ArcGIS Online におけるクレジット消費量と解析の制限

このトピックでは、ArcGIS Online でネットワーク解析を実行する際のクレジット消費量と解析の制限について説明します。

クレジット消費量

クレジット」は、ArcGIS 全体で使用される通貨のようなもので、フィーチャの保存、解析の実行、「プレミアム コンテンツ」の使用などの特定の処理や保存のタイプに対して消費されます。

詳細は「クレジット」と「管理方法」をご参照ください。

クレジットが消費される場合

次の状況でネットワーク解析を実行すると、クレジットが消費されます。

  • ネットワーク解析のネットワーク データ ソースが ArcGIS Online でホストされています。
  • ArcGIS Online を使用して ArcGIS Enterprise ポータルのルート検索サービスが構成されています。
注意:

ネットワーク データ ソースがローカル コンピューターに保存されているネットワーク データセットの場合、または ArcGIS Enterprise ポータル上に公開されている独自のルート検索サービスを使用している場合、解析でクレジットが消費されません。

ネットワーク解析のタイプとクレジット

以下の表で、各ネットワーク解析のタイプで消費されるクレジット数を説明します。

注意:

クレジット レートは変更の可能性があります。 最新のレートについては、「機能別のクレジット」をご参照ください。

解析タイプMap Viewer 機能開発者向けの機能クレジット消費量

最寄り施設の検出

最近接の検索

(Map Viewer Classic の最寄りの検索)。

最寄り施設のルート検索

最寄り施設ルート 1 件につき 0.5 クレジット。

10 件のインシデント ポイントと 2 つの施設がある場合、10 件のインシデント ポイントのすべてが適切に施設までルート案内されると、5 クレジットが消費されます。

車両の経路指定

ルートの計画

車両の経路指定

配車ルート 1 件につき 1 クレジット。

合計 100 個のストップを通って 5 台の車両をルート案内する場合、5 クレジットが消費されます。

ロケーション-アロケーション

最適な施設の選択

ロケーション-アロケーション

割り当て済み需要地点 1 件につき 0.1 クレジット。

評価対象の施設が 5 件あり、100 件の需要地点がこれらの施設に割り当てられる場合、10 クレジットが消費されます。

最適ルート

Map Viewer Classic のルート最適化によるルート案内

最適ルート

最適ルート 1 件につき 0.5 クレジット。

これらのルートでは、移動時間を最適化するためにストップの順序を変更するオプションを選択した場合は、0.5 クレジットが消費されます。 3 つのストップがある場合、ルートで 0.5 クレジットが消費されます。 10 個のストップがある場合のルート検索でも、消費されるのは 0.5 クレジットです。

OD コスト マトリックス

移動コストの計算

(Map Viewer Classic の起点から終点に接続)。

移動コスト マトリックス

入力された起点および終点 1 組につき 0.0005 クレジット。

100 の起点と 200 の終点がある場合、10 クレジットが消費されます。 各起点から 10 分以内の最寄りの終点を 5 つだけ検索するなどのためにカットオフを指定するか、終点数を制限する場合でも、クレジット数は、入力された起点と終点ペアの数によって決まるため、10 クレジットが消費されます。

到達圏

移動エリアの生成

(Map Viewer Classic の到達圏レイヤーの作成)。

到達圏

到達圏 1 件につき 0.5 クレジット。

10 件の施設があり、5 分の運転時間と 10 分の運転時間を指定する場合、10 クレジットが消費されます。

単純ルート

ルート案内の取得

ルートとルート案内

単純ルート 1 件につき 0.005 クレジット。

これらのルートでは、ストップ テーブルのレコードの順序によってストップの順序が決定されます。 2 つのストップがある場合、1 ルートで 0.005 クレジットが消費されます。 10 個のストップがある場合のルートでも、消費されるのは 0.005 クレジットです。

クレジットの推定

ネットワーク解析レイヤー」を使用して解析を行う場合は、次のようにしてクレジット使用量を推定できます。

  • [クレジットの推定] ボタン - 各ネットワーク解析レイヤー リボンに [クレジットの推定] ボタン クレジット ツール があります。 このボタンをクリックすると、解析で消費されるクレジット数を推定できます。 「クレジットの推定についての詳細」。
  • ジオプロセシング ツール ウィンドウ - [解析の実行 (Solve)] ジオプロセシング ツール ウィンドウ上部のバナーにある [クリック クレジットを推定します] リンクをクリックすると、入力ネットワーク解析レイヤーの解析実行時に消費されるクレジット数を推定できます。 入力ネットワーク解析レイヤーの解析を実行してもクレジットが消費されない場合、クレジットの推定バナーは表示されません。
    ジオプロセシング ツール ウィンドウでクレジットを推定します。

