単純クリギングについて

Geostatistical Analyst のライセンスで利用可能。

単純クリギングは以下のモデルを仮定します。

Z(s) = µ + ε(s)
  • ここで、µ は既知の定数です。

たとえば、以下の図では、通常クリギング普遍クリギングの説明と同じデータが使用され、塗りつぶしの円によって観測データが示されています。

1 次元空間での通常クリギング
1 次元空間での通常クリギングの例

既知の定数 µ が破線によって示されています。これを通常クリギングと比較することができます。 単純クリギングの場合、µ の値が正確にわかっていることを前提としているため、各データ位置における ε(s) の値も正確にわかります。 通常クリギングの場合、µ は推定値なので、ε(s) も推定値です。 ε(s) が既知である場合、ε(s) が推定値の場合よりも自己相関の推定精度は高くなります。 正確な平均値 µ がわかっているという前提はたいていの場合は非現実的です。 しかしながら、物理学に基づいたモデルによって既知のトレンドが与えられるという仮定が理にかなっている場合があります。 その場合、そのモデルと観測値の差をとり (これを残差と呼ぶ)、残差のトレンドがゼロであるとして、残差に対して単純クリギングを使用することができます。

単純クリギングでは、セミバリオグラムまたは共分散 (自己相関を表す数学形式) のいずれかと変換を使用することができ、測定誤差が許容されます。