ヴィンケル図法 (第 3 図法)

詳細

ヴィンケル図法 (第 3 図法) は、折衷変更方位図法です。エイトフ図法正距円筒図法の座標の投影の算術平均を取った図法です。小縮尺マッピングの折衷投影法の中でも、平均縮尺および面積の歪みが最も低い図法として知られている図法です。米国地理学会は、1998 年以降、世界の汎用地図にこの図法を使用しています。

ヴィンケル図法 (第 3 図法) は、Oswald Winkel によって 1921 年に考案されました。ヴィンケルが考案した元の設計では、基準緯線は 50°28' を使用していました。逆方程式は Esri で策定されました。ArcGIS Pro 1.0 以降と ArcGIS Desktop 8.1.1 以降で使用できます。

ヴィンケル図法 (第 3 図法) の例
グリニッジを中心にしたヴィンケル図法 (第 3 図法) による地図投影を示します。

投影のプロパティ

次のサブセクションでは、ヴィンケル図法 (第 3 図法) のプロパティについて説明します。

経緯線

ヴィンケル図法 (第 3 図法) は、変更方位図法です。赤道と中心子午線は直線として投影されます。他の子午線は中心子午線に向かってくぼんだ複素曲線であり、赤道上の間隔は一定です。緯線は中心子午線上で等間隔で、最寄りの極に向かってくぼんだ形状になります。両極は直線として投影されます。中心子午線と両極線の長さは、基準緯線の位置によって決まります。経緯線は赤道と中心子午線に対して対称的です。

歪み

ヴィンケル図法 (第 3 図法) は正角でも正積でもありません。一般に、形状、面積、距離、方向、角度に歪みが生じます。縮尺は赤道上で一定であり、中心子午線上で正確です。他の折衷投影法と同じく、ヴィンケル図法 (第 3 図法) も極域を強調します。この図法では、平均縮尺と面積の歪みが少なくなります。歪みの値は、赤道と中心子午線で対称的となります。

使用法

ヴィンケル図法 (第 3 図法) は一般的な世界地図に適しています。50°28' を基準緯線とするバリアントが、米国地理学会で 1998 年以降使用されています。

制限事項

ヴィンケル図法 (第 3 図法) は球面上でのみサポートされます 楕円体の場合、長半径が半径として使われます。

パラメーター

ヴィンケル図法 (第 3 図法) のパラメーターは次のとおりです。

  • 東距
  • 北距
  • 中央子午線
  • 標準緯線 1

ソース

Snyder, J. P. (1993). Flattening the Earth. Two Thousand Years of Map Projections. Chicago and London: University of Chicago Press.

Snyder, J. P. and Voxland, P. M. (1989). An Album of Map Projections. U.S. Geological Survey Professional Paper 1453. Washington, DC: United States Government Printing Office.