アノテーション フィーチャクラスの作成

ジオデータベースには、標準アノテーションとフィーチャリンク アノテーションの 2 種類のアノテーションを設定できます。

標準アノテーション フィーチャは、ジオデータベース内のフィーチャに関連付けられません。 標準アノテーションの例としては、マップ上で山脈に付けるテキストが挙げられます。 山脈を表す特定のフィーチャは存在しませんが、テキストでマークします。

フィーチャリンク アノテーション フィーチャは、ジオデータベースの別のフィーチャクラス内の特定のフィーチャに関連付けられます。 フィーチャリンク アノテーションのテキストは、リンク先フィーチャの 1 つ以上のフィールドまたはフィールドから取得した式の値を反映します。 たとえば、水道ネットワークの水道管の名前をアノテーションにすることができます。これらの名前は水道管フィーチャクラスのフィールドに保存されます。

さまざまな種類のアノテーションの詳細

空のアノテーション フィーチャクラスを作成して、後からそのフィーチャクラスのアノテーションを作成できます。または、ラベルからアノテーションに変換して、アノテーション フィーチャクラスとアノテーションを作成します。 [フィーチャクラスの作成] ウィザードで空のアノテーション フィーチャクラスを作成する際、そのアノテーション クラスを指定します。

フィーチャ データセットのアノテーション フィーチャクラスを作成する場合、アノテーション フィーチャクラスは、フィーチャ データセットが作成されたときに定義された空間参照を使用する必要があります。

標準アノテーション フィーチャクラスの作成

標準アノテーション フィーチャクラスを作成するには、次の手順に従います。

  1. カタログ ビューに標準アノテーション フィーチャクラスを作成します。 ジオデータベースをダブルクリックし、[カタログ] リボンの [作成] グループで [新規作成] > [フィーチャクラス] の順にクリックして、フィーチャクラスの作成ウィザードを開きます。

    [カタログ] ウィンドウで、新しいアノテーション フィーチャクラスを作成することもできます。

    標準アノテーション フィーチャクラスを新規作成するジオデータベースまたはフィーチャ データセットを右クリックし、[新規作成] > [フィーチャクラス] をクリックします。

  2. このウィザードの [定義] ページで、該当するフィーチャクラスの名前を [名前] テキスト ボックスに入力します。 このフィーチャクラスのエイリアスを作成する場合は、エイリアスを [エイリアス] テキスト ボックスに入力します。
  3. [フィーチャクラス タイプ] ドロップダウン リストから、[アノテーション] としてこのフィーチャクラスに保存されるフィーチャのタイプを設定し、[次へ] をクリックします。
  4. ウィザードの [フィールド] ページで、最後の行の [ここをクリックして、新しいフィールドを追加します] オプションをクリックして、フィーチャクラスにフィールドを追加します。 [フィールド名] 列に名前を入力し、[データ タイプ] 列にデータ タイプを設定し、[次へ] をクリックします。

    デフォルトでは、アノテーション フィーチャクラスに複数のフィールドが追加されます。 これらのフィールドには、必須フィールドとオプション フィールドがあります。 オプション フィールドは、今すぐ削除するか、またはフィーチャクラスを作成した後にフィールド ビューから削除することができます。

    フィールドの作成、変更、および削除の詳細

    別のフィーチャクラスからフィールドを取り込むには、[インポート] をクリックします。

  5. このウィザードの [空間参照] ページで、新しいフィーチャクラスの空間参照を設定します。

    現在の座標系がハイライト表示されます。 座標系の詳細を表示するには、[詳細] をクリックします。

  6. [使用可能な XY 座標系] で、使用する座標系を選択します。

    検索またはフィルターを行って、特定の座標系を特定できます。 また、新しいフィーチャクラスの座標系の基準を現在のマップ内のレイヤーに設定したり、ユーザー独自の座標系を作成したり、別のフィーチャクラスから座標系をインポートしたりすることもできます。

