データ値依存商圏の生成

Business Analyst ライセンスで利用できます。

データ値依存商圏を使用すると、一定の割合のポイント フィーチャや人口数など、一連のユーザー定義の条件に到達するのにかかる距離または時間を決定できます。 これらの商圏は、事前定義された距離または時間の半径を表すまでではなく、ユーザー指定のデータ量が取得されるまで拡大されます。

注意:

一部のツールでは、顧客および店舗という用語を使用して、マップ上のポイントを指定します。 顧客とは、利用者、患者、有権者など、組織がサービスを提供するすべてのユーザーを指します。 同様に、店舗とは、施設、サービス拠点など、組織が占有するすべての物理的な場所を指します。

顧客の店舗への割り当て

距離による顧客の割り当てツールを使用して、各顧客ポイントを最も近い店舗に割り当てることができます。 これにより、データに共有 ID フィールドが含まれていない場合でも、顧客レイヤーと店舗レイヤー間のリレーションシップを定義できます。 このツールを使用するには、プロジェクトまたはコンピューター上に顧客ポイントのレイヤーと店舗ポイントのレイヤーが必要です。 顧客ポイントを店舗ポイントに割り当てるには、次の手順に従います。

  1. [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。

    [ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。

  2. [ツールボックス] タブの [Business Analyst ツール] セクションで、[商圏] ツールセットを展開し、[距離による顧客の割り当て] をクリックします。

    [距離による顧客の割り当て] ツールが [ジオプロセシング] ウィンドウに開きます。

  3. マップ上の店舗に割り当てる顧客を含むレイヤーを選択するには、以下のいずれかの操作を行います。
    • [入力顧客フィーチャ] ドロップダウン メニューを使用して、現在のマップからコンテンツを選択します。
    • [参照] ボタンをクリックして [入力フィーチャ] ダイアログ ボックスを開き、他のプロジェクトまたはフォルダーから既存のポイント レイヤーを選択します。
  4. マップ上の顧客に関連付ける店舗を含むレイヤーを選択するには、以下のいずれかの操作を行います。
    • [入力店舗フィーチャ] ドロップダウン メニューを使用して、現在のマップからコンテンツを選択します。
    • [参照] ボタンをクリックして [入力フィーチャ] ダイアログ ボックスを開き、他のプロジェクトまたはフォルダーから既存のポイント レイヤーを選択します。
  5. [店舗 ID フィールド] ドロップダウン メニューを使用して、店舗の識別に最も適したフィールドを選択します。

    各店舗を一意に識別する情報を含むフィールドを選択します。 店舗ポイントのポップアップを開き、店舗名を含むフィールドなど、最も適切なフィールドを評価することもできます。

  6. [出力フィーチャクラス] パラメーターを使用して、作成されるレイヤーの名前と場所を設定します。
  7. [フィールド名] ボックスにテキスト (「Assigned_to」や「Associated_with」など) を入力します。

    このフィールド名は、各顧客が割り当てられている店舗を識別する [出力フィーチャクラス] 属性テーブルの列に割り当てられます。

  8. 距離の計測方法に関する情報を指定します。
    • [距離タイプ] ドロップダウン メニューを使用して、計測方法を選択します。
    • [距離単位] ドロップダウン メニューを使用して、顧客と店舗間の距離を計測する単位を選択します。
  9. [実行] 実行 をクリックします。

    色分けされた顧客ポイントを表示する新しいレイヤーがマップに表示されます。

顧客に基づいた商圏の作成

顧客分布商圏の生成ツールを使用すると、各場所に対して、その場所を中心として指定したパーセンテージの関連顧客を獲得する商圏を作成することができます。 このツールを使用するには、すべての顧客ポイントが距離による顧客の割り当てツールを使用して店舗に関連付けられている必要があります。 顧客の場所または数に基づいて商圏を作成するには、次の手順に従います。

  1. [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。

    [ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。

  2. [ツールボックス] タブの [Business Analyst ツール] セクションで、[商圏] ツールセットを展開し、[顧客分布商圏の生成] をクリックします。

    [顧客分布商圏の生成] ツールが [ジオプロセシング] ウィンドウに開きます。

  3. 店舗を含むレイヤーを選択するには、以下のいずれかの操作を行います。
    • [店舗] ドロップダウン メニューを使用して、現在のマップからコンテンツを選択します。
    • [参照] ボタンをクリックして [店舗] ダイアログ ボックスを開き、他のプロジェクトまたはフォルダーから既存のポイント レイヤーを選択します。
  4. [店舗 ID フィールド] ドロップダウン メニューを使用して、店舗の識別に最も適したフィールドを選択します。

    各店舗を一意に識別する情報を含むフィールドを選択します。 店舗ポイントのポップアップを開き、店舗名を含むフィールドなど、最も適切なフィールドを評価することもできます。

