サーフェス差分 (Surface Difference) (3D Analyst)

サマリー

2 つのサーフェス間の変位を計算し、1 つ目のサーフェスが 2 つ目のサーフェスの上にある、下にある、または同一であるエリアを特定します。

[サーフェス差分 (Surface Difference)] の詳細

使用法

• 出力は、入力サーフェスの重なる部分だけを表します。

• 入力サーフェスと参照サーフェス間の Z 差分を評価する場合は、出力ラスターまたは TIN の生成を検討してください。

• 2 つの入力サーフェスの水平座標系と鉛直座標系がそれぞれ同一である場合が最も効果的です。

• 出力フィーチャクラスには、入力サーフェスの領域が参照平面の上にあるか、下にあるか、同一であるかによって入力サーフェスの領域を分割するポリゴン フィーチャが含まれます。フィーチャの属性テーブルには、次のフィールドが含まれます。

  • Volume - ポリゴンで囲まれた入力サーフェスと参照サーフェス間の空間の体積。2 つのサーフェスが同一であるエリアでは、体積は常に 0 になります。
  • SArea - ポリゴンで囲まれた入力サーフェスのサーフェス エリア。
  • Code - サーフェスと参照平面の空間リレーションシップを示す数値。-1 はサーフェスが参照平面の下にあること、0 はサーフェスが参照平面と同一であること、1 はサーフェスが参照平面の上にあることを示します。

