入室者データの読み込み

ArcGIS Indoors Pro または ArcGIS Indoors Maps エクステンションで利用できます。

Indoors データベースに入室者に関するデータを追加し、フロア対応マップおよびアプリに統合できます。 たとえば、Indoor Space Planner を使用してオフィスやホテリング エリアへの従業員の割り当てを管理したり、Indoor Viewer または Indoors モバイルで入室者を検索してルート案内を行ったり、入室者が会議室やオフィス ホテリングを予約できるようワークスペース予約を有効にしたりできます。

[Indoors データベースの作成 (Create Indoors Database)] ツールまたは [Indoors データベースのアップグレード (Upgrade Indoors Database)] ツールを実行すると、Occupants フィーチャクラスが Indoors データベースに作成されます。 データベースにフロア プランを読み込んだ後、外部システムやテーブルから入室者の情報をインポートできます。 入室者データは、必要なフィールドが含まれているジオデータベース テーブル、.csv ファイル、あるいは Microsoft Excel スプレッドシート (.xls または .xlsx ファイル) から読み込むことができます。

[入室者フィーチャの更新 (Update Occupant Features)] ツールを使用して、入室者データをインポートして空間化し、検索やルート検索で使用できるようにします。 入室者の情報や、座席割り当て、フロア プランの更新情報を定期的に更新し、入室者フィーチャの追加、削除、変更を行えます。

入室者テーブル要件

入力 Occupant テーブルには、各入室者を一意に識別する情報と、入室者の空間割り当てを格納する 1 つ以上のフィールドが含まれる必要があります。 Unit 識別子と Occupant 識別子は、テーブル レコードと建物の空間フィーチャを関連付けるために使用されます。 入室者またはユニットを一意に識別するために使用される EMAIL などのフィールドは、主キー フィールドとして使用できます。

注意:

[入室者フィーチャの更新 (Update Occupant Features)] ツールは、空間に割り当てられていない入室者の読み込みをサポートします。 [ユニット識別子 (入力入室者テーブル)] パラメーターで指定されたフィールドの値が「NULL」または空の場合、入室者は Occupants フィーチャクラスに読み込まれますが、ユニットには割り当てられません。

Occupants フィーチャクラスの空間割り当てを更新せずに入室者属性を更新する場合は、[入力ユニット フィーチャ][ユニット識別子 (入力ユニット フィーチャ)][ユニット識別子 (入力入室者テーブル)] の各パラメーターの値を含めずにツールを実行できます。 [入室者属性マッピング] パラメーターでマッピングされたフィールドのみが更新されます。

ソース テーブルには、次の 2 つのフィールドが存在する必要があります。

  • KNOWNAS- 入室者の名前
  • EMAIL- 入室者の電子メール アドレス
Space Planner アプリの操作を強化するため、次のフィールドを追加します。

従業員 ID 番号など、入室者に関連するデータが格納されたフィールドを必要に応じてさらに追加できます。

入室者テーブルのフィールド

次のフィールドが Occupants フィーチャクラスに作成され、[入室者フィーチャの更新 (Update Occupant Features)] ツールを実行したときにデータを読み込むことができます。 [フィールドの追加] ツールを使用して Occupants フィーチャクラスにフィールドを追加で作成して保存し、そこにデータを読み込むことで、[入室者フィーチャの更新 (Update Occupant Features)] ツールを実行する前に入室者に関する追加情報を維持できます。 たとえば、追加の電話番号や従業員 ID 番号を維持するためのフィールドを作成できます。 [入室者属性のマッピング] パラメーターを使用し、ツールにカスタム フィールドを読み込むことができます。

KNOWNAS

入室者は、名前以外で呼ばれたり、アプリで通称を使用して検索されたりする可能性があります。

たとえば、名前が Anthony、姓が Palmer という入室者がスクーター (Scooter) に乗って移動している場合、多くのユーザーはこの入室者を Scooter Palmer で検索するでしょう。 KNOWNAS フィールドには、このような通称が格納されます。

EMAIL

2 人の入室者の通称が同じ場合もありますが、電子メール アドレスは違うはずです。 このような場合、IndoorsEMAIL フィールドを使用して一意の入室者を識別します。 Indoors Web アプリとモバイル アプリでワークスペース予約を可能にするには、このフィールドに各入室者の有効な電子メール アドレスが含まれている必要があります。

CONTACT_PHONE

この列には、入室者に直接連絡できる電話番号を格納できます。 電話番号には、追加の文字や空白を使用できますが、数字セットとして電話番号を格納することをお勧めします。 国際電話コードを格納できます。

