	計算する統計情報の種類を指定します。 統計情報は、近傍内にあるすべてのラインの指定フィールドの値に対して計算されます。 MEAN—長さで重み付けされた、各近傍内の平均のフィールド値が計算されます。計算の形式: 平均 = ((長さ * フィールド値) の合計) / (長さの合計) 近傍内にあるラインの部分だけが使用されます。 MAJORITY—近傍内にあるラインで最も長い値が求められます。 MAXIMUM—近傍の最大値が求められます。 MEDIAN—長さで重み付けされた、中央値が計算されます。概念としては、近傍内のすべての線分は値で並べ替えられ、一直線上に配置されます。 この直線の中央点にある線分の値が平均値です。 MINIMUM—各近傍の最小値が特定されます。 MINORITY—近傍内にあるラインで最も短い値が求められます。 RANGE—値の範囲 (最大 - 最小) が計算されます。 VARIETY—一意の値の数が計算されます。 LENGTH—近傍の合計ライン長が計算されます。 フィールドの値が 1 でない場合、長さは加算される前にアイテム値で乗算されます。 フィールド パラメーターに [なし] を設定する場合に、このオプションが使用できます。 デフォルトの統計情報タイプは MEAN です。 選択できる統計情報の種類は、指定したフィールドの数値タイプによって決定されます。 フィールドが整数の場合、使用できる統計情報の選択肢は、最頻値、最大、平均、中央値、最小、最小頻値、範囲、種類、および長さです。 フィールドが浮動小数点の場合、使用できる統計情報は、平均、最大、最小、範囲、長さのみです。	String

戻り値

名前	説明	データ タイプ
out_raster	出力ライン統計ラスター。	Raster

コードのサンプル

LineStatistics の例 1 (Python ウィンドウ)

次の例では、入力ラスター内の各セルの指定半径内にある線分の平均長を計算しています。

import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"
lineStatOut = LineStatistics("streams", "LENGTH", 50, 500, "MEAN")
lineStatOut.save("C:/sapyexamples/output/linestatout")

LineStatistics の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次の例では、入力ラスター内の各セルの指定半径内にある線分の平均長を計算しています。

# Name: LineStatistics_Ex_02.py
# Description: 
# Requirements: Spatial Analyst Extension

# Import system modules
import arcpy
from arcpy import env
from arcpy.sa import *

# Set environment settings
env.workspace = "C:/sapyexamples/data"

# Set local variables
inLines = "streams.shp"
field = "LENGTH"
cellSize = 50
searchRadius = 500

# Execute LineStatistics
lineStatOut = LineStatistics(inLines, field, cellSize, searchRadius,
                              "MEAN")

# Save the output 
lineStatOut.save("C:/sapyexamples/output/linestatisout")

環境

自動コミット, セル サイズ, セル サイズ投影法, 圧縮, 現在のワークスペース, 範囲, 地理座標系変換, 出力データのコンフィグレーション キーワード, 出力座標系, テンポラリ ワークスペース, スナップ対象ラスター, タイル サイズ

ライセンス情報

• Basic: 次のものが必要 Spatial Analyst
• Standard: 次のものが必要 Spatial Analyst
• Advanced: 次のものが必要 Spatial Analyst