マップ サービスの上書き

スタンドアロンの ArcGIS Server 10.6 以上のサイトで公開されているマップ サービスを、上書きすることができます。 マップ サービスを上書きする理由には、元データの更新、マップまたはレイヤーのプロパティ (レイヤー シンボルなど) の変更、アイテム説明の編集、さまざまな構成プロパティの設定などがあります。 マップ サービスを上書きすると、クライアント アプリケーション内でそのサービスを使用しているすべてのマップが更新されます。

マップ サービスの上書きは、マップ サービスの公開に似ています。 マップ サービスを上書きするときに、マップのプロパティおよび構成設定のプロパティを含む、マップ サービスのほとんどのプロパティを変更できます。 サービスの名前またはその場所 (サービス URL) を変更することはできません。 キャッシュ マップ サービスを上書きする場合は、以下の「キャッシュ マップ サービスに関する検討事項」セクションをご参照ください。 また、ArcPy を使用してマップ サービスをスタンドアロン サーバーに上書きすることもできます。 詳細については、「サービスの公開の自動化」をご参照ください。

  1. マップ サービスとして公開したマップを含んでいる ArcGIS Pro プロジェクトを開きます。
    注意:

    通常、ArcGIS Pro から以前に公開したのと同じ (変更されているか、変更されていない) マップで、マップ サービスを上書きします。 ただし、プロジェクトがサーバーへの公開者接続または管理者接続を含んでいる限り、同じプロジェクト内または異なるプロジェクト内の別のマップで、マップ サービスを上書きすることができます。

  2. 必要に応じて、マップまたはそのレイヤーを変更します。
  3. [カタログ] ウィンドウの [プロジェクト] タブで [サーバー] を展開して、上書きするマップ サービスを参照します。
  4. サービスを右クリックし、[上書き] 上書き をクリックします。
  5. [マップの選択] ダイアログ ボックスで、サービスの上書きに使用するマップを参照して選択し、[OK] をクリックします。

    [マップ サービスの上書き] ウィンドウが表示されます。 [一般] タブの [サービスの詳細] の下に、マップ サービスの名前が表示されます。 この名前を変更することはできません。 名前の下で、公開したサービスのアイテム説明を使用するか (デフォルト)、サービスの上書きに使用しているマップのアイテム説明を更新することができます。

  6. デフォルトの [サービスのアイテムの説明を使用] アイテム説明をそのまま使用するか、[マップのアイテムの説明を使用] をクリックします。

    デフォルト オプションを使用すると、現在のサービスのアイテムの説明が維持されます。 その他のオプションでは、既存のアイテムの説明が上書きされます。

  7. 必要に応じて、[概要] および [タグ] フィールドの情報を変更します。

    前の手順でマップのアイテム説明を使用した場合、これらのフィールドが空になることがあります。

    最大 128 個のタグを入力できます。

  8. 必要に応じて、[データ] の下で、登録済みデータを参照するか、すべてのデータをサーバーにコピーするように、オプションを変更します。

    データ オプションの詳細については、[情報] 情報 アイコンにマウス ポインターを合わせてご参照ください。

  9. 必要に応じて、ウィンドウの上部にある [構成] タブをクリックして、サービスの機能またはサービス プロパティを変更します。

    機能およびサービス プロパティの詳細については、「マップ サービスの構成」をご参照ください。

  10. 必要に応じて、[コンテンツ] タブをクリックして、フォルダー、新しいサービス、サブレイヤーと割り当てられている ID (あれば) を表示します。

    [マップ プロパティ] ダイアログ ボックスで [Web レイヤーを共有できるよう一意の数値 ID の割り当てを許可] オプションを有効化した場合、各サブレイヤーに割り当てられている ID が表示されます。 ID を変更するには、レイヤーまたはテーブルの横の番号をクリックします。 [レイヤー プロパティ] または [スタンドアロン テーブル プロパティ] ダイアログ ボックスの [一般] タブの [レイヤー ID] または [テーブル ID] テキスト ボックスにカスタム整数 ID を入力します。 詳細については、「レイヤー ID の割り当て」をご参照ください。

  11. [公開の終了][分析] 解析 をクリックし、エラーおよび警告が表示されていないか確認します。

    エラーと警告は [メッセージ] タブにリストされます。 メッセージを右クリックしてヘルプ トピックを開くか、ソフトウェアで処置を行います。 マップ サービスを上書きするには、エラー エラー を解決する必要があります。 警告 警告 の解決は推奨されますが、必須ではありません。

    GIS リソースの解析の詳細

    注意:
    分析ツールのヘルプ トピックでは、公開対象のサービスのタイプに対応する Web レイヤーを取り上げています。 たとえば、マップ サービスに対する分析については、マップ イメージ レイヤーについて言及したヘルプ トピックを参照したらよいでしょう。

  12. エラーを解決し、必要に応じて警告を解決したら、[公開] 公開 をクリックします。
  13. サービスが正常に上書きされたら、ウィンドウの下部にある [マップ サービスの管理] リンクをクリックして、サービスの REST エンドポイントにアクセスします。
    ヒント:

    キャッシュのタイルを使用して描画されるようにサービスを構成していた場合は、[公開の終了] の下にある [ジョブ] ボタン 共有ジョブ ステータスの確認 をクリックして、キャッシュ ステータス[ジョブ ステータス] ウィンドウに表示します。

キャッシュ マップ サービスに関する検討事項

キャッシュのタイルを使用して描画されたマップ サービス (キャッシュ マップ サービス) を上書きする場合、既存のキャッシュを維持できます。 既存のキャッシュを維持する場合、サービスの多くの構成プロパティを変更できます。 たとえば、サービスの表示範囲の両端で、追加の詳細レベルを公開することによって、その表示範囲を増やすことができます。 ただし、タイル スキーマ、イメージ形式、圧縮、キャッシュ ディレクトリを変更することはできません。

過去にマップ サービスを公開した際に行ったキャッシュ範囲設定は保持されません。 デフォルトでは、サービスを上書きすると、マップ範囲がキャッシュされます。 必要に応じて、対象地域のタイルをキャッシュできます。 いずれの場合も、タイルは [タイルの構築と計算] ダイアログ ボックスで選択した詳細レベルでのみキャッシュされます。

また、既存のキャッシュを維持する場合、サービスの上書きに使用するマップは、サービスと同じ空間参照およびサービスとオーバーラップする空間範囲を持つ必要があります。

既存のキャッシュを維持しない場合は、タイル スキーマおよびキャッシュ ディレクトリを含む、サービスのすべての構成プロパティを変更できます。 これは、新しいマップ サービスを公開するのと基本的に同じですが、サービス URL を変更しない点が異なります。

また、既存のキャッシュを維持しない場合、以前に公開されたマップ サービスで構築されたタイルと、そのサービスとの関連付けが解除され、新しいタイルが構築されます。 古いタイルは、<サービス名>_<タイムスタンプ> という名前で自動的に生成されたサービスに関連付けられます。 このサービスは、都合の良いときにサーバーから削除できます。

既存のキャッシュを維持

次の手順に従って、[既存のキャッシュを維持] の設定にアクセスします。

  1. [マップ サービスの上書き] ウィンドウの上部で、[構成] タブをクリックします。
  2. [ケーパビリティ] の下の [マップ] の横にある [サービス プロパティの構成] ボタン サービス プロパティの構成 をクリックします。
  3. [レイヤーの描画] の下で、[既存のキャッシュを維持] ボックスをオンまたはオフにします。

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