たとえば、+1 (909) 793 2853+1 909-793-2853 ではなく、+19097932853 を格納することをお勧めします。

CONTACT_EXTENSION

組織の電話システムによっては、対話型音声応答 (IVR) や入室者に連絡を取るための各部門に割り当てられた特定のコードと、内線番号の設定があります。 Indoors は、このタイプの設定に対応しており、ArcGIS Indoors for iOS または ArcGIS Indoors for Android から電話を発信する場合、2 つの番号を結合します。

たとえば、受付係につながる IVR コードが 0 の場合は、「9097932853」を CONTACT_PHONE フィールドに格納し、「0」を CONTACT_EXTENSION フィールドに格納します。

ヒント:

入室者に連絡を取るために複数の内線番号が必要な場合は、値をカンマで区切ります。

たとえば、ある部門につながる IVR コードが 5 で、内線電話番号が 1234 の場合、CONTACT_EXTENSION フィールドには「5,1234」という数値を格納します。

ORG_LEVEL_1

Space Planner には、ユーザーが入室者をすばやく検索してスペースに割り当てられるよう、フィルター機能があります。 デフォルトでは、このフィールドは、入室者が組織の階層内で割り当てられた部門を表します。 出力フィーチャのフィールドのエイリアスを変更することで、この属性の目的を変更し、フィルター処理の条件として使用する組織レベルを表すようにできます。

ORG_LEVEL_2

Space Planner には、ユーザーが入室者をすばやく検索してスペースに割り当てられるよう、フィルター機能があります。 デフォルトでは、このフィールドは、入室者が組織の階層内で割り当てられたチームを表します。 出力フィーチャのフィールドのエイリアスを変更することで、この属性の目的を変更し、フィルター処理の条件として使用する組織レベルを表すようにできます。

JOB_TITLE

Space Planner には、ユーザーが入室者をすばやく検索してスペースに割り当てられるよう、フィルター機能があります。 入力テーブルにこのフィールドを格納し、このフィールドに入室者の役職を入力すると、入室者をスペースに割り当てる際に役職を使ってフィルター処理を行うことができ、役割や職位によるスペース要件の評価が容易になります。

START_DATE

Space Planner には、ユーザーが入室者をすばやく検索してスペースに割り当てられるよう、フィルター機能があります。 入力テーブルにこのフィールドを格納し、このフィールドに入室者の入室日を入力すると、入室者をスペースに割り当てる際に入室日を使ってフィルター処理を行うことができ、順番によるスペース要件の評価が容易になります。

SITE_ID

フィーチャに関連するサイトの一意の ID を記録します。フロア対応マップでそのフィーチャの関連サイト フィーチャを識別するために使用できます。 フィーチャは、Site ID を使用して 1 つのサイトにのみ関連付けられます。 このフィールドは、[入室者フィーチャの更新 (Update Occupant Features)] ツールの [入室者属性マッピング] パラメーターを使用して明確にマッピングした場合にのみ入力されます。

Occupants フィーチャクラスに入室者データを読み込む

[Indoor データベースの作成 (Create Indoor Database)] ツールまたは [Indoors データベースのアップグレード (Upgrade Indoors Database)] ツールにより生成された Occupants フィーチャクラスに入室者データを読み込むには、以下の手順を実行します。

  1. 入室者データを、ジオデータベース テーブル、.csv ファイル、あるいは Microsoft Excel スプレッドシート (.xls または .xlsx ファイル) として準備します。

    必須フィールド (KNOWNASEMAIL) および自分が必要なその他のフィールドが含まれていることを確認します。

  2. [入室者フィーチャの更新 (Update Occupant Features)] ツールを実行します。
    注意:

    Indoor Viewer または Indoors モバイル アプリを使用している場合、入室者レイヤーを含むレイヤーの名前は「People」または「Occupants」でなければなりません。

このツールは、[入力入室者テーブル] パラメーター用に選択したテーブルを使用して、[ターゲット入室者フィーチャ] パラメーター用の入力レイヤーを更新します。 新しい入室者の追加、解除された入室者の削除、一致する入室者の情報更新が行われます。

[入室者フィーチャの更新 (Update Occupant Features)] ツールは、入室者が割り当てられている (または割り当てられていない) Units フィーチャクラスのユニットの ASSIGNMENT_TYPE 値を更新します。 ASSIGNMENT_TYPE 属性は、Space Planner アプリの特定フィーチャを決定します。Space PlannerIndoor ViewerIndoors モバイルに使用するデータを共有する前に、占有されているスペースで Unit の ASSIGNMENT_TYPE 値が Office に設定されていることを確認します。 入室者フィーチャの今後の更新では、最新の入室者データを反映するよう、ツールは ASSIGNMENT_TYPE 値を自動的に更新します。

自宅オフィスから作業している入室者を読み込む場合は、AREA_ID 値を「0」に設定します。

注意:

自宅オフィスの割り当ては、ArcGIS Online および ArcGIS Enterprise 11.1 以降でサポートされています。

関連トピック