解析の制限

ネットワーク解析で ArcGIS Online のルート検索サービスをネットワーク データ ソースとして使用する場合、パフォーマンス向上のためにいくつかの制限が解析に適用されます。 たとえば、解析タイプごとに許可されている入力数の制限を超えることはできません。 解析制限を超えるサイズの解析を実行する必要がある場合は、次のいずれかのアプローチの使用を検討してください。

  • 大規模な問題の解析を実行するには、まずより小さなセクションに分割します。
  • パフォーマンスを向上させ、サーバーへの過度な負荷を避けるために、関係ないデータを削除します。 たとえば、移動距離制限が 10 マイルの OD コスト マトリックス解析を実行する場合は、[空間条件で選択 (Select Layer By Location)] ツールを使用することで、起点からの直線距離が 10 マイル以内の終点だけをあらかじめ選択します。

    詳細については、ArcGIS Pro の「大規模なネットワーク解析問題の実行に関するツールとコードのサンプル」をご参照ください。

  • ArcGIS Online ルート検索サービスの代わりに、ローカル ネットワーク データセットか ArcGIS Enterprise ポータルに公開されている独自のルート検索サービスをネットワーク データ ソースとして使用します。

以下のセクションでは、各解析の使用制限について説明します。

注意:

Network Analyst モジュール」である arcpy.nax を使用して Python で解析を実行する場合は、GetWebToolInfo 関数を使用してポータルに登録されている「ルート検索ユーティリティ サービス」の解析の解析制限を取得します。

ルート

注意:

解析制限は変更される場合があります。 最新の制限については「使用制限」をご参照ください。

制限の説明制限値

最大ストップ数

10,000

ルートあたりの最大ストップ数

150

最大ポイント バリア数

250

ポリライン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

500

ポリゴン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

2,000

徒歩移動モードの最長直線距離

(2 つのストップ間の直線距離がこの制限を超える場合、移動モードに徒歩オプションを使用すると解析は失敗します。)

27 マイル (43.45 キロメートル)

階層の使用を強制する直線距離

(2 つのストップ間の直線距離がこちらに表示されている制限を超える場合、解析で階層を使用するつもりがない場合でも解析で階層が使用されます。)

50 マイル (80.46 キロメートル)

クライアントがこのルート サービスを使用できる最大時間

1 時間 (3,600 秒)

返せるルート案内フィーチャの最大数

1,000,000

返せるルート エッジの最大数

1,000,000

最寄り施設の検出

注意:

解析制限は変更される場合があります。 最新の制限については「使用制限」をご参照ください。

制限の説明制限値

最大インシデント数

5,000

最大施設数

5,000

インシデントごとに検出する施設の最大数

100

最大ポイント バリア数

250

ポリライン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

500

ポリゴン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

2,000

徒歩移動モードの最長直線距離

(施設とインシデント間の直線距離がこの制限を超える場合、移動モードに徒歩オプションを使用すると解析に失敗します。)

27 マイル (43.45 キロメートル)

階層の使用を強制する直線距離

(施設とインシデント間の直線距離がこちらに表示されている制限を超える場合、解析で階層を使用するつもりがない場合でも解析で階層が使用されます。)

50 マイル (80.46 キロメートル)

返せるルート案内フィーチャの最大数

100,000

クライアントがジョブ リクエストの最寄り施設の検出サービスを使用できる最大時間

1 時間 (3,600 秒)

ロケーション-アロケーション

注意:

解析制限は変更される場合があります。 最新の制限については「使用制限」をご参照ください。

制限の説明制限値

最大施設数

1,000

検出する施設の最大数

100

最大需要地点数

10,000

最大ポイント バリア数

250

ポリライン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

500

ポリゴン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

2,000

階層の使用を強制する直線距離

(施設と需要地点間の直線距離がこちらに表示されている制限を超える場合、解析で階層を使用するつもりがない場合でも解析で階層が使用されます。)