パラメーター

ダイアログ

ラベル	説明	データ タイプ
入力サーフェス	参照サーフェスから相対変位が評価されるトライアングル サーフェス。	LAS Dataset Layer; Terrain Layer; TIN Layer
参照サーフェス	入力サーフェスの相対変位を特定するためのベースラインとして使用されるトライアングル サーフェス。	LAS Dataset Layer; Terrain Layer; TIN Layer
出力フィーチャクラス	同じ分類に属し、ポリゴンにグループ化された隣接する三角形および三角形パーツを含む出力フィーチャクラス。各リージョンの差分に囲まれる体積は、属性テーブルに示されます。	Feature Class
解析解像度 (オプション)	入力サーフェスの生成に使用される解像度。テレイン データセットの場合、この値はピラミッド レベルの定義に対応し、デフォルト値 0 が最大解像度を表します。LAS データセットの場合、この値は LAS ポイントのリターンを間引くために使用する正方形領域の各辺の長さを表しています。	Double
参照解析解像度 (オプション)	参照サーフェスの生成に使用される解像度。テレイン データセットの場合、この値はピラミッド レベルの定義に対応し、デフォルト値 0 が最大解像度を表します。LAS データセットの場合、この値は LAS ポイントのリターンを間引くために使用する正方形領域の各辺の長さを表しています。	Double
出力ラスター (オプション)	参照サーフェスに対して正規化された入力サーフェスを表す値を持つ、出力ラスター サーフェス。正の値は、入力サーフェスが参照サーフェスの上にあるエリアを表し、負の値は、入力サーフェスが参照サーフェスの下にあるエリアを表します。ラスターの値はリニア内挿法を使用して TIN から取得されます。	Raster Dataset
ラスター セル サイズ (オプション)	出力ラスターのセル サイズ。	Double
出力 TIN フォルダー (オプション)	入力サーフェスと参照サーフェス間の差分を表す値を持つ、1 つ以上の TIN サーフェスを格納するためのフォルダーの場所。	Folder
出力 TIN ベース名 (オプション)	各出力 TIN サーフェスのベース名。データを表すのに 1 つの TIN データセットでは不十分な場合、複数の TIN が同じベース名で作成されます。	String
LAS 間引き方法	入力 LAS データセット サーフェスを間引くために解析解像度を適用するときに、各解析ウィンドウの LAS ポイントを選択するために使用する方法。取得したポイントを使用して、トライアングル サーフェスを構築することができます。 平均に最も近い値—解析ウィンドウのすべての LAS ポイントの平均に最も近い値の LAS ポイントが使用されます。これがデフォルトです。 最小値—解析ウィンドウのすべての LAS ポイント間で最小の Z 値を持つ LAS ポイント。 最大値—解析ウィンドウのすべての LAS ポイント間で最大の Z 値を持つ LAS ポイント。	String
参照 LAS 間引き方法	入力 LAS データセット サーフェスを間引くために解析解像度を適用するときに、各解析ウィンドウの LAS ポイントを選択するために使用する方法。取得したポイントを使用して、トライアングル サーフェスを構築することができます。 平均に最も近い値—解析ウィンドウのすべての LAS ポイントの平均に最も近い値の LAS ポイントが使用されます。これがデフォルトです。 最小値—解析ウィンドウのすべての LAS ポイント間で最小の Z 値を持つ LAS ポイント。 最大値—解析ウィンドウのすべての LAS ポイント間で最大の Z 値を持つ LAS ポイント。	String
処理範囲 (オプション)	評価されるデータの範囲。 [現在の表示範囲] - 範囲は、アクティブなマップまたはシーンに基づきます。 このオプションは、アクティブなマップが存在する場合にのみ使用できます。 [範囲の描画] - 範囲は、マップまたはシーンに描画された四角形に基づきます。 このオプションは、プロジェクト ジオデータベースにフィーチャクラスを作成し、レイヤーをマップに追加します。 フィーチャクラスの座標系はマップと同じです。 注意: このオプションは、[環境] ダイアログ ボックスでは使用できません。 範囲データ タイプを使用するツール パラメーターまたはツール ダイアログ ボックスの [環境] タブからのみ使用できます。 注意: 編集タブで編集を有効/無効にする編集オプションがオンの場合、範囲を描画するには [編集] リボン タブで編集を有効化する必要があります。 [レイヤーの範囲] - 範囲は、アクティブなマップ レイヤーに基づきます。 ドロップダウン リストを使用して使用可能なレイヤーを選択するか、[すべてのレイヤーのデータの範囲] オプションを使用して、ベースマップを除くすべてのアクティブなマップ レイヤーを組み合わせた範囲を取得します。 このオプションは、レイヤーを含むアクティブなマップが存在する場合にのみ使用できます。 各マップ レイヤーには、次のオプションがあります。 [すべてのフィーチャ] - レイヤーのすべてのフィーチャの範囲。 [選択フィーチャ] - レイヤーの選択フィーチャの範囲。 [表示フィーチャ] - レイヤーの表示フィーチャの範囲。 注意: [選択フィーチャ] と [表示フィーチャ] オプションの範囲は、フィーチャ レイヤーでのみ使用できます。 [参照] - 範囲は、既存のデータに基づきます。 [入力データの共通領域] - 範囲は、すべての入力データの最小範囲または共通範囲に基づきます。 重なり合う入力データがない場合は、すべてゼロの null 範囲が生成されます。 [入力データのすべての領域] - この範囲は、すべての入力データの最大範囲または結合された範囲に基づきます。 [クリップボード] - 範囲をクリップボードにコピーしたり、クリップボードから貼り付けたりできます。 [範囲をコピー] - 範囲の座標と座標系をクリップボードにコピーします。 [範囲を貼り付け] - 範囲の座標と、必要に応じて座標系をクリップボードから貼り付けます。 クリップボードの値に座標系が含まれていない場合、マップの座標系が範囲に使用されます。 注意: 範囲の座標は、ArcPy Extent オブジェクトと同じ書式と順序 (x-min、y-min、x-max、y-max、空間参照) を使用して、クリップボードからコピーおよびクリップボードから貼り付けられます。 [範囲をリセット] - 範囲はデフォルト値にリセットされます。 手動入力した座標値 - 座標値は数値であり、アクティブなマップの座標系で表示する必要があります。 注意: マップで、入力された座標と異なる表示単位が使用されることがあります。 基本方向 (N、S、E、W) を使用することはできません。 南と西の座標にはマイナス値の記号を使用します。	Extent
処理境界	処理される対象地域を定義するポリゴン フィーチャ。	Feature Layer

Python

arcpy.ddd.SurfaceDifference(in_surface, in_reference_surface, out_feature_class, {pyramid_level_resolution}, {reference_pyramid_level_resolution}, {out_raster}, {raster_cell_size}, {out_tin_folder}, {out_tin_basename}, method, reference_method, {extent}, boundary)