  5. 顧客を含むレイヤーを選択するには、以下のいずれかの操作を行います。
    • [顧客] ドロップダウン メニューを使用して、現在のマップからコンテンツを選択します。
    • [参照] ボタンをクリックして [顧客] ダイアログ ボックスを開き、他のプロジェクトまたはフォルダーから既存のポイント レイヤーを選択します。
  6. [関連付けられた店舗 ID フィールド] を使用して、各顧客が割り当てられている店舗を識別する顧客レイヤーのフィールドを選択します。

    距離による顧客の割り当てワークフローでは、以前に選択した [フィールド名] テキストになります。

  7. [出力フィーチャクラス] パラメーターを使用して、作成されるレイヤーの名前と場所を設定します。
  8. [方法] ドロップダウン メニューを使用して、エリアの描画方法を選択します。 詳細については、「商圏の描画方法」をご参照ください。
  9. [半径 (%)] フィールドに数値を入力して、このエリアが包含する顧客の割合を指定します。 必要に応じて、[別のエリアの追加] をクリックすると、各店舗の周囲に複数のエリアを作成できます。
  10. [顧客の集計タイプ] ドロップダウン メニューを使用して、顧客数に基づいてエリアを計算するか ([個数])、売上などの加重フィールドに基づいて計算するか ([加重]) を決定します。 加重で集計する場合は、[顧客加重フィールド] を使用して属性を選択します。
  11. 必要に応じて、次のチェックボックスを使用します。
    • [指定範囲外の顧客を含まない] - 顧客を外れ値と見なし、解析から除外する距離を定義します。
    • [商圏の中心として顧客の重心を使用] - 店舗ポイントではなく、顧客ポイントの中心の周囲に商圏を定義します。
  12. [実行] 実行 をクリックします。

    顧客ベースの商圏を表示する新しいレイヤーがマップに表示されます。

商圏の描画方法

[方法] ドロップダウンメニューの以下のオプションを使用して、商圏の作成方法を指定できます。

  • [シンプル] - 直線で接続されたすべての外角が凸角になるように、最も外側の顧客ポイントに基づいて商圏を作成します。 シンプル ポリゴンは、より単純化される傾向があります。

    シンプル方法

  • [アメーバ] - 最も外側の顧客ポイントに基づいて、曲線で接続された商圏を作成します。

    アメーバ方法

  • [詳細] - (シンプル方法と比較して) 最も外側の顧客ポイントをより多く特定し、それらを直線セグメントで接続することで、高精度の商圏を作成します。 生成されるポリゴンは星型になりますが、必ずしも凸型になるとは限りません。

    詳細方法

  • [詳細 (スムージング)] - 詳細方法を使用して商圏を作成しますが、3 次スプラインとして知られる曲線セグメントで接続します。 生成されたポリゴンはアメーバ型になります。

    詳細 (スムージング) 方法

  • [限界値リング] - 店舗ポイントを起点に、[半径 (%)] フィールドで指定した顧客のパーセンテージが満たされるまで外側に拡大することで、商圏を作成します。
  • [限界値到達圏] - 店舗ポイントを起点に、[半径 (%)] フィールドで指定した顧客のパーセンテージが満たされるまでネットワーク ルートに沿って外側に拡大することで、商圏を作成します。 限界値到達圏を作成する場合、[距離タイプ] フィールドと [距離単位] フィールドを使用して距離を定義します。

限界値エリアの作成

限界値リングの生成ツールと限界値到達圏の生成ツールを使用して、限界値変数の値が満たされるまでマップ上のポイントから拡大する商圏を作成できます。 解析は、まず場所を指定し、限界値に達するまで外側に拡大して、マップ上にリングまたは運転時間のエリアを作成します。

  1. [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。

    [ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。

  2. [ツールボックス] タブの [Business Analyst ツール] セクションで、[商圏] ツールセットを展開し、[限界値リングの生成] または [限界値到達圏の生成] をクリックします。

    [限界値リングの生成] または [限界値到達圏の生成] ツールが [ジオプロセシング] ウィンドウに開きます。

  3. 限界値エリアを作成する中心となるポイントを含むレイヤーを選択するには、以下のいずれかの操作を行います。
    • [入力フィーチャ] ドロップダウン メニューを使用して、現在のマップからコンテンツを選択します。
    • [参照] ボタンをクリックして [入力フィーチャ] ダイアログ ボックスを開き、他のプロジェクトまたはフォルダーから既存のポイント レイヤーを選択します。
  4. [出力フィーチャクラス] パラメーターを使用して、作成されるレイヤーの名前と場所を設定します。
  5. [限界値変数] 追加 をクリックし、データ ブラウザーを使用して変数を選択します。

    インデックスや平均ではなく、数 (人口など) を表す変数を選択します。 平均、中央値、インデックス、パーセンテージとして計算された変数や、負の値を含む変数はサポートされていません。

