説明
Rectified Skew Orthomorphic 図法は別名ホーチン図法と呼ばれる図法であり、斜軸メルカトル図法の 1 つです。南北や東西方向ではなく、斜めに広がる地域の正角図のために使用されます。
この図法の数式は、1946 年に Martin Hotine が考案しました。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 9.0 以降で使用できます。
投影のプロパティ
次のサブセクションでは、Rectified Skew Orthomorphc 図法のプロパティについて説明します。
経緯線
Rectified Skew Orthomorphc 図法は、斜軸円筒図法です。一般に、子午線と緯線は複素曲線として投影されます。180°離れた 2 本の子午線だけが直線として投影され、極と交差します。両極は、投影のアウトライン内でポイントとして表示されます。
歪み
Rectified Skew Orthomorphc は正角図法です。正確な方向は維持しませんが、角度と形状は無限縮尺で維持されます。縮尺係数が 1.0 の場合は、中心線上の距離は正確です。1.0 以下の場合は、中心線に対して平行で、正確な縮尺を持つ 2 本の直線があります。面積、距離、縮尺の歪みは、中心線または中心線と平行な 2 本の直線から離れるにつれて急激に大きくなります。
使用法
Rectified Skew Orthomorphc 図法は、方向が傾斜しており、かつ南北や東西の範囲が大きくない大縮尺または小さな面積の場所のマッピングに適しています。
バリアント
ArcGIS には、この図法に 2 つのバリアントがあります。
- Rectified Skew Orthomorphc Center では、中心線上の経度の中心に原点があります。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 9.0 以降で使用できます。
- Rectified Skew Orthomorphc Natural Origin の場合、投影座標系の原点は、投影の中心線が赤道と交わる位置にあります。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 9.0 以降で使用できます。
制限事項
ArcGIS でのこの図法の実装は限定されており、対蹠点周辺の緯度と経度の約 1 度分は表示されません。楕円体を使用する場合、中心線または中心線と平行な直線上では一定の縮尺は維持されません。
パラメーター
Rectified Skew Orthomorphc Center 図法のパラメーターは次のとおりです。
- 東距
- 北距
- 縮尺係数
- 方位角
- 中心の経度
- 中心の緯度
- XY 平面回転
Rectified Skew Orthomorphc Natural Origin 図法のパラメーターは次のとおりです。
- 東距
- 北距
- 縮尺係数
- 方位角
- 中心の経度
- 中心の緯度
- XY 平面回転
特定のパラメーターを使用するケース
方位角が 0°か 180°である場合、横メルカトルの投影図として表示されます。中心の緯度が赤道で、方位角パラメーターが + または - 90°である場合、投影図はメルカトルとして表示されます。
ソース
Snyder, J. P. (1987). Map Projections: A Working Manual. U.S. Geological Survey Professional Paper 1395. Washington, DC: United States Government Printing Office.
Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.
Snyder, J. P. and Voxland, P. M. (1989). An Album of Map Projections. U.S. Geological Survey Professional Paper 1453. Washington, DC: United States Government Printing Office.