ロック プロセスは、アプリケーション、およびデータの格納に使用するデータベース管理システムによって異なります。ロックはファイルとプロセスの管理に不可欠です。ロックの仕組みを理解することで、ワークフローをより適切に管理して、フラストレーションを和らげることができる可能性もあります。
モバイル ジオデータベースは、SQLite データベースに格納された単一ユーザー ジオデータベースです。モバイル ジオデータベースを含むプロジェクトを開くと、ArcGIS Pro と SQLite の両方が基となるデータにロックを適用し、データの整合性を維持します (モバイル ジオデータベースを含むフォルダーでは、これが .geodatabase-conch で示されます)。つまり、モバイル ジオデータベースで同時にデータを修正できるのは 1 ユーザーだけです。ArcGIS Pro、またはモバイル ジオデータベースに関連付けられたプロジェクトを閉じると、ロック ファイルが自動的に削除されて別のユーザーが使用できるようになります。
SQLite は自己完結型データベース ファイル形式で、ディスク上の 1 つのファイルにデータベース全体を格納しますが、SQLite はデータベースの処理中にさまざまな一時ファイルを作成して使用します。モバイル ジオデータベースを操作する際は、以下を含む一部の一時ファイルが追加されます。
- .geodatabase-wal - write-ahead ログ
- .geodatabase-shm - 共有済みメモリ ファイル
- .geodatabase-journal - ロールバック ジャーナル
プロセスが完了前に終了した場合、ロック ファイルを含む一部の一時ファイルがフォルダーに残される場合があります。モバイル ジオデータベースを編集、または削除できない場合は、以下の原因が考えられます。
- 2 つ以上のアプリケーションが同時にデータにアクセスします。いずれかのアプリケーションを選択すると操作を実行できます。
- コンピューター上の他のプロセスが正常に終了しなかったため、そのプロセスがデータにアクセスしている状態が続いています。たとえば、アプリケーションが実行されていないように見えても、適切に終了されなかったためにデータがロックされたままになっている可能性があります。タスク マネージャーで、このようなデタッチされたプロセスの有無を確認して終了してください。
ここで紹介した一時ファイルとその他の一時 SQLite ファイルの詳細については、「SQLite が使用する一時ファイル」をご参照ください。