ワークフローの構築とドキュメント化

Workflow Manager のライセンスで利用可能。

ArcGIS Workflow Manager (Classic) では、承認されたユーザーが組織のビジネス プロセスに適したワークフローを設計できます。 そうすると、ワークフローを使用して作業単位が作成され、ステップの抜けが発生しないようタスクの標準化と整理が行われます。 Workflow Manager (Classic) のワークフローでは、ステップをカスタマイズした実行ファイルに関連付け、自動化をサポートし、ステップを複数のレベルで構成し、条件付きパラメーターに従ってステップを動的に割り当てたりブランチしたりできます。 さらに柔軟性と制御が必要であれば、1 つのジョブ ワークフローが別のジョブ ワークフローに依存するよう構成することもできます。

プロセスの Workflow Manager (Classic) ワークフローへの変換

Workflow Manager (Classic) では、管理者、マネージャー、ビジネス開発者に、標準化されたワークフローの作成と公開に使用されるアプリケーションとツールを提供します。これによって、ユーザーには一貫したトレース可能なプロセスがもたらされます。 以下のステップに、既存のカートグラフィック プロセスを Workflow Manager (Classic) ワークフローに変換するプロセスをまとめます。最終的な目標は、ハードコピーのマップを生成することです。

  1. Workflow Manager (Classic) ワークフローに変換するプロセスまたは作業のタイプを特定します。
  2. マップ出力を作成します。
  3. プロセスを、特定のアクティビティ タイプに分けます。

このプロセスでは、まず、最終的なハードコピー マップのもととなるデータ ソースを収集し、処理する必要があります。 データの位置を特定して準備すると、必要な周辺エレメントでレイアウトを作成します。 最終出力を作成する前に、データのシンボルが正しいことを確認するために、QC (品質管理) チェックを実施する必要があります。

このプロセスは、以下のステップに分けることができます。

  1. データの収集
  2. データの処理
  3. ArcGIS Pro でのマップの作成
  4. QC チェックの実行
  5. 最終的な出力の作成

ステップを特定すると、プロセスのステップごとに 1 つのステップ タイプを作成することで、ArcGIS ProWorkflow Manager (Classic) Administratorステップ タイプに変換できます。 ステップ タイプを作成した後は、プロセスのステップを含めるためのワークフローを作成する必要があります。 ワークフローにステップ タイプを追加するには、ステップ タイプを左側のパネルからワークフロー キャンバスにドラッグし、ステップ タイプをリンクするパスを追加します。 ワークフローを作成すると、整合チェックを行って保存し、ジョブ タイプで使用できるようになります。

上記のステップに示す線形のワークフローでは、決定ポイント、ブランチ、ループは考慮していません。 たとえば、データに処理が必要であるかどうかユーザーに確認したり、最終的な出力を作成する前にリビジョンを行う必要があるかどうかを品質保証担当者に尋ねるなどです。 以下の図に、ハードコピー マップを生成するカートグラフィック プロセスにおいて、これらの決定ポイントを考慮するワークフローの例を示します。

決定ポイントを含むワークフロー図

Workflow Manager (Classic) には、以下のアクションを実行できる、自動化されたステップも含まれています。

  • ArcGIS Pro でマップを起動する
  • 提供されたカスタム ステップライブラリを使用し、ジオプロセシング ツールやその他のプログラムを実行する
  • 質問に回答するようユーザーに指示する
  • ファイルまたは URL を開く

また、以下のアクションを実行し、ワークフローのステップ タイプを構成することもできます。

ワークフローを最初の数回実行する際は、ワークフローのステップの調整が必要となることがあります。 作業の変更や、より優れた方法の発見に伴ってプロセスが変化するため、ほとんどの場合はワークフローも経時的に変化します。

ワークフローのドキュメント化

Workflow Manager (Classic) には、ワークフローをドキュメント化する方法がいくつかあります。 ステップ タイプに説明を追加すると、ステップ タイプの上にカーソルを置いたときや、ステップの実行中にステップ プロパティを開いたときに、説明を表示することができます。 また、ステップの説明を使用することで、ステップ実行のガイダンスをユーザーに提供することもできます。 Task Assistant Manager の統合を使用することで、ArcGIS Pro で実行するタスクのガイダンスをユーザーに示すことも可能です。