50 マイル (80.46 キロメートル)

クライアントがジョブ リクエスト サービスを使用できる最大時間

1 時間 (3,600 秒)

到達圏

注意:

解析制限は変更される場合があります。 最新の制限については「使用制限」をご参照ください。

制限の説明制限値

最大施設数

1,000

最大ポイント バリア数

250

ポリライン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

500

ポリゴン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

2,000

最大カットオフ数 (ブレーク値)

制限なし

最大移動時間

9 時間 (540 分) または

5 時間 (300 分)

徒歩の場合、最大移動時間は 9 時間 (540 分) です。 他のすべての移動モードでは、最大移動時間は 5 時間 (300 分) です。

最大移動距離

27 マイル (43.45 キロメートル) または

300 マイル (482.80 キロメートル)

徒歩の場合、最大移動距離は 27 マイル (43.45 キロメートル) です。 他のすべての移動モードでは、最大移動距離は 300 マイル (482.80 キロメートル) です。

詳細なポリゴン生成時の最大移動時間

5 時間 (300 分) または

15 分

徒歩の場合、最大移動時間は 5 時間 (300 分) です。 他のすべての移動モードでは、最大移動時間は 15 分 です。

詳細なポリゴン生成時の最大移動距離

15 マイル (24.14 キロメートル)

徒歩を含むすべての移動モードで、最大移動距離は 15 マイル (24.14 キロメートル) です。

到達圏ライン生成時の最大移動時間

5 時間 (300 分) または

15 分

徒歩の場合、最大移動時間は 5 時間 (300 分) です。 他のすべての移動モードでは、最大移動時間は 15 分 です。

到達圏ライン生成時の最大移動距離

15 マイル (24.14 キロメートル)

徒歩を含むすべての移動モードで、最大移動距離は 15 マイル (24.14 キロメートル) です。

階層の使用を強制するデフォルト カットオフ (ブレーク値) 時間

(こちらに表示されている制限を超える運転時間を指定した場合、解析で階層を使用するつもりがない場合でも解析で階層が上がります。)

240

階層の使用を強制するデフォルト カットオフ (ブレーク値) 距離

(こちらに表示されている制限を超える運転距離を指定した場合、解析で階層を使用するつもりがない場合でも解析で階層が上がります。)

240 マイル (386.24 キロメートル)

最大ポリゴン切詰め距離

500 メートル

ジョブ リクエスト サービスで返せるポリゴン フィーチャの最大数

10,000

クライアントがジョブ リクエスト サービスを使用できる最大時間

2 時間 (7,200 秒)

OD コスト マトリックス

注意:

解析制限は変更される場合があります。 最新の制限については「使用制限」をご参照ください。

制限の説明制限値

最大起点数

1000

最大終点数

1000

最大ポイント バリア数

250

ポリライン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

500

ポリゴン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

2,000

階層の使用を強制する直線距離

(施設と需要地点間の直線距離がこちらに表示されている制限を超える場合、解析で階層を使用するつもりがない場合でも解析で階層が使用されます。)

50 マイル (80.46 キロメートル)

クライアントがジョブ リクエスト サービスを使用できる最大時間

1 時間 (3,600 秒)

配車ルート (VRP)

注意:

解析制限は変更される場合があります。 最新の制限については「使用制限」をご参照ください。

制限の説明制限値

最大訪問先数

2,000

最大ルート数

100

ルートあたりの最大訪問先数

200

最大ポイント バリア数

250

ポリライン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

500

ポリゴン バリアと交差するストリート フィーチャの最大数

2,000

徒歩移動モードの最長直線距離

(訪問先または拠点の間の直線距離がこの制限を超える場合、徒歩制限を使用すると解析に失敗します。)

27 マイル (43.45 キロメートル)

階層の使用を強制する直線距離

(訪問先または拠点の間の直線距離がこちらに表示されている制限を超える場合、解析で階層を使用するつもりがない場合でも解析で階層が使用されます。)

50 マイル (80.46 キロメートル)

返せるルート案内フィーチャの最大数

200,000

クライアントが車両のルート検索サービスを使用できる最大時間

4 時間 (14,400 秒)


このトピックの内容
  1. クレジット消費量
  2. 解析の制限