    フィーチャ データセットの中にアノテーション フィーチャクラスを作成する場合、座標系は自動的に設定されます。

    座標系を指定する方法の詳細については、座標系の指定をご参照ください。

  7. 完了したら、[次へ] をクリックします。
  8. [許容値] ページに XY 許容値を入力します。 完了したら、[次へ] をクリックします。

    XY 許容値は、指定された座標系に基づいて計算されます。 ほとんどの場合、デフォルト値のままで問題ありません。

    変更した XY 許容値をデフォルト値に戻す場合は、[デフォルトに戻す] ボタンをクリックします。

  9. [座標精度] ページでは、[デフォルトの座標精度とドメイン範囲を適用する (推奨)] チェックボックスがオンになっています。 ほとんどの場合、デフォルトの座標精度とドメイン範囲で問題ありません。
  10. データでこれらのプロパティの変更が必要であることが判明している場合は、[デフォルトの座標精度とドメイン範囲を適用する (推奨)] チェックボックスをオフにして、XY 座標精度の値を編集することができます。

    詳細については、「空間参照のプロパティ」をご参照ください。

  11. [次へ] をクリックします。
  12. ウィザードの [格納のコンフィグレーション] ページで、フィーチャクラスを格納する方法をカスタマイズします。 新しいフィーチャクラスの格納コンフィグレーションを指定する場合は、[コンフィグレーション キーワードを使用] をクリックして、ドロップダウン メニューから適切なコンフィグレーション キーワードを選択します。 これ以外の場合は、[デフォルト] で問題ありません。 「コンフィグレーション キーワード」の詳細 完了したら、[次へ] をクリックします。
  13. [アノテーション プロパティ] ページで、フィーチャクラスのアノテーション固有のプロパティを設定します。
    1. [基準縮尺] のドロップダウン矢印をクリックして、縮尺を選択します。または、縮尺値を直接入力します 次に、 [マップ単位] から、アノテーションを格納する際の単位を選択します。

      単位は、マップの座標系と一致する必要があります

      この縮尺は、通常アノテーションが表示される縮尺と同じでなければなりません。

      フィーチャ データセットの中にアノテーション フィーチャクラスを作成する場合、マップ単位は自動的に設定されます。 この単位は、フィーチャ データセットの座標系の単位と一致します。 フィーチャ データセットの座標系が不明である場合、デフォルトではメートル単位となります。

      注意:

      アノテーション フィーチャクラスの基準縮尺変更はそれぞれのフィーチャを囲むジオメトリすべてを更新する必要がある集中的な処理です。 基準縮尺の変更は重複するテキストを生じさせるアノテーション フィーチャのサイズ変更を引き起こします。 アノテーション フィーチャクラスの作成後に、このプロパティを変更する際は慎重に行ってください。

    2. アノテーション フィーチャクラスの編集操作を設定します。

      使用可能な編集操作オプションは、アノテーションがフィーチャリンクであるかどうかによって異なります。

  14. [次へ] をクリックします。
  15. 標準およびフィーチャリンク ジオデータベース アノテーション フィーチャクラスには、1 つ以上の「アノテーション クラス」を含めることができます。
  16. [変更] ボタンをクリックしてデフォルトのアノテーション クラスを編集するか、[アノテーション クラスの追加] ボタンをクリックして新しいクラスを追加します。 以下の手順を繰り返して、すべてのアノテーション クラスとそれらのプロパティを指定します。
    1. [表示縮尺範囲] タブをクリックして、アノテーション表示の最小および最大縮尺、およびアノテーション クラスのテキスト シンボルを設定します。

      各アノテーション クラスの表示縮尺範囲を指定すると、アノテーションを操作する際のパフォーマンスが向上します。 また、ArcGIS Pro で表示縮尺範囲を指定することもできます。

    2. [シンボル] タブでアノテーション クラスのデフォルトのテキスト シンボル プロパティを設定します。
  17. [完了] をクリックして、標準アノテーション フィーチャクラスを作成します。 変更内容を破棄してフィーチャクラスを作成しないようにするには、ダイアログ ボックスの上部にある閉じるボタンをクリックして、フィーチャクラスの作成ウィザードを終了します。