名前	説明	データ タイプ
in_surface	参照サーフェスから相対変位が評価されるトライアングル サーフェス。	LAS Dataset Layer; Terrain Layer; TIN Layer
in_reference_surface	入力サーフェスの相対変位を特定するためのベースラインとして使用されるトライアングル サーフェス。	LAS Dataset Layer; Terrain Layer; TIN Layer
out_feature_class	同じ分類に属し、ポリゴンにグループ化された隣接する三角形および三角形パーツを含む出力フィーチャクラス。各リージョンの差分に囲まれる体積は、属性テーブルに示されます。	Feature Class
pyramid_level_resolution (オプション)	入力サーフェスの生成に使用される解像度。テレイン データセットの場合、この値はピラミッド レベルの定義に対応し、デフォルト値 0 が最大解像度を表します。LAS データセットの場合、この値は LAS ポイントのリターンを間引くために使用する正方形領域の各辺の長さを表しています。	Double
reference_pyramid_level_resolution (オプション)	参照サーフェスの生成に使用される解像度。テレイン データセットの場合、この値はピラミッド レベルの定義に対応し、デフォルト値 0 が最大解像度を表します。LAS データセットの場合、この値は LAS ポイントのリターンを間引くために使用する正方形領域の各辺の長さを表しています。	Double
out_raster (オプション)	参照サーフェスに対して正規化された入力サーフェスを表す値を持つ、出力ラスター サーフェス。正の値は、入力サーフェスが参照サーフェスの上にあるエリアを表し、負の値は、入力サーフェスが参照サーフェスの下にあるエリアを表します。ラスターの値はリニア内挿法を使用して TIN から取得されます。	Raster Dataset
raster_cell_size (オプション)	出力ラスターのセル サイズ。	Double
out_tin_folder (オプション)	入力サーフェスと参照サーフェス間の差分を表す値を持つ、1 つ以上の TIN サーフェスを格納するためのフォルダーの場所。	Folder
out_tin_basename (オプション)	各出力 TIN サーフェスのベース名。データを表すのに 1 つの TIN データセットでは不十分な場合、複数の TIN が同じベース名で作成されます。	String
method	入力 LAS データセット サーフェスを間引くために解析解像度を適用するときに、各解析ウィンドウの LAS ポイントを選択するために使用する方法。取得したポイントを使用して、トライアングル サーフェスを構築することができます。 CLOSEST_TO_MEAN—解析ウィンドウのすべての LAS ポイントの平均に最も近い値の LAS ポイントが使用されます。これがデフォルトです。 MIN—解析ウィンドウのすべての LAS ポイント間で最小の Z 値を持つ LAS ポイント。 MAX—解析ウィンドウのすべての LAS ポイント間で最大の Z 値を持つ LAS ポイント。	String
reference_method	入力 LAS データセット サーフェスを間引くために解析解像度を適用するときに、各解析ウィンドウの LAS ポイントを選択するために使用する方法。取得したポイントを使用して、トライアングル サーフェスを構築することができます。 CLOSEST_TO_MEAN—解析ウィンドウのすべての LAS ポイントの平均に最も近い値の LAS ポイントが使用されます。これがデフォルトです。 MIN—解析ウィンドウのすべての LAS ポイント間で最小の Z 値を持つ LAS ポイント。 MAX—解析ウィンドウのすべての LAS ポイント間で最大の Z 値を持つ LAS ポイント。	String
extent (オプション)	評価されるデータの範囲。 MAXOF - すべての入力データの最大範囲が使用されます。 MINOF - すべての入力データに共通する最小領域が使用されます。 DISPLAY - 範囲は、表示範囲と同じになります。 レイヤー名 - 指定したレイヤーの範囲が使用されます。 Extent オブジェクト - 指定したオブジェクトの範囲が使用されます。 座標のスペース区切りの文字列 - 指定した文字列の範囲が使用されます。 座標は、x-min、y-min、x-max、y-max の順序で表されます。	Extent
boundary	処理される対象地域を定義するポリゴン フィーチャ。	Feature Layer

コードのサンプル

SurfaceDifference (サーフェス差分) の例 1 (Python ウィンドウ)

次のサンプルは、Python ウィンドウでこのツールを使用する方法を示しています。

arcpy.env.workspace = "C:/data"
arcpy.ddd.SurfaceDifference("sample.gdb/lidar/terrain", "flood_tin", "surface_diff.shp")

SurfaceDifference (サーフェス差分) の例 2 (スタンドアロン スクリプト)

次のサンプルは、スタンドアロン Python スクリプトでこのツールを使用する方法を示しています。

'''****************************************************************************
Name: SurfaceDifference Example
Description: This script demonstrates how to use the
             SurfaceDifference tool.
****************************************************************************'''

# Import system modules
import arcpy

# Set environment settings
arcpy.env.workspace = "C:/data"

# Set Local Variables
inSurface = "flood_tin"
inReference = "elev_tin"

# Ensure output name is unique
outPoly = arcpy.CreateUniqueName("difference.shp")

# Execute SurfaceDifference
arcpy.ddd.SurfaceDifference(inSurface, inReference, outPoly)

環境

現在のワークスペース, 範囲, 出力座標系, 地理座標系変換, XY 座標精度, XY 許容値, 出力データの XY ドメイン, 出力データのコンフィグレーション キーワード, 自動コミット, テレインのメモリ使用量

ライセンス情報

• Basic: 次のものが必要 3D Analyst
• Standard: 次のものが必要 3D Analyst
• Advanced: 次のものが必要 3D Analyst