レポートを生成すると、書式が整った複数ページの表現でデータを共有することができます。 レポートに表示できるのは、属性の表形式リスト、サマリー情報、またはその両方です。
たとえば、レポートには、下水道網のすべてのマンホールをリスト表示したり、チェーン店舗の売上高を集計したり、近隣のすべての区画をリスト表示して不動産価値と税収の統計情報を示したりすることができます。 レポートは多くの場合、定期的 (毎月、四半期ごとなど) に生成されます。 レポートは、さまざまな意思決定を目的に使用されます (時間経過に伴う傾向の特定と対応など)。
新しいレポートをプロジェクトに追加
「新しいレポートをプロジェクトに追加」する場合、レポートの構造を設定するビューを作成します。 [新しいレポートの作成] ウィンドウを使用して、レポートのベースになるテンプレートを選択し、レポートのプロパティを設定します。 [新しいレポートの作成] ウィンドウからは、レポート作成手順が提供されます。またデフォルトの構成を受け入れることもできます。
最初のページでは、レポートのテンプレート タイプを設定します。 残りのオーサリング シーケンスを定義する 2 つのオプションがあります。
- デフォルトの Esri テンプレートを使用 - ArcGIS Pro に付属の 5 つの標準テンプレートから選択します。
- カスタム テンプレートの使用 - テンプレートとして保存されているカスタム レポートを使用します。
デフォルトの Esri テンプレートを使用する場合は、ウィンドウの各ページで次の構成を行います。
- レポートの名前とデータ ソースの設定。
- 行とフィールドを指定するためのデータのフィルタリング。
- グループ化と並べ替えを使用したデータの整理。
- テンプレートとスタイルを使用したレポートの設計。
カスタム テンプレートを使用する場合、データの整理、スタイル設定、ページ設定はすでに定義されています。 そのため、データ ソースおよびデータのフィルター処理のページのみが表示され、入力を求められます。 ただし、テンプレートにチャート フレームやマップ フレームなどの動的エレメントや、補足ページが含まれている場合も 2 つのウィンドウ ページが追加表示されます (該当する場合)。
- ソースとの動的エレメントの接続。
- レイアウトまたはレイアウト ファイル (.pagx) に補足ページを追加します。
「PDF ファイルとしてエクスポート」すると、完成したレポートが生成されます。 プロジェクト パッケージを共有する場合、またはレポート ファイルやレポート テンプレートを生成できる場合は、プロジェクトでレポートを共有できます。 レポートは、他のプロジェクト アイテムと同様に、専用カテゴリの [カタログ] ウィンドウおよびカタログ ビューにリスト表示されます。
セクション、サブセクション、およびエレメント
レポートは「セクションとサブセクション」に分けられます。 作成時のレポートには、サブセクションを含む 1 つのレポート セクションが存在します。 各サブセクションは、レポート セクションのエリアを特定し、構造を明確にします。 複数のレポート セクションをレポートに追加できます。これが完了すると、各レポート セクションはサブレポートと呼ばれます。 レポートの一般的なサブセクションには、レポート ヘッダー、レポート フッター、ページ ヘッダー、ページ フッターがあります。 オプションのグループ化が定義されている場合、グループ ヘッダーとグループ フッターも各グループ化レベルに含められます。 サブセクションは、使用されるフィールドの書式設定をしたり、クエリや統計情報を追加したりすることで、情報の表示を制御します。
レポート ヘッダー サブセクションは通常、レポート タイトルを含み、ページ フッター サブセクションは日付やページ番号を含みます。 レポートの作成後にサブセクションを追加することもできます。
サブセクションにはテキストと画像のエレメントが含まれます。 これらは、「動的」または「静的」のいずれかに設定でき、フォント、サイズ、背景色などの構成可能なプロパティを持ちます。 選択したエレメントまたはサブセクションのみを編集できます。
レポートの用語リスト
次の表にレポートの用語と定義を示します。
用語 | 定義 |
---|---|
ヘッダー | 紹介内容の情報を含むレポートのサブセクション。 画像や動的テキストなどのその他のレポート エレメントを追加するようカスタマイズすることができます。 レポート ヘッダー、ページ ヘッダー、グループ ヘッダーの 3 つのヘッダー サブセクションがあります。 |
フッター | サマリー情報とページ番号を含むレポートのサブセクション。 「統計サマリー」、画像、動的テキストなどのその他のレポート エレメントを追加するようカスタマイズすることができます。 レポート フッター、ページ フッター、グループ フッターの 3 つのフッター サブセクションがあります。 |
詳細 | 属性情報を含むレポートのサブセクション。 これらの属性はグループ化するかまたは並べ替えて、データを整理できます。 |
レポート エレメント | コンテキスト、スタイル、その他の情報 (「アタッチメント」、画像、テキスト ボックスなど) を表示するためにレポートに追加できる項目。 エレメントは、「動的」または「静的」のいずれかに設定できます。 |
レポート テンプレート | テンプレート タイプの設定時に選択され、各テンプレートはレポートのエレメントの位置を示します。 |
レポート スタイル | レポートの設計時に選択され、各スタイルがレポートのエレメントの表示プロパティを指定します。 |
統計サマリー | レポートの「データの概要を提供する計算」には、合計、平均、数、標準偏差などが含まれます。 これらは、デフォルトでグループ フッターとレポート フッター サブセクションに表示されます。 |
関連レポート | 「関連情報を含むレポート」。メイン レポート セクションの詳細サブセクションの下に表示されます。 |
補足ページ | 最終製品の品質を高めるためにレポート セクションの前後に追加される追加ページ。 レイアウトまたはレイアウト ファイル (.pagx) を「補足ページ」として使用できます。 |
サブレポート | レポート内の追加のレポート セクション。 1 つの包括的なレポートで複数の「サブレポート」を使用して、補助的情報を伝えることができます。 レポートには 1 つ以上のレポート セクションが含まれている必要があります。 |