フィーチャリンク アノテーション フィーチャクラスの作成

フィーチャリンク アノテーション フィーチャクラスを作成するには、次の手順に従います。

  1. カタログ ビューにフィーチャリンク アノテーション フィーチャクラスを作成します。 ジオデータベースをダブルクリックし、[カタログ] リボンの [作成] グループで [新規作成] > [フィーチャクラス] の順にクリックして、フィーチャクラスの作成ウィザードを開きます。

    [カタログ] ウィンドウで、アノテーション フィーチャクラスを作成することもできます。

    新しいフィーチャリンク アノテーション フィーチャクラスを新規作成するジオデータベースまたはフィーチャ データセットを右クリックし、[新規作成] > [フィーチャクラス] をクリックします。

    注意:
    この新しいアノテーション フィーチャクラスにリンクされているフィーチャクラスは、ArcMap で開くと、読み取り専用になります。 フィーチャ データセットにアノテーション フィーチャクラスを作成した場合、そのフィーチャ データセット内のフィーチャクラスは、ArcMap で開くと、読み取り専用になります。

  2. このウィザードの [定義] ページで、該当するフィーチャクラスの名前を [名前] テキスト ボックスに入力します。 このフィーチャクラスのエイリアスを作成する場合は、エイリアスを [エイリアス] テキスト ボックスに入力します。
  3. [フィーチャクラス タイプ] ドロップダウン リストから、[アノテーション] としてこのフィーチャクラスに保存されるフィーチャのタイプを設定し、[次へ] をクリックします。
  4. ウィザードの [フィールド] ページで、最後の行の [ここをクリックして、新しいフィールドを追加します] オプションをクリックして、フィーチャクラスにフィールドを追加します。 [フィールド名] 列に名前を入力し、[データ タイプ] 列にデータ タイプを設定し、[次へ] をクリックします。

    デフォルトでは、アノテーション フィーチャクラスに複数のフィールドが追加されます。 これらのフィールドには、必須フィールドとオプション フィールドがあります。 オプション フィールドは、今すぐ削除するか、またはフィーチャクラスを作成した後にフィールド ビューから削除することができます。

    フィールドの作成、変更、および削除の詳細

    別のフィーチャクラスからフィールドを取り込むには、[インポート] をクリックします。

  5. このウィザードの [空間参照] ページで、新しいフィーチャクラスの空間参照を設定します。

    現在の座標系がハイライト表示されます。 座標系の詳細を表示するには、[詳細] をクリックします。

    フィーチャ データセットの中にアノテーション フィーチャクラスを作成する場合、座標系は自動的に設定されます。

  6. [使用可能な XY 座標系] で、使用する座標系を選択します。

    検索またはフィルターを行って、特定の座標系を特定できます。 また、新しいフィーチャクラスの座標系の基準を現在のマップ内のレイヤーに設定したり、ユーザー独自の座標系を作成したり、別のフィーチャクラスから座標系をインポートしたりすることもできます。

    座標系を指定する方法の詳細については、座標系の指定をご参照ください。

  7. 完了したら、[次へ] をクリックします。
  8. [許容値] ページに XY 許容値を入力します。 完了したら、[次へ] をクリックします。

    XY 許容値は、指定された座標系に基づいて計算されます。 ほとんどの場合、デフォルト値のままで問題ありません。

    変更した XY 許容値をデフォルト値に戻す場合は、[デフォルトに戻す] ボタンをクリックします。

  9. [座標精度] ページでは、[デフォルトの座標精度とドメイン範囲を適用する (推奨)] チェックボックスがオンになっています。 ほとんどの場合、デフォルトの座標精度とドメイン範囲で問題ありません。
  10. データでこれらのプロパティの変更が必要であることが判明している場合は、[デフォルトの座標精度とドメイン範囲を適用する (推奨)] チェックボックスをオフにして、XY 座標精度の値を編集することができます。 詳細については、「空間参照のプロパティ」をご参照ください。
  11. [次へ] をクリックします。
  12. ウィザードの [格納のコンフィグレーション] ページで、フィーチャクラスを格納する方法をカスタマイズします。 新しいフィーチャクラスの格納コンフィグレーションを指定する場合は、[コンフィグレーション キーワードを使用] をクリックして、ドロップダウン メニューから適切なコンフィグレーション キーワードを選択します。 必要のない場合は、[デフォルト] の値のままにします。 「コンフィグレーション キーワード」の詳細 完了したら、[次へ] をクリックします。
  13. [アノテーション プロパティ] ページで、フィーチャクラスのアノテーション固有のプロパティを設定します。
    1. フィーチャリンク アノテーションを作成するには、[アノテーションを以下のフィーチャクラスにリンク] をクリックして、ドロップダウン メニューからリンク先のフィーチャクラスを選択します。

      このフィーチャクラスは、作成中のアノテーション フィーチャクラスと同じフィーチャ データセットに含まれている必要があります。

      フィーチャリンク アノテーションの作成時に、リンクされているアノテーションの作成に使用する標準ラベル エンジンまたはMaplex ラベル エンジンのいずれかを指定します。

      注意:

      フィーチャクラスの作成後は、リンク先のフィーチャクラスや使用するラベル エンジンを変更することはできません。

    2. [基準縮尺] のドロップダウン矢印をクリックして、縮尺を選択します。または、縮尺値を直接入力します 次に、 [マップ単位] から、アノテーションを格納する際の単位を選択します。

      単位は、マップの「座標系」と一致する必要があります

      この縮尺は、通常アノテーションが表示される縮尺と同じでなければなりません。

      フィーチャ データセットの中にアノテーション フィーチャクラスを作成する場合、マップ単位は自動的に設定されます。 この単位は、フィーチャ データセットの座標系の単位と一致します。 フィーチャ データセットの座標系が不明である場合、デフォルトではメートル単位となります。

      注意:

      アノテーション フィーチャクラスの基準縮尺変更はそれぞれのフィーチャを囲むジオメトリすべてを更新する必要がある集中的な処理です。 基準縮尺の変更は重複するテキストを生じさせるアノテーション フィーチャのサイズ変更を引き起こします。 アノテーション フィーチャクラスの作成後に、このプロパティを変更する際は慎重に行ってください。

    3. アノテーション フィーチャクラスの編集操作を設定します。

      使用可能な編集操作オプションは、アノテーションがフィーチャリンクであるかどうかによって異なります。

    4. アノテーション フィーチャクラスの「一般的なラベル設定」を設定します。

      これらのオプションは、アノテーションがフィーチャリンクである場合に使用されます。

    5. アノテーションがフィーチャリンクで、Maplex ラベル エンジンを使用する場合、アノテーション フィーチャクラスで使用されるキー番号付けグループおよび略語辞書を作成します。
  14. [次へ] をクリックします。
  15. 標準およびフィーチャリンク ジオデータベース アノテーション フィーチャクラスには、1 つ以上の「アノテーション クラス」を含めることができます。
  16. [変更] ボタンをクリックしてデフォルトのアノテーション クラスを編集するか、[アノテーション クラスの追加] ボタンをクリックして新しいクラスを追加します。 以下の手順を繰り返して、すべてのアノテーション クラスとそれらのプロパティを指定します。
    1. フィーチャリンク アノテーションを作成する場合、[ラベル式] タブで最初のアノテーション クラスのテキストを含むリンクフィーチャクラス フィールドを指定します。 複数のフィールドを指定するには、ラベル フィールドを選択するか、条件式を作成します。
    2. [SQL クエリ] タブをクリックして、リンク済みのフィーチャクラスに含まれている特定のフィーチャにのみ、アノテーション クラスで注釈を付けることを指定します。
    3. [表示縮尺範囲] タブをクリックして、アノテーション表示の最小および最大縮尺を設定します。

      各アノテーション クラスの表示縮尺範囲を指定すると、アノテーションを操作する際のパフォーマンスが向上します。 また、ArcGIS Pro で表示縮尺範囲を指定することもできます。

    4. [シンボル] タブでアノテーション クラスのデフォルトのテキスト シンボル プロパティを設定します。
    5. [位置] タブでアノテーション クラスの配置プロパティを設定します。
  17. [完了] をクリックして、フィーチャリンク アノテーション フィーチャクラスを作成します。 変更内容を破棄してフィーチャクラスを作成しないようにするには、ダイアログ ボックスの上部にある閉じるボタンをクリックして、フィーチャクラスの作成ウィザードを終了します。

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