  6. 面積の計測方法を選択します。 [入力方法] ドロップダウン メニューで、以下のいずれかを選択します。
    • [値] - 定数を使用します (すべての限界値エリアが同じサイズになります)。 これがデフォルトです。
    • [式] - Arcade 式を使用して、入力データまたは計算に基づくさまざまな値を適用します。
  7. [限界値] フィールドに、選択した限界値変数に対応する数値を入力します。

    たとえば、人口変数を選択した場合、[限界値] フィールドに 10,000 と入力すると、10,000 人の人口を含むリングを作成できます。

  8. 必要に応じて、限界値到達圏で [距離タイプ] ドロップダウン メニューを使用して、運転時間または距離、トラック輸送時間または距離、徒歩時間または距離、運転時間 (未舗装道路使用) または距離から移動距離の計測方法を選択します。
  9. 必要に応じて、[距離単位] ドロップダウン メニューを使用して、距離を計測する単位を選択します。
  10. 必要に応じて、[ID フィールド] ドロップダウン メニューを使用して、ポイントの識別に最も適したフィールドを選択します。

    各ポイントを一意に識別する情報を含むフィールドを選択します。 ポイントのポップアップを開き、場所名など、最も適切なフィールドを評価することもできます。

  11. 必要に応じて、限界値到達圏に対して反復制限を指定します。
  12. 必要に応じて、限界値到達圏で、[ネットワーク パラメーター] セクションを展開して、道路ネットワークの設定値を指定します。
  13. 必要に応じて、[詳細パラメーター] セクションを展開し、以下の値を入力します。
    • [最小ステップ] - このパラメーターは、解析で指定した限界値をチェックするときに、エリアを拡大/縮小する量を定義します。 たとえば、最小ステップを 0.25 マイルに設定した場合、エリアは、閾値のパーセント差の範囲内の限界値に達するまで、0.25 マイルずつ拡大を続けることを意味します。
    • [閾値のパーセント差] - このパラメーターは、指定した限界値をどれだけエリアに含めるかを定義します。 たとえば、閾値の差を 5% に設定した場合、エリアには指定した限界値の 95% が含まれている必要があることを意味します。
  14. [実行] をクリックします。

    限界値エリアを表示する新しいレイヤーがマップに表示されます。

近似到達圏の生成

近似到達圏の生成ツールを使用して、マップ上の各ポリゴンの平均到達圏を作成できます。 このタイプの商圏は、利用可能な道路ネットワークを可能な限り入力ポリゴンに近接してトラバースし、移動時間または移動距離を推定することで作成されます。 この値は、[出力フィーチャクラス] 属性テーブルの属性として返されます。

  1. [解析] タブの [ジオプロセシング] グループで、[ツール] をクリックします。

    [ジオプロセシング] ウィンドウが表示されます。

  2. [ツールボックス] タブの [Business Analyst ツール] セクションで、[商圏] ツールセットを展開し、[近似到達圏の生成] をクリックします。

    [近似到達圏の生成] ツールが [ジオプロセシング] ウィンドウに開きます。

  3. 到達圏を作成するポリゴンを含むレイヤーを選択するには、以下のいずれかの操作を行います。
    • [入力フィーチャ] ドロップダウン メニューを使用して、現在のマップからコンテンツを選択します。
    • [参照] ボタンをクリックして [入力フィーチャ] ダイアログ ボックスを開き、他のプロジェクトまたはフォルダーから既存のポリゴン レイヤーを選択します。
  4. [出力フィーチャクラス] パラメーターを使用して、作成されるレイヤーの名前と場所を設定します。
  5. [距離タイプ] ドロップダウン メニューを使用して、運転時間または距離、トラック輸送時間または距離、徒歩時間または距離、運転時間 (未舗装道路使用) または距離から移動距離の計測方法を選択します。
  6. 必要に応じて、[距離単位] ドロップダウン メニューを使用して、距離を計測する単位を選択します。
  7. 必要に応じて、店舗の場所に関する情報を入力します。
    • 店舗レイヤー
    • 店舗 ID フィールド
    • 関連付けられた店舗 ID フィールド
  8. 必要に応じて、反復制限を指定します。
  9. 必要に応じて、[ネットワーク パラメーター] セクションを展開して、道路ネットワークの設定値を指定します。
    • [最小ステップ] - このパラメーターは、解析で指定した限界値をチェックするときに、エリアを拡大/縮小する量を定義します。 たとえば、最小ステップを 0.25 マイルに設定した場合、エリアは、閾値のパーセント差の範囲内の限界値に達するまで、0.25 マイルずつ拡大を続けることを意味します。
    • [閾値のパーセント差] - このパラメーターは、指定した限界値をどれだけエリアに含めるかを定義します。 たとえば、閾値の差を 5% に設定した場合、エリアには指定した限界値の 95% が含まれている必要があることを意味します。
  10. [実行] をクリックします。

    近似到達圏を表示する新しいレイヤーがマップに表示されます。