3D メッシュ レイヤーの変更

「3D メッシュ」シーン レイヤーは、エリアまたは都市の現在の状態をキャプチャする連続的なメッシュ サーフェスです。 メッシュを再作成せずに、他の GIS コンテンツを 3D メッシュ上に表示できます。 3D メッシュ レイヤーにクリップ、マスク、および置換による変更を加え、これらの変更を ArcGIS プラットフォーム全体で Web シーンとして共有できます。

このヨセミテ国立公園の 3D メッシュ レイヤーは、Vricon によって作成されたものです。

3D メッシュ レイヤーに変更を加えるには、[コンテンツ] ウィンドウのレイヤー プロパティを使用するか、[データ] タブの [変更] グループの [追加] ボタン をクリックします。 追加すると、変更が [コンテンツ] ウィンドウの 3D メッシュ レイヤーの下にサブアイテムとして表示されます。 変更には、ポリゴンが 3D メッシュ レイヤーのクリップ、マスク、または置換部分のどれであるかを定義する Modifier という名前のコード値ドメイン フィールドを含むポリゴン フィーチャが含まれています。 変更を追加しても、3D メッシュ レイヤーが直接変更されるわけではなく、追加された変更内のポリゴンに基づいた変更が行われます。

既存のフィーチャクラスからポリゴンをインポートできます。 たとえば、エリアのすべてのフットプリント ポリゴンをインポートして、そのエリアのシナリオを作成することができます。 [変更の追加] ダイアログ ボックスで、フィーチャ レイヤーを選択した後にデフォルトの変更演算子を設定するか、インポートしたフィーチャ レイヤーに既存の修飾子フィールドがある場合は、[インポートと同じ] を選択します。

属性テーブルの Modifier フィールドを手動で編集するか、[フィールド演算 (Calculate Field)] ツールを使用して複数のポリゴンを一括更新することで、既存のポリゴンに修飾子を適用できます。 詳細な手順については、以下の「属性テーブルでの変更演算子の変更」セクションをご参照ください。 また、[データ] タブの [クリップ] 操作 、[マスク] 操作 、[置換] 操作 を使用して、変更の基準となるポリゴンを作成することもできます。 詳細な手順については、以下の「変更ポリゴンの編集」をご参照ください。

クリップ

3D メッシュの一部を切り取って、その下にあるフィーチャを確認できます。たとえば、エリア内のガス管または水道管の構造物工事などに使用できます。 都市計画者は、3D メッシュを該当の場所で切り取って、その下にある水道管またはガス管を表示するシーンを作成できます。

マスク

マスクを使用して、対象地域を定義します。 たとえば、都市の境界内の 3D メッシュの一部のみを表示するには、ポリゴンを使用して、そのポリゴン内に 3D メッシュの一部のみを描画します。

置換

3D ポリゴンに基づいて 3D メッシュの領域を置換します。 たとえば、建設された建物を追加するには、建物のフットプリントで 3D メッシュを平坦化し、新しい建物を視覚化します。 新しい建設エリアのさまざまなシナリオを作成し、Web シーンとして共有することでステークホルダーと議論できます。 3D メッシュは、変更ポリゴンの最小 Z 頂点を平坦化します。

変更の追加と削除

次の手順に従って、3D メッシュに変更を追加するか、3D メッシュから変更を削除します。

変更の追加

変更を追加するには、次の手順を実行します。

1. [コンテンツ] ウィンドウで 3D メッシュ レイヤーをクリックします。
2. [シーン レイヤー] タブ セットをクリックし、[データ] タブをクリックします。
3. [変更] グループで [追加] をクリックします。
4. [変更の追加] ダイアログ ボックスで、[新しい変更の作成] または [既存のポリゴン フィーチャ レイヤーからのインポート] を選択します。

   [インポートと同じ] 演算子が選択されている場合、以前に変更として使用されていたフィーチャクラスをインポートするよう選択すると、適用された変更によってシーンが再描画されます。

変更の削除

変更を削除するには、次の手順を実行します。

1. [コンテンツ] ウィンドウで 3D メッシュ レイヤーをクリックします。
2. [シーン レイヤー] タブ セットをクリックし、[データ] タブをクリックします。
3. [変更] グループで [削除] をクリックします。

   また、[コンテンツ] ウィンドウで 3D メッシュ レイヤーを右クリックした後、[変更の削除] をクリックすることもできます。

   変更が 3D メッシュから削除され、レイヤーが再描画されます。

変更へのポリゴンの追加

[変更の追加] ダイアログ ボックスで [新しい変更の作成] を選択した場合、ポリゴンをスケッチします。 3D メッシュを変更しても、3D メッシュが直接編集されるわけではなく、3D メッシュに変更が適用されます。 この変更により、3D メッシュの描画が変更されます。 3D メッシュの一部をポリゴンでクリップ、マスク、または置換するには、該当の操作用にポリゴンを作成する必要があります。

1. [コンテンツ] ウィンドウで 3D メッシュ レイヤーをクリックします。
2. [シーン レイヤー] タブ セットをクリックし、[データ] タブをクリックします。
3. [データ] タブで [クリップ] ボタン 、[マスク] ボタン 、[置換] ボタン のいずれかのボタンを選択して [フィーチャ作成] ウィンドウを開きます。

   [クリップ] ツールを使用すると、作成したポリゴンの内側に基づいて 3D メッシュをクリップできます。

4. [クリップ] ツールをクリックし、クリップ テンプレートを開きます。 指定した高さと位置にポリゴンを作成します。 F2 キーを押すか、[スケッチ終了] をクリックします。

   3D メッシュ レイヤーは、変更が適用された状態で再描画されます。

5. 必要に応じて、別のツールまたは編集テンプレートを選択して、3D メッシュにマスクや置換などの他の操作を適用します。
6. [編集] タブの [保存] をクリックします。 [コンテンツ] ウィンドウで変更をオフにして、3D メッシュのみを表示します。

変更ポリゴンの編集

作成したポリゴンの形状を変更できます。 この操作により、新しい対象地域に適合するようにポリゴンを調整できます。 たとえば、建物が移動した場合、3D メッシュを置換するポリゴンを建物の新しい場所に移動できます。 ポリゴンは、他のフィーチャ レイヤーの編集と同じ方法で変更できます。

1. [コンテンツ] ウィンドウで変更を右クリックし、[属性] をクリックします。
2. 属性テーブルで、編集するポリゴンの行を選択します。
3. [編集] タブの [修正] をクリックします。
4. [フィーチャの修正] ウィンドウでいずれかの編集ツール ([頂点の編集] など) を選択して、1 つまたは複数のポリゴンを変更します。
5. F2 キーを押して、変更を完了します。
6. [編集] タブの [保存] をクリックします。
7. 変更レイヤーをオフにして、3D メッシュ レイヤーのみを表示します。

属性テーブルでの変更演算子の変更

3D メッシュ レイヤーに適用される変更の演算子を変更して、たとえば、領域を切り取る代わりに平坦化することができます。 演算子は、変更の属性テーブルに保存されます。 演算子を変更するには、属性テーブルのフィールドの値を変更する必要があります。

1. [コンテンツ] ウィンドウで変更を右クリックします。
2. [属性] をクリックします。
3. 属性テーブルで、演算子を変更するポリゴンを選択します。
4. Modifier フィールドで、属性をポリゴンに適用する変更 ([置換]、[マスク] など) に置き換えます。
5. Enter キーを押して、変更を終了します。
6. 編集を終了後、[編集] タブで [保存] をクリックします。

変更演算子の一括更新

[フィールド演算 (Calculate Field)] ツールを使用して、複数のポリゴンの演算子を一括更新できます。

1. [コンテンツ] ウィンドウで変更を右クリックします。
2. [属性] をクリックします。
3. 属性テーブルで Modifier フィールドを右クリックし、[フィールド演算] をクリックします。
4. [フィールド演算] ツール ダイアログ ボックスで、[フィールド名] に Modifier フィールドを設定します。
5. 式で、クリップは 0、マスクは 1、置換は 2 を使用します。
6. [OK] をクリックして、このツールを実行します。

   指定した演算子で Modifier フィールドが更新されます。

変更の無効化

3D メッシュ シーン レイヤーで変更を有効化または無効化できます。 変更を無効化しても、スケッチされたポリゴンは表示され続けますが、3D メッシュには変更は適用されません。

1. [コンテンツ] ウィンドウで 3D メッシュ レイヤーをクリックします。
2. [シーン レイヤー] タブ セットをクリックし、[データ] タブをクリックします。
3. [無効] ボタン をクリックします。

   変更が無効化され、3D メッシュ全体が描画されます。

Web シーンでの変更の共有

「Web シーン」で、3D メッシュ レイヤーを変更とともに共有できます。 .slpk ファイルを参照して 3D メッシュ レイヤーを共有したり、シーン サービスとして共有したりできます。 .slpk ファイルを参照すると、シーン サービスが作成され、公開済みの Web シーンで使用されます。

3D メッシュとその変更を個別の Web シーン レイヤーとして共有することはできません。 2,000 を超える変更は共有できません。

ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise の [コンテンツ] タブでは、新しい Web シーンを表示して Scene Viewer で開くことができます。 変更は 3D メッシュ レイヤーとともに共有されるため、3D メッシュ Web レイヤーのみが Web シーンに表示されます。 Web シーンは、[カタログ] ウィンドウから ArcGIS Pro で